IP後直接MSに持ち込むのか、MSはMALDI/TOFなのか、LC/MSでオンラインで直接測るのかによってもちょっと色々変わってきますかね。
初心者に一番やりやすいのは普通にサンプルバッファーボイルで溶出して、SDS-PAGEをして銀染かCBBで目的のバンド(あるいは全面)を泳動パターンを見ながら切り出し、ゲル内消化でMS測定する方法です。これならIgGの被る場所を意図的に除いたりすることも出来ますし、MS側の機械に負荷がかかりすぎたり、ビースをコンタミさせるという危険性は回避されます。一応、特にヒト由来のサンプルの場合はケラチンのコンタミを避けるためにPAGEはかなり綺麗なものでやる必要はあります。
直接MSに持ってく場合は、detergent(SDSだけじゃなくてNP40,Tritonも含む)がイオン化に問題なのでWashでこういうのをちゃんと除く必要がありそうです。in solutionで消化する場合、良くあるのはon beadsで消化する方法ですが、結構コンディションが難しいとか聞きます。自分は、やった事ないですが。この場合は、原理的にはこのままバッファーを飛ばしてMS/MSに持ち込めても見えないbeadsを持ち込まない保証はないので、脱塩tip等を行ってから測定が無難ですね。サンプルが微量の場合は脱塩のステップの吸着でいなくなる可能性もありますけど。
DMP かDSSでクロスリンクはリン酸化抗体なんかで良くやられます。この場合直接MSに持ち込むなら酸で溶出する方法が良く取られます。
いずれにせよMSも機械との相性とか、測定者の得意な測定方法とか色々あるので、測定する機械、サンプル量などを含めて、測定してもらう方に一応相談してからが良いと思われます。 |
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