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移植腫瘍のフローサイトメトリー トピック削除
No.4036-TOPIC - 2015/04/21 (火) 11:08:48 - ak
お世話になります。

腫瘍細胞をマウス皮下に移植し、1か月間薬剤投与した後に腫瘍をフローサイトメトリーでの評価する系で、腫瘍細胞以外の細胞(血管内皮、血球、その他)を効率よくゲートアウトするために、どういう抗体を使用するのが適切でしょうか。

現在腫瘍塊からsingle cellの懸濁液を作って現在評価したい目的の抗体とPIで染色しました。腫瘍細胞と思われるピーク(全細胞の90%以上)は確認できます。
病理標本では腫瘍以外に血球、血管、リンパ球、形質細胞、マクロファージなどが確認できます。

他の細胞を完全に除外するのは難しいとは思いますが、効率よく腫瘍細胞を評価する方法を教えてください。

どうぞよろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.4036-17 - 2015/04/23 (木) 08:39:09 - L
連投すいません。一点、言い忘れました。一回マウスの骨髄及び脾臓の細胞と、その腫瘍細胞の、forward scatter/side scatterの分布を比較してみると良いかもしれません。もし、その腫瘍細胞が造血系細胞とは全く異なる分布になるのであれば、造血系の細胞は蛍光染色しなくてもゲートアウトできるかもしれません。

マウスのメラノーマから分離した細胞のforward scatter/side scatterを造血細胞と比較した事があるのですが、全く異なる分布でした。そのような場合はforward scatter/side scatterだけでゲートできる気がします。

(無題) 削除/引用
No.4036-16 - 2015/04/23 (木) 07:50:35 - L
最初の質問についてですが、組織標本でみられる血球(赤血球?)、血管(血管内皮細胞?)、リンパ球、形質細胞、マクロファージを解析から除きたいのであれば、

(1)回収した細胞を溶血バッファーで処理して、赤血球をできるだけ除去した上で、forward scatterの低い細胞(赤血球はforward scatterが低いです)をゲートアウト。

(2)CD31(血管内皮、マクロファージ)、CD45(リンパ球、マクロファージ)、CD138(形質細胞)を同じ蛍光色素で染めて、陽性細胞をゲートアウト。

でどうでしょうか? 血管は他にsmooth muscle cellsやpericyteも含んでいるので、完全ではないですけどね。蛍光についてはPIと同じ検出域のものを選べば、まとめてゲートアウトできます。

その他、線維芽細胞が混じっている可能性があると思いますが、表面マーカーで線維芽細胞を除くのはちょっと難しいかもしれません(あまり特異的なマーカーがないので)。PDGFRなど、線維芽細胞での発現が知られているマーカーの中から、腫瘍細胞で発現していないものを選べば、何とかなるかもしれません。

EGFPなどで腫瘍細胞を標識できれば、そちらの方が確実なのは確かですが、遺伝子導入のセットアップに時間がかかるようなら、その間に染色でゲートアウトする方法を試してもよいかもしれませんね。ちなみに、昔CAG-EGFPマウスの骨髄細胞を移植目的で使った事があるのですが、非常に高い蛍光レベルだった事を記憶しています。一方、CMVプロモーターのウイルスベクターでは幹細胞系の実験でサイレンシングに悩まされましたが、普通の細胞ではFACSでの検出には全く問題ない場合が多く、どちらが良いかは細胞によるのだろうと思います。

(無題) 削除/引用
No.4036-15 - 2015/04/23 (木) 05:12:42 - おお
CMVでも発現が強くて困るってこともあるんですよ。GFPも毒性があるとかいう話がでたときは、やはりCMVじゃないほうがいいんじゃないかとかいう話もあったし。強すぎるメチレーションの制御を受けやすくなるし。
まあtransfectionの効率上がらない細胞もあり、そう言うことなどで発現が思わしくない状況ならCAGはいいかとおもいますけど。
CAGがでまわるまえからEGFPなど出回ってたわけですし、それでワークしているケースも多いのでまあわたしはtransfection次第かなと思います。

(無題) 削除/引用
No.4036-14 - 2015/04/22 (水) 22:40:20 - Yosshy
CAGよりCMVのほうがよい、というケースは、わざとなるべく低い発現にしたい、という場合をのぞけば、ほとんど考えられないと思います。
なので、CAGでは非常にたくさんのTgマウスが作成されていますが、CMVで作る人はいません。
CAG promoterは大阪大学の宮崎純一先生に連絡すれば誰でもすぐ使えます。

蛍光タンパク質の種類に関しては、最初のEGFPより明るくてよいもの、というのは、若干色は変わりますがVenusとかphiYellowぐらいで、他はほとんどみたことがありません。様々な要因を考慮しても、結局最初のオワンクラゲ由来のEGFPが使い勝手が最高です。ただ、現在は市販されていないと思いますが。
最終的に抗体でも検出したいのであれば、むしろそちらの観点から選んだ方がよいかもしれません。

