Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

ほ乳動物細胞においてタンパク質が発現が確認できない トピック削除
No.4067-TOPIC - 2015/05/03 (日) 10:37:30 - YK
お世話になります。行き詰まってしまいトピックを立てました。
どうかご教授いただけますと幸いに存じます。

私は今あるタンパク質Xに注目しています。全長1000アミノ酸ほどの大きさで、内在性のタンパク質レベルは極めて低く、ウエスタンでの検出はできません。
私の目的は、このタンパク質Xを二種類の細胞(ヒト繊維芽細胞とヒト血球系細胞)に発現させ、タンパク質Xに見られる翻訳後修飾の差異を比較することです。

このタンパク質Xは、Scienceの論文にて、BHK細胞において全長の発現が理由不明で困難だったとありました。その論文ではdeletion mutant(C末にタグ)を使ってなんとか過剰発現させています。

そこで私も全長およびdeletion mutantのタンパク質X発現ベクター(pcDNA3.1)を作り(C末にV5-Hisx6タグ)、293TやCHOにPEIにてトランスフェクトしたところ、予想通りのバンドが確認されました。しかし、私の目的の二種類の細胞では発現が確認されず困っています。
以下にこれまでの流れを書きます。

1. タンパク質X -V5-Hisタグ/pcDNA3.1をエレクトロポレーションで血球系細胞に導入すると、タンパク質がwesternでは検出されない。一方、pEGFP-N1の導入効率は8割です。

2. タンパク質X -V5-Hisタグ/レンチウイルスベクター(+PuromycinR)を作成し直し、血球系細胞に感染させ、Puromycinでセレクションしたところ全てが死んでしまった。別に調製したEGFPを発現するレンチベクターを感染させた方では5%の感染効率でした。

3. タンパク質X -V5-Hisタグ/レンチウイルスベクター(+PuromycinR)を繊維芽細胞に感染させた後、48-72時間後にwesternをしたがタンパク質Xは検出されなかった。別に調製したEGFPを発現するレンチベクターを感染させた方では50%の感染効率でした。

4. 検出感度をあげるためタンパク質X -mycx3タグをIRES-EGFPの上流に挿入させたレンチベクターを作成し直し、繊維芽細胞に感染させたところfilmへのover nightでのexposureでかすかなbandが検出されたが、再現が取れない。Flowcytometryにより、ベクターコントロールのベクターを感染させるとIRES下のEGFPの発現が50%ほどの細胞で確認されたが、タンパク質Xを挿入した場合にはEGFPは確認できなかった。このプラスミドをregular transfectionで293Tに導入するとタンパク質Xの検出感度がV5-Hisのものにに比べ圧倒的に上昇していることは確認しています。またIRES下のEGFPもしっかり確認されています。

5. タンパク質X -mycx3タグをIRES-EGFPの上流に挿入させたレンチベクターを血球系細胞に感染させたところ、ベクターコントロールベクターを感染させた場合には5%ほどの細胞がEGFPが陽性になりましたが、タンパク質Xを導入したベクターではwesternでタンパク質Xが確認されないだけでなく、EGFPの発現も確認できませんでした。

6. 10 uM クロロキンで8時間(導入後40-48時間目)処理や、20 uM MG132で8時間(導入後40-48時間目)処理してもタンパク質Xの発現は確認できませんでした。

わかりずらく申し訳ありませんm(__)m
血球系細胞へのエレポでの導入効率は非常に高いものですし、hyper-sensitiveなmycx3タグを作って、更にMG132処理をすればなんとか見えるのではないか、と期待していたのですが、だめでした。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



23件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.4067-23 - 2015/05/05 (火) 22:30:45 - 名無し
内在性のが少なくてwhole lysateで検出不能なら、酵素なら基質アフィニティ精製とかそれに類する方法で濃縮を試みればどうよ。糖転移酵素の精製とかの論文をサーチすればヒントなくね。

