そのタンパクのリン酸化を触媒する上流の経路の活性を評価したいのか、リン酸化タンパクの量をもってそのシグナル経路のアウトプット(下流への活性)の指標として見たいのか、によって、何を見るべきか変わってくると思います。トータルの値でリン酸化バンドの値を割るのは、前者の場合になると思います。後者の場合は、リン酸化バンドの値だけで良い(あるいは、ロードしたタンパク量を反映するコントロールの値で割る)と思います。もし、トータルのタンパク量に変化がないのであれば、トータルで割る事により、両方とも評価できる事になります。
Image Jをお使いになっているという事は、フィルムのスキャンで解析しているのかな、と思うのですが、この場合は、おおさんがおっしゃるように、リニアレンジが狭く、きちんとそのレンジにすべてのバンドが入っているかどうかわからないので、本来なら量が分かっているサンプルの希釈による標準曲線を作らないと、定量は難しいと思います。が、実際そのように定量している論文はほとんど見かけませんので、ある程度は許容範囲のようにも思うのですが、一応気をつけた方が良いと思います。定量目的であれば、蛍光二次抗体のシステム(おおさんがおっしゃっているCCDカメラで直接検出する方法です)やELISAなどを使った方が良いかも、です。 |
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