前任者の方が試行錯誤の上、確立した方法が陽イオンカラムを使った手法であれば、それに従うのが良いかもしれません。
私自身、酸性タンパク質の精製はそこそこ経験があるので、それらの経験をもとにコメントします。
pHですが、中性pHで目的タンパク質が沈殿やアグリゲーションしないのであれば、pH7付近にします。多くのクロマトグラフィや各種測定(定量なども含めて)が中性付近を想定しているので、何かと便利です。また、低pHだと大腸菌由来のタンパク質が不安定で精製途中にカラム内で不溶化することもあります。pI4程度ということですので、pH7に溶ければ陰イオン交換カラムにかなり強く吸着するので、精製も楽だと思います。
おすすめは一度、イオン強度の弱い粗精製用イオン交換カラム(陰ならDEAE,陽ならCM)で精製して、得られた目的タンパク質の画分を希釈します。次に、イオン強度の強いイオン交換カラム(陰ならQ,陽ならSP)で精製します。
陰イオン交換ではDNAが夾雑物として入ります。ゲル濾過カラムを使えるのであれば、最終精製に使うと培地成分と共にこれらを除去できます。
いかがでしょうか。 |
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