(無題) 削除/引用
No.4067-22 - 2015/05/04 (月) 17:42:41 - MP
プラスミドの一過性発現で見えないものを、レンチの発現系で見るのはおそらく厳しい(細胞あたりのコピー数がかなり違うはず)。血球系細胞とのことですが、EBVトランスフォームB細胞にこだわる理由は何かあるのでしょうか?T細胞になりますが、JurkatとかならLarge Tを発現させた株が確かあったはず。それから血球系細胞においてはCMVよりEFの方が強力です。
奥の手になりますが、OriPを含む発現ベクターを使えばEBVトランスフォーム細胞の中ではプラスミドが維持されるのでこれでstableをとるのもありかも。

(無題) 削除/引用
No.4067-21 - 2015/05/04 (月) 15:46:49 - おお
>[Re:20] 独り言さんは書きました :
> 発現方法の問題というよりも、なぜそんなに細胞内で不安定なのかの方が問題の気がする。それを解決できれば、簡単に全長でも発現できるのではないでしょうか?

たしかに私もそれは一つの解決方法だと思いますね。今の研究と別の方向性ということでもいいから探っていけばいいかと。で結論がはやくでたなら、いまの実験の発現の底上げに使えるわけだし。


>
> でもcDNAをテンプレートにしているのに翻訳やmRNAの安定性が影響することってそんなにあるのかな。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC230450/pdf/152219.pdf
The rapid turnover of these mRNAs
may be mediated by elements other than AU-rich sequences,
such as coding-region determinants of mRNA instability (5, 47,
51, 53).

http://mcb.asm.org/content/15/7/3796.full.pdf
Several types of eukaryotic mRNA instability determinants in the coding regions and 3' untranslated regions (UTR) of many transiently expressed mRNAs have been identified (3, 21).

すいません、むきになって探すと出てくるということで、、、まあ頻度はたしかに、、、
>
>
>
> 別の解決方法は、どの方法をすでに使用しているかわかりませんが、ウエスタンの発色方法をもっと強くなる方法にするとか。
>

わたしもこれは賛成です。

RNAの安定性に関しては、モチーフがよくわかっているのはAUUUAとかAUにとんだ配列です。C末に当たる部分にないか見てみるといいかもしれません。

あとこれも可能性としてはそんなにないと思いますが、cDNAの配列が潜在的にスプライシングを受けやすい配列になってしまっているとか、、、従来スプライシングを受けたあとの配列であるにもかかわらず、、、クリプッティクなスプライシングプロダクトはNMDというシステムで壊されるという現象があるので、、、

まあスプライシングに関してはちょっと暴走ぎみです、、、

ただ安定性もスプライシングも両方とも配列さえあればある程度察しがつくことがありますので

レアコドンによる制御とかマンマルではどの程度あるのかわかっているのかも気になりますね。

今思いついたのは、C-末のその領域がmiRNAのターゲットになってないかです。これはDryで調べる方法論もそこそこあるので、チェックぐらいならすぐでしょう。

(無題) 削除/引用
No.4067-20 - 2015/05/04 (月) 15:00:45 - 独り言
発現方法の問題というよりも、なぜそんなに細胞内で不安定なのかの方が問題の気がする。それを解決できれば、簡単に全長でも発現できるのではないでしょうか?

たとえば、そのタンパク質に常に結合しているタンパク質があり、複合体中でのみ安定になるとか、特定の細胞でのみ安定化できるので、

ただそもそもMG132やクロロキンでもまったく効果がないとすると、タンパク質の不安定化ではないのかな?Mg132でもユビキチン化のバンドもまったく増えるわけではないのですよね?

でもcDNAをテンプレートにしているのに翻訳やmRNAの安定性が影響することってそんなにあるのかな。



別の解決方法は、どの方法をすでに使用しているかわかりませんが、ウエスタンの発色方法をもっと強くなる方法にするとか。

(無題) 削除/引用
No.4067-19 - 2015/05/03 (日) 23:38:11 - おお
>[Re:6] YKさんは書きました :

