Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

RNAzolの組成とケミストリー トピック削除
No.3897-TOPIC - 2015/02/26 (木) 17:20:44 - AP
遅ればせながら最近知ったのですが、AGPC法のChomczynski がさらに改良法を開発して、RNAsolあるいはIsogen 2という商品名で販売されています。
こいつの組成や原理(クロロフォルムで水相/有機相を分離するのではなく、水を加えることでDNA,タンパク質などの不純物が沈殿する)をご存知のかたはいませんか。

ChomczynskiはNature methodsにRNAzolの紹介記事を書いているだけで、詳細は特許申請書にしか記載していないようなんです。
ttp://www.nature.com/nmeth/journal/v7/n12/abs/nmeth.f.315.html
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3897-8 - 2015/03/28 (土) 10:46:30 - 通りすがりA
AP様

そうなのですね、勉強になりました。
理詰めは難しいです。

偶然発見された可能性が高そうですね。
Chomczynskiさんに直接聴ければいいのでしょうが・・。

(無題) 削除/引用
No.3897-7 - 2015/03/25 (水) 19:48:52 - AP
>1.高濃度フェノール抽出液を加える。この抽出液には微量のアルコールと塩を含ませておく。フェノールは水飽和の状態に達していない。RNA、DNA、タンパク質が抽出液中に溶出する。フェノール濃度が高いため、全て溶解した状態となる。溶解しないタンパク質は固相に

この段階ではAGPC法のmonophasic reagent (Trizol, Isogenなど)と同じでしょう。フェノールが水飽和に達していないというのとはちょっと違って、フェノールとグアニジンやSarcosylなどをふくむ水溶液が完全に混和して単相になっているのですね。水飽和フェノールとグアニジン等を含む水溶液が体積比1:4ほどの比率でこのような状態になるようです。

これにクロロフォルムを加えると有機溶媒と水溶液の極性の違いが大きくなって相分離するということですね。ひょっとすると、ここで誰かがクロロフォルもと間違って水を入れてしまったことがあって、
>方法は偶然見つけたような感じを受けます。
という結果になったのかも。

>遠心すると、有機溶媒相、固相、水層に分離する。固相にDNAおよびタンパク質が凝集する。デブリがフタのようになり、有機溶媒相はデカンテーションしてもおちてこない。

液相は相分離せず、単純に上清と沈殿だけみたいです。クラボウのプラスミド抽出系もそうでした。
フェノールはアルコール沈殿で除去できるというのはよく知られていると思うので(フェノール抽出の後にフェノール残渣を除去するためのクロロフォルム抽出は必須でないということで)、完全にフェノールとコミの上清からアルコール沈殿で核酸を回収するというのは、それほどびっくりなことではないです。

(無題) 削除/引用
No.3897-6 - 2015/03/25 (水) 08:52:27 - 通りすがりA
そうですね、関係あるかもしれません。

自分が薄学だっただけなのですが、高濃度フェノールはタンパク質を溶かすのですね。それを踏まえて、原理を考えてみました。

1.高濃度フェノール抽出液を加える。この抽出液には微量のアルコールと塩を含ませておく。フェノールは水飽和の状態に達していない。RNA、DNA、タンパク質が抽出液中に溶出する。フェノール濃度が高いため、全て溶解した状態となる。溶解しないタンパク質は固相に。

2.等量の水を加える。フェノールの濃度が下がり、タンパク質が凝集する。水飽和フェノールの状態になり、相対的にフェノール濃度が薄くなり、最初含ませておいたアルコールと塩がDNAを沈殿させる。また、溶けきらなかったフェノールが有機溶媒相を形成する。遠心すると、有機溶媒相、固相、水層に分離する。固相にDNAおよびタンパク質が凝集する。デブリがフタのようになり、有機溶媒相はデカンテーションしてもおちてこない。

3.水層を別チューブに移し、エタ沈を行うとRNAのみが精製できる。

水飽和フェノールの上清なので、フェノールが混じっていると思いますが、Isogen 2もRNAzolもエタノールウォッシュを2回繰り返しているので、ここで除去してそうです。

(無題) 削除/引用
No.3897-5 - 2015/03/24 (火) 10:08:32 - AP
>アルカリSDS法を連想しますが、どうなんでしょうね。

そういえばクラボウの自動プラスミド精製機では、シリカ吸着法ではなく、アルカリSDS、フェノール抽出、アルコール沈殿をロボットがやるんですが、フェノール抽出は相分離ではなくて、不純物を沈殿し上澄みをデカントで回収していました。同様の原理でしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3897-4 - 2015/03/24 (火) 07:45:38 - 通りすがりA
組成に幅をもたせているのは、特許として手法を守るためかなぁと思います。Aを5%含むって記述してしまうと6%では特許侵害に当たらなくなるわけですし。

方法は偶然見つけたような感じを受けます。高濃度の抽出液を使用していることから、アルカリSDS法を連想しますが、どうなんでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.3897-3 - 2015/03/11 (水) 18:52:01 - AP
特許情報を読むのが面倒で、誰か要約してくれないかなあと投稿したのですが、
そうですか、自分で読むしかないですか、

claimされている組成では、何が入っているかはわかりますが組成比にかなり幅を持たせてあるし、実験例も事例ごとに組成が異なっているようで、最適組成や製品の組成はわかりませんね。逆に、かなりストライクゾーンが広いということでしょうか。

水を入れるとタンパク質、DNAが沈殿し上清にRNAが残るという現象は、unexpected findingを言っていて、なんか偶然見つけたんでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3897-2 - 2015/02/28 (土) 14:03:01 - 通りすがりA
特許情報を読んでいたら記述がありました。
水を加えるのは溶液成分の濃度の調整です。
水を加える前の高濃度と加えた後の適切濃度の違いが大事みたいです。
DNAが沈殿するカラクリにも言及していました。
低濃度のエタノール存在下では、DNAのみが沈殿するようです。

US patent 8,367,817

RNAzolの組成とケミストリー 削除/引用
No.3897-1 - 2015/02/26 (木) 17:20:44 - AP
遅ればせながら最近知ったのですが、AGPC法のChomczynski がさらに改良法を開発して、RNAsolあるいはIsogen 2という商品名で販売されています。
こいつの組成や原理(クロロフォルムで水相/有機相を分離するのではなく、水を加えることでDNA,タンパク質などの不純物が沈殿する)をご存知のかたはいませんか。

ChomczynskