(1)おおさんが指摘していますが、特にファミリー遺伝子群の場合リガンドとレセプターの対応は1体1でない可能性、(2)結合するだけでシグナルを伝えない(=他のリガンドの結合を阻害する)可能性(アンタゴニスト)、(3)(スクリーニング過程においてリガンド濃度が高すぎる等で)親和性が著しく低いレセプター(よって生理学的機能はないと考えられる)も見つかる可能性(「偽陽性1」)、(4)親和性があっても発現時期・場所等が異なり、生体内では出会うことがないペアである可能性(「偽陽性2」)、(5)高親和性であっても発現量が著しく低くスクリーニング過程で見逃す可能性(「偽陰性」)、(6)レセプターファミリー遺伝子以外にもレセプターが存在するする可能性、等を念頭に置いて、戦略を練ってください。
(1)~(5)を検証する為にも、レセプターファミリー遺伝子を全部用意するのが結局早い、確実かなと思います。一昔前なら遺伝子クローン化技術が未熟・高価で大変でしたが、試薬等の性能が格段に上がっていますし、お金があれば全合成も依頼出来ますから(ヒトやマウスだと発現ベクター入りで買えますね)。長いcDNAの増幅・クローン化もシークエンス確認にも使えるように1kbほどに分割してprimerを設計すると安価で(さほど?)難しくないですよ(まとまった数の発注だと、\15~20/merほどかな?)。なお、AP-TAG kitに関してはaddgene等で同様なものが安価に購入できるかもしれません(SEAP遺伝子を使って自作するか?)。 |
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