> はい、EF1alphaはmildな発現です。CMV>EF1alpha>UbCの強さだと思うのですが、IRES-レポータを発現するプラスミドはEF1alphaのものしかなかったのでCMVが使えませんでした。CAGやCMVのものを購入したいのですが、新たに買うのはプラスミドは非常に高いので難しそうです・・

addgeneとかで提供されてないかな。。。

(無題) 削除/引用
No.4067-18 - 2015/05/03 (日) 19:07:57 - L
レンチウイルスにせよ、エレクトロポレーションにせよ、X-IRES-EGFPがきちんと導入されているかどうかが不明という事になるのでしょうか? 1%でも導入されていれば、EGFPのソート、あるいはPuroの選択で行けると思うのですが、0.1%以下となると誤差範囲ですよね。ウイルス感染あるいはエレクトロポレーションでの導入自体がうまく行っていないのか、うまく行っているのに何らかの理由でXのみならずIRES-EGFPの発現も完全にシャットダウンされているのか、ここを明らかにした方が、改善すべき点を絞れるのではないかと思います。

上流の遺伝子挿入によりIRES-EGFPの発現が影響される事は知られていますが、FACSでの検出であれば、EGFPの発現が1/10まで下がっても、感染していない細胞のバックグラウンドよりは高いピークが見られるような気もするのですが。完全にシャットアウトされた経験がない、というか、そのような場合は感染がうまく行ってないと判断してました。

ゲノムへのインテグレーションや、RNA発現のレベルで、感染が成立している事を確認できれば、X蛋白の翻訳後修飾や分解にフォーカスを絞れるのでないでしょうか。ちなみに、私の同僚がEBVで不死化したB細胞を用いて、レトロウイルスのspin infectionをルチーンでやってますが、特に問題ないようですので、試してみる価値はあると思います。

(無題) 削除/引用
No.4067-17 - 2015/05/03 (日) 17:53:11 - YK
L様
大変興味深いご指摘ありがとうございます。

すみません、書き忘れていましたが、
> X-myc x3/IRES-EGFPのプラスミド(5のレンチウイルスの実験で用いたもの)をエレクトロポレーションで入れてみるのは、どうでしょうか?

はい、これを今日行いました。結果は、EGFPの発現細胞は0.1%未満で、westernでもX-mycx3は確認できませんでした。私が扱っている細胞は、ヒト末梢血のB cellsをEBウイルスを感染させて不死化させたものです。過去の論文を探すと、この細胞でもレンチウイルスは感染するようですし、なぜ私の系が上手く行っていないのか分かりません。empty vectorのEGFPのみ発現するウイルスは繊維芽細胞やCHO細胞ともに50%以上は感染しているようですが、タンパク質X-mycx3をIRES前に挿入したウイルスを作製するとEGFPの発現は0.1%未満、目的の遺伝子も発現せずです。

293Tで作製したウイルスを293TやCHOに感染させると、EGFPのみを発現するウイルスベクターを感染させた場合にはEGFPはバンバンと光りますが、タンパク質X-myycx3を発現するようなウイルスベクターを感染させた場合にはEGFPの導入効率は0.1%未満、タンパク質Xも検出できませんでした。

ウイルスの濃度をあげようとPEG-itというものを使ってみたのですが、感染効率は変わらずでした。

spinfectionでしたでしょうか?これは、よく聞きます。
一度調べて、出来そうでしたらやってみることにします。
ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4067-16 - 2015/05/03 (日) 16:43:16 - L
まず血球細胞についてですが、レンチウイルスでの感染効率が低いので、レンチで行くなら感染効率の改善が第一かと思います。ウイルスを濃縮してMOIを上げる、spin infectionを試みる、くらいしか私には思いつかないですが、他の方からもアイデアがもらえるかもしれません。感染効率が改善すれば、puromycinのベクターで感染細胞を選択できる(全部死ぬ事はない)と思うので、ウエスタンとqRT-PCRで評価可能になると思います。エレクトロポレーションでの導入効率の方が良いようなので、X-myc x3/IRES-EGFPのプラスミド(5のレンチウイルスの実験で用いたもの)をエレクトロポレーションで入れてみるのは、どうでしょうか?

