お世話になります。
マウス組織中のゴルジ装置に局在する酵素の活性を放射性同位体を用いてin vitroで測定したいです。
私はこれまで培養細胞でこの手の実験を行ってきましたが、組織(mid colon)は初めてです。
野生型マウスとその酵素をノックアウトしたマウスのmid colonのtotal cell lysateを共同研究者から渡され、それを私が評価しています。
ストレートフォワードな実験のはずが、活性が見られず困っています。その酵素の発現、活性はmid colonが最も高い組織と論文に報告されています。
共同研究者からもらったlysateの調製法を聞いたのですが、マウスのmid colonを取り出し、内容物をPBSで洗浄し、1% Triton X-100 in 20 mM Tris-HCl, pH7 (+ protease inhibitor cocktail) を組織に加え、BeadBeaterで室温で調製されたようです。
私が思うに、腸管は結合組織が多く、BeadBeaterをかなり続けないと均一なlysateはできないんじゃ?と思っています。そもそも室温でしかも激しい組織の壊し方をするBeadBeaterでやったら酵素もnativeでなくなるのでは?と思っています。が、確信がないので共同研究者らに言えません。私が4度、dounce homogenizerで優しく調製したらいいんですが、ネガコン(ノックアウトマウス)がないので野生型だけでやってもな・・と思っています。
組織からできるだけ活性を維持しつつ酵素を可溶化する方法としてはどれがおすすめですか?BeadBeaterは摩擦熱も発生しそうですし、lysateも泡あわです。また、酵素反応中のTriton X-100を0.1%でやるように書かれてあります。ですが、この濃度では可溶化能力が低いのか、酵素反応中に上清と下に沈むモヤモヤが10分も立てば見えてきます。私は酵素反応中10分おきに底をタップしています。試しに終濃度1% Triton X-100でやってみると可溶化がしっかりできているのか、酵素反応中の分離はなくなりましたが、活性はそれでもみえませんでした。Triton X-100自体はタンパク質の活性に影響はしないはずですよね?
まずはポジコンで、培養細胞でやるべき、と思いますが、その酵素を高く発現している細胞がないので試せません。 |
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