Bio Technical フォーラム

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No.3920-5 - 2015/03/05 (木) 19:59:10 - AP
ベクターの種類について確認したかったのは、以下のような理由です。

クローニングサイトがlac promoterの下流にあるようなベクター(青白選択のためにlacZ内にクローニングサイトがあるとか、発現ベクターとか)だと、インサート配列が転写、場合によっては翻訳されることで毒性にある場合があるようです。DH5alphaや、おそらStbl2も、lacI^qを持っていないのでlac promoterはconstitutiveになり、毒性になるインサートでは生えてこない原因になりえます。

他の方が挙げられているXL1-Blueは、強いlacI^q活性を持っていたはずで、その点でreasonableな選択です。他にJM109など。さらに、グルコースを添加してlacオペロンを抑制すると効果があるかも。
pUC系の多コピーレプリコンは温度を30℃以下にするとコピー数が1/10程になりますので、毒性を抑制することが期待できます。同時に、低温でタンパク質の発現速度が低下することでも毒性の抑制に効果が期待できます。

あるいはコピー数のすくないレプリコン(pBR322系など)に切り替えるとか。

(無題) 削除/引用
No.3920-4 - 2015/03/05 (木) 15:00:33 - AP
ベクターはなんでしょう。

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No.3920-3 - 2015/03/05 (木) 14:24:49 - mon
もしタンパク発現が目的なら、その生物種に合わせてコドン最適化(人工遺伝子合成)する手もあります。この際、クローニングの障害となる反復配列除去やプロモーター様配列の除去も行いましょう。

(無題) 削除/引用
No.3920-2 - 2015/03/05 (木) 14:21:12 - mon
もし、得られたコロニー数が多いなら別の理由(大腸菌ゲノムの混入?)などが考えられます。そうでない場合は、
(1)pUC系のベクターならコピー数が低下する低温(室温)を試す。
(2)まれにDH系でクローニングできない(欠失する)ものがXL1Blueだとクローニングできるときがある。
(3)市販されているコピー数が制限する大腸菌コンピテントセルを試す。例えば
http://arb-ls.com/download/epi_protocol/search/document/219pl0611.pdf
(4)ベクターを変える(とりあえず切断せずにPCR産物全長をクローン化)
(5)発現ベクターへ組み換えるのなら、一旦cDNAを分割してクローン化する。
などかな~。

大腸菌の嫌う配列をもったプラスミドのクローニング 削除/引用
No.3920-1 - 2015/03/05 (木) 13:45:22 - pandaman
ある膜タンパク質 "X" (~120 kDa) の cDNA のサブクローニングを試みていますが、どうやらその cDNA の配列の中に、大腸菌のコンピテントセル (DH5α) が嫌う要素が含まれているようで、上手くトラホメされません。
いつも"X"の代わりに大腸菌のゲノムがベクターにインサートされています。
シーケンスを読むと、増やしたPCR産物は確かに目的の"X"であり、両端に利用した制限酵素サイトも間違いなく付加されています。

具体的には以下の手順でやっております。
1.AAA-XmaI-"X"cDNA-NheI-AAA (AAAはオーバーハング) をPCRで増幅し、XmaI/NheIで消化。
2.同様にベクター側も消化。
3.ライゲーション(Takaraの試薬を利用し十分な時間インキュベート)
4.ヒートショックによるコンピテントセルへのトラホメ
5.Ampicilin + LB 培地プレートへ塗布
6.コロニーを振とう培養し、プラスミドを抽出

この操作を行った結果、最後に得られたベクターには、XmaI-大腸菌ゲノム-NheI がいつもインサートされています。"X"は線虫の遺伝子なので、この現象は、トラホメされた大腸菌が何らかの機構により "X" と自身のゲノムの一部をリコンビネーションしたと考えられます。

因みに、DH5αでは難増幅性のプラスミド用の、Stbl2 (LifeTec)を使ってもダメでした。

大腸菌のコンピテントセルを使わなくてプラスミドをクローニングできる方法、あるいは Stbl2 以外でおすすめのコンピをご存じの方、いらっしゃいましたら、どうかご助言賜りたく存じます。

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