線維芽細胞の場合は、コントロールのempty(IRES-EGFP)レンチウイルスでは50%の感染効率であるのに対し、Xを上流に入れたウイルスではEGFPが検出できないとの事ですが、この結果の解釈が大切かと思います。個人的には、Xを入れたウイルスのタイターがemptyと比べて圧倒的に低いため、感染細胞がほとんど得られていない可能性を考えますが、感染はしているけれどX-IRES-EGFPの発現が完全に抑制されている可能性も否定はできません。このウイルス作成に用いたプラスミドを293Tへtransfectionした場合はEGFPの発現が見られるようですが、ウイルスそのものを293Tに感染した場合はどうでしょうか? もしタイターが低ければ、ウイルス感染ではEGFP陽性細胞がほとんど見られないという結果になるでしょうし、タイターが十分であれば、293TではEGFP陽性細胞が見られると思います。

(無題) 削除/引用
No.4067-15 - 2015/05/03 (日) 13:45:06 - YK
おお様

たくさんのアドバイスを本当にありがとうございますm(__)m

はい、特異的な抗体(サンタクルズ社)はあります。過剰発現するときちんと見えるのですが、内在性のものは見えません。Science, Nature Medicineなどを出してるタンパク質Xの大御所のlabからも自作の抗体をいただいたのですが、彼らも「内在性タンパク質はめちゃくちゃ量が少ないので、westernでは見えない」と言われました。彼らも全て過剰発現系のみの実験でScienceやNature Medicineを出しています。

IPや生体膜を取ることも考えたのですが、定量性に欠けるかと思い考えていませんでした。
ですが、100倍も乗せることができるのですね。別の実験で生体膜を取ることを考えていたので、積極的に考えてみる事にします。

> His をNi でプルダウンしてV5で検出すればいいでしょう。Ni でプルダウンでたしょうクルードな蛋白が回収されたとしても、totalのlysateからは限りなく夾雑物が少ないですし、V5に特異性があるならむしできます

そうですね。抗V5抗体は特異的に働いてくれるので、試してみようと思います。

> たぶんうまく説明できてなかったので、違う風にとられているようです。たとえばIL-1とかサイトカインのmRNAはAUにrichな領域があって、その領域があるRNAは細胞内で炎症のシグナルがない限り壊されて発現をほとんどしないという現象があります。よく見つかっているのはUTRの領域ですが、蛋白をコードする領域にあることを除外できる理屈はありませんから、あなたの蛋白をコードするmRNAがそう言う配列によって壊されているかもしれないなとおもったのです。

恥ずかしながらこのような話は聞いたことがありませんでした。そういうregulationのされ方があるのですね。炎症刺激でそのような制御が無くなるということなんですね。では尚更EF1alphaではだめで、プラスミドを増幅させる工夫が必要になってきますね。あるいは炎症刺激を与えるなど。。

> 293Tで発現が見れるとするならT-antigenが有効であるということは考えられるので、やってみる価値はあるとおもいます。

一番手っ取り早くできるので、やってみます!

なるべくrestingな細胞でのタンパク質Xの翻訳後修飾が見たいのですが、中々思うようにいかず困惑していましたが、来週からのモチベーションが復活しました。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4067-14 - 2015/05/03 (日) 13:29:21 - おお
あ、なんだ特異的こうたいもあるんだ。。。

(無題) 削除/引用
No.4067-13 - 2015/05/03 (日) 13:27:54 - おお
膜蛋白ならば膜だけを回収したらtotal lysateよりもより目的の蛋白が乗せれますよ(100倍ぐらい多くは乗せれるかもしれません)。TX-114を使うか、超遠心、または高速冷却遠心機などで30000g以上でまわせれば膜を回収することができます。

(無題) 削除/引用
No.4067-12 - 2015/05/03 (日) 13:22:48 - おお
>[Re:6] YKさんは書きました :
> おお様

> 293Tにタンパク質X-V5-Hisx6をPEIでtrasnsfectionして、抗Hisx6抗体でIBするときちんとbandは見えるのですが、他のポリヒスチジンタンパク質も結構あるようで沢山bandがでていましたので、それ以降はV5を使って検出をしていました。
>
> 今回の目的では定量性のあるデータが出したいので、なるべくtotal cell lysatesで出来たらいいのですが、そうも言ってはいられないですよね。IPも考えてみます。