ちなみに、使うマウスはB6系統でしょうか? もし特殊な遺伝子改変マウスである必要がないのであれば、いっそマウス側を蛍光タンパク質を全身発現するTgにしてしまう、という方法も技術的には可能かもしれません。まあ、日頃からそういうマウスを自分のところで繁殖させているラボじゃないと経済的に難しいかもしれませんが(笑)。

抗生剤での選択に関しては、5種類の薬剤のどれを使うか? ということと、細胞との相性によって、かなり条件が違ってきます。ほとんどの細胞で最もキレがよいのはpuroがダントツです。
他の方もかいておられるように、薬剤の種類をどれにするにせよ、とにかく最初は高い薬剤濃度にしておいたほうがよいと思います。

lipofection試薬については、かなりデリケートな細胞であれば、毒性が低くてかつ導入効率が高いのは、ScreenFectAがおすすめです。ある程度毒性があっても平気な強い細胞の場合には、Lipofectamine3000が導入効率が高いです。その中間的な細胞の場合には、毒性と効率のバランスを考えて、それにあった試薬を選ぶことをおすすめします。

それと、がん細胞とのことですので、かなりのclonal heterogeneityがありますので、最低でも3クローン以上は取得して、性質を比較した上でよいものを選んで使うことが必要です。FACSで確認しながらクローンを選別される際に、そのパターンに十分注意されたほうがよいと思います。

以上、長文になり失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.4036-13 - 2015/04/21 (火) 22:43:18 - おお
もし導入をもう一度やるなら、同時に前より高い薬剤濃度のセレクションもやってみてください。数個でもクローンが拾えればより高発現のものが取れているかもしれません。

強いクローンをsingle でとった方がいいですが、細胞の性質がオリジナルと一緒かある程度慎重になる必要があるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4036-12 - 2015/04/21 (火) 22:22:09 - ak
>[Re:11] おおさんは書きました :
> >[Re:10] akさんは書きました :
> > ありがとうございます。
> >
> > ベクターは市販されているCMV promoterのものをそのまま使用しました。
> >
> > リポフェクション法でフローサイトで使えるような安定発現株を作成できるといいのですが。
> >
> > 安定発現株を作成するうえで、どの程度の期間抗生剤入り培地で培養すればstableに入っていると確認できるのでしょうか。
> > (transientな細胞の発現はどの程度の期間で発現が落ちるのか?)
>
> transientでは48時間ぐらいををピークに落ちてくるかもしれません。細胞が分裂するのでその都度希釈されていきます。
>
> 安定な株を得るには1週間ぐらいのセレクションのあと、薬剤をいれて数回のけいだいをすればまあだいじょうぶですけど。single cloneを拾うなら、拾った後に通常のけいだいができるぐらいまで薬剤存在かで飼うといいでしょう。
>
> GFPのようにそんなに細胞に影響しないものなら、安定導入後抜けることはそんなにないと思います。まあ維持のために少な目でもいいから薬剤を入れておくといいでしょう。
>
>

勉強になります、アドバイス通りにもう一度チャレンジしてみます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.4036-11 - 2015/04/21 (火) 21:45:45 - おお
>[Re:10] akさんは書きました :
> ありがとうございます。
>
> ベクターは市販されているCMV promoterのものをそのまま使用しました。
>
> リポフェクション法でフローサイトで使えるような安定発現株を作成できるといいのですが。
>
> 安定発現株を作成するうえで、どの程度の期間抗生剤入り培地で培養すればstableに入っていると確認できるのでしょうか。
> (transientな細胞の発現はどの程度の期間で発現が落ちるのか?)

transientでは48時間ぐらいををピークに落ちてくるかもしれません。細胞が分裂するのでその都度希釈されていきます。

安定な株を得るには1週間ぐらいのセレクションのあと、薬剤をいれて数回のけいだいをすればまあだいじょうぶですけど。single cloneを拾うなら、拾った後に通常のけいだいができるぐらいまで薬剤存在かで飼うといいでしょう。

GFPのようにそんなに細胞に影響しないものなら、安定導入後抜けることはそんなにないと思います。まあ維持のために少な目でもいいから薬剤を入れておくといいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.4036-10 - 2015/04/21 (火) 21:31:29 - ak
ありがとうございます。

ベクターは市販されているCMV promoterのものをそのまま使用しました。

リポフェクション法でフローサイトで使えるような安定発現株を作成できるといいのですが。

安定発現株を作成するうえで、どの程度の期間抗生剤入り培地で培養すればstableに入っていると確認できるのでしょうか。
(transientな細胞の発現はどの程度の期間で発現が落ちるのか?)

(無題) 削除/引用
No.4036-9 - 2015/04/21 (火) 20:45:21 - おお
あとレンチなどのウイルスベクターでないと強い発現が得られないということでもないとわたしは思っていますけど、、、確かに導入効率で楽になる部分はあるでしょうけど。

リポフェクションも各社いろいろ出回ってますので、サンプルもらえるところで何種類かやってみるといいかとおもいます。

インテグレーションの効率をあげるためにプラスミドを発現に影響しないところで制限酵素で切ってやるという工夫もちらほらききます。

(無題) 削除/引用
No.4036-8 - 2015/04/21 (火) 20:10:55 - おお
CMVがいいかCAGがいいかは実際はよくわからないですが(CAGはトランジェントかなり強いが、発現がすぐ落ちると言う人もいるし、メチレーションは起こるようだし)。

GFPなどの蛍光蛋白は最近大変強い蛍光をもつ改良型がいろいろ出回ってますのでそう言うのを手に入れてみるといいかと思います。

腫瘍細胞だとp53とか変異が入ってドミナントネガティブの状態で細胞内に蓄積しているかもしれませんので、もしそうならp53の抗体で見分けがつくかもしれません。

ただp53にしろGFPにしろ抗体をつかうなら、細胞内に浸透させないといけないので、固定など工夫が必要になり、考えているターゲットの染色に影響が出ないようにいろいろ条件検討が必要かもしれません。死細胞は染めてから固定して染色を維持できるものも出回っているようですのでPIの代わりにそう言うのが使えるかもしれません。

もしかしてCMV? 削除/引用
No.4036-7 - 2015/04/21 (火) 18:05:28 - Yosshy
GFPのベクターを導入しても、蛍光強度の低いものしか得られなかった、とのことですが、
もしかして、市販のベクターをそのまま使われたのですか?

CMV promoterは、transientの時だけはまあまあ強力ですが、stableにすると非常に
弱いpromoterなので、お勧めできません。

CAG promoterに替えておくだけで、10倍くらい明るい株が簡単にとれます。

(無題) 削除/引用
No.4036-6 - 2015/04/21 (火) 14:27:56 - たま
おおさんのレポーターを導入するという意見にだいさんせいです。

(無題) 削除/引用
No.4036-5 - 2015/04/21 (火) 14:01:02 - ak
尿細管上皮由来腎癌細胞株です。

固定はしておらず、PIは死細胞除去に使用しています。

やはり他のものを除外するよりは腫瘍細胞に特異的な染色を行ったほうが良いですね。
何かいい蛋白がないか、GFPについても再検討してみます。

(無題) 削除/引用
No.4036-4 - 2015/04/21 (火) 12:25:15 - おお

発現が弱くても区別がつけばいいんじゃない?PIで染色ということは固定やってるんですかね。ならば場合によってはGFPの抗体でもいいかもよ。

その腫瘍でマーカーになりそうな蛋白があればそれでもできます。マーカーとして使えるかは検証しないといけないでしょうけど。候補を免疫組織染色して、目的の腫瘍しか染まってなければある程度説得力があるでしょう。

その腫瘍は何由来でしょうか?

(無題) 削除/引用
No.4036-3 - 2015/04/21 (火) 12:13:00 - ak
ありがとうございます。

免疫正常マウスにマウス由来癌細胞株を移植しています。

ただ当教室でGFPを安定導入するテクニックがなく(ウイルスが扱えない)、以前にリポフェクタミンを使って導入(抗生剤で選別)したのですが発現の弱いものしかクローニングできませんでした。

この系で腫瘍細胞における分子の発現を評価するには、腫瘍細胞自体を標識する必要がありますよね。

(無題) 削除/引用
No.4036-2 - 2015/04/21 (火) 11:16:27 - おお
腫瘍細胞はヒトですか?(まあその場合はヌードマウスなど使ってるでしょうけど)。

腫瘍細胞にGFPなど安定導入すれば識別は簡単になりますけど、、、

移植腫瘍のフローサイトメトリー 削除/引用
No.4036-1 - 2015/04/21 (火) 11:08:48 - ak
お世話になります。

腫瘍細胞をマウス皮下に移植し、1か月間薬剤投与した後に腫瘍をフローサイトメトリーでの評価する系で、腫瘍細胞以外の細胞(血管内皮、血球、その他)を効率よくゲートアウトするために、どういう抗体を使用するのが適切でしょうか。

現在腫瘍塊からsingle cellの懸濁液を作って現在評価したい目的の抗体とPIで染色しました。腫瘍細胞と思われるピーク(全細胞の90%以上)は確認できます。
病理標本では腫瘍以外に血球、血管、リンパ球、形質細胞、マクロファージなどが確認できます。

他の細胞を完全に除外するのは難しいとは思いますが、効率よく腫瘍細胞を評価する方法を教えてください。

どうぞよろしくお願い致します。

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