His をNi でプルダウンしてV5で検出すればいいでしょう。Ni でプルダウンでたしょうクルードな蛋白が回収されたとしても、totalのlysateからは限りなく夾雑物が少ないですし、V5に特異性があるならむしできます


> そのタンパク質Xは3型膜タンパク質で、小胞体やゴルジ装置に存在しています。糖鎖修飾に関わる酵素なのですが、これまでにRNAの安定性に関わるというような報告はありません。

たぶんうまく説明できてなかったので、違う風にとられているようです。たとえばIL-1とかサイトカインのmRNAはAUにrichな領域があって、その領域があるRNAは細胞内で炎症のシグナルがない限り壊されて発現をほとんどしないという現象があります。よく見つかっているのはUTRの領域ですが、蛋白をコードする領域にあることを除外できる理屈はありませんから、あなたの蛋白をコードするmRNAがそう言う配列によって壊されているかもしれないなとおもったのです。


> SV40Tをco^transfectする方法はどう思われますでしょうか?
> pcDNA3.1ベースのものでしたら、細胞内で複製されると思って思いついたのですが、これまでそのような実験をしたことがないので、co-transfectしたSV40Tの効果に期待していいのか自信がありません。

293Tで発現が見れるとするならT-antigenが有効であるということは考えられるので、やってみる価値はあるとおもいます。ただし保証できいるものではないので、、、

RNAの代謝であと加えて考えられることは発現ベクターにイントロンを導入するとmRNAが安定化するという話はありますが、、、あとレアコドンとか(具体的な例があるか知らないですけど)、、、

なんか小胞体などの活動を亢進、変化させたりするしやくとかつかえないでしょうかねぇ、、、と漠然と思ったりします。門外漢なので適当に妄想しています。

(無題) 削除/引用
No.4067-11 - 2015/05/03 (日) 13:18:14 - YK
mon様

ご指摘ありがとうございます。

その可能性はあります・・ただ、このタンパク質を過剰発現している論文ではN末、C末どちらにtagをつけても、westernでの発現や、ゴルジへの局在が保証されているようです。このタンパク質Xを研究されているグループがそれほどいないため、Scienceのオーサーらがこのタンパク質を牽引をしていると言っても過言ではありません。

彼らはNature Medicine(2005年)にもヒト繊維芽細胞(タンパク質Xに変異を持つ)にレトロウイルスを感染させ、タンパク質Xを発現させています。

自分の何かがきっとおかしいのだと思います。
N末にタグを付けることも考えたいと思います。あるいはタグを付けず、全長をそのままpcDNA3.1+に入れて、それでタンパク質Xに対する抗体で検出も検討に入れることにします。

ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4067-10 - 2015/05/03 (日) 13:03:05 - mon
C末にタグを付ける事で、タンパクの局在性・安定性を損ねていたりしませんかね?
もし、N末にシグナルペプチドがあるなら、その直下にタグを付けて見るとか?
あるいは誘導発現系で発現量をいろいろ振ってみるとか。

(無題) 削除/引用
No.4067-9 - 2015/05/03 (日) 12:53:56 - YK
これまでのところ、PEIを用いたtransfectionでのみ発現が確認されますが、
エレポやレンチでは発現が見られないので、一つ気になる事が浮かびました。

PEIはライソゾームを破裂させる作用があるようです。
もしかしたらそれが影響しているかもしれないですね。

次の実験も行ってみます。

1. これまで通り、タンパク質X-mycx3/pcDNA3.1をエレポで血球系細胞に導入
2. タンパク質X-mycx3/pcDNA3.1とSV40 largeTをエレポで血球系細胞に導入
3. タンパク質X-mycx3/pcDNA3.1とSV40 largeTをエレポで血球系細胞に導入後、培地にPEIを添加

併せて、
4. 血球系細胞にタンパク質X-mycx3/pcDNA3.1とSV40 largeTをPEIでtransfection

これらも試してみようかと思っています。
細胞が十分調製できれば、yyy様からご指摘いただいた濃縮も行ってみます。

(無題) 削除/引用
No.4067-8 - 2015/05/03 (日) 12:48:56 - YK
yyy様

コメントいただきありがとうございます。

いえ、濃縮はしていません。
できるだけ少量のlysis buffer(1% Tx100ベースのものです)で細胞を溶解し、その多くをwellにアプライしています。
少量のlysis bufferなので不十分な可溶化があるのかもしれませんが、同じように293でも調製しているので、問題はここではないのかなと思っています。

total cell lysatesの濃縮というとTCA沈殿が思い浮かびますが、試した事がないので行ってみます。
ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4067-7 - 2015/05/03 (日) 12:32:07 - yyy
サンプルを作る際にタンパクは何らかの方法で濃縮してますか?

(無題) 削除/引用
No.4067-6 - 2015/05/03 (日) 11:59:00 - YK
おお様

コメントいただきありがとうございます。

293Tにタンパク質X-V5-Hisx6をPEIでtrasnsfectionして、抗Hisx6抗体でIBするときちんとbandは見えるのですが、他のポリヒスチジンタンパク質も結構あるようで沢山bandがでていましたので、それ以降はV5を使って検出をしていました。

今回の目的では定量性のあるデータが出したいので、なるべくtotal cell lysatesで出来たらいいのですが、そうも言ってはいられないですよね。IPも考えてみます。

はい、EF1alphaはmildな発現です。CMV>EF1alpha>UbCの強さだと思うのですが、IRES-レポータを発現するプラスミドはEF1alphaのものしかなかったのでCMVが使えませんでした。CAGやCMVのものを購入したいのですが、新たに買うのはプラスミドは非常に高いので難しそうです・・

> その蛋白を発現させようとすると増殖しにくくなるとかありませんか?

それはなさそうです。
タンパク質X-mycx3-IRES-EGFPのレンチベクターを血球系細胞に発現させて、今日で一週間目ですが、感染後EGFP陽性率は0.5%程度でしたが、今日も同程度でしたので、おそらく増殖や生存には影響していないのではと思っています。そのタンパク質Xは3型膜タンパク質で、小胞体やゴルジ装置に存在しています。糖鎖修飾に関わる酵素なのですが、これまでにRNAの安定性に関わるというような報告はありません。

先行研究のScienceの論文の中でも、このタンパク質は発現しにくいという記述があったので自分の手技的な問題ではなさそうです。

SV40Tをco^transfectする方法はどう思われますでしょうか?
pcDNA3.1ベースのものでしたら、細胞内で複製されると思って思いついたのですが、これまでそのような実験をしたことがないので、co-transfectしたSV40Tの効果に期待していいのか自信がありません。

(無題) 削除/引用
No.4067-5 - 2015/05/03 (日) 11:35:25 - おお
EF1alphaは強くはないですね、、、

(無題) 削除/引用
No.4067-4 - 2015/05/03 (日) 11:33:48 - おお
いままでのその細胞をつかった実験で導入効率が高いと思われる方法でとにかく導入して、変性条件でlysateを作りNi レジンでプルダウンしてみてはどうでしょうか。WBならlysateの一部しかのせれませんけど、プルダウンしたらlysateの中にある蛋白すべてを(理想的には)乗せることができますから。mycのコンストラクトでanti-mycでもいいですけどね。hisだと変性条件で回収できるのでpull down中のdegradationが防げるので。mycだと、SDSで変性後TX-100、deoxycholate存在かでで希釈してからIPという手もあることはあります。

あとはCAG promoterにのせかえるか。

たしかにIRESの上流に長い物をいれると下流のものの発現は弱くなりますけど、、、

どの程度といわれると何ともいえません。その蛋白をコードしているRNAにRNAの不安定性をコードしている領域があるかもしれませんけど、、、

あとウイルスベクターなら繰り返し感染できるのではと。

その蛋白を発現させようとすると増殖しにくくなるとかありませんか?

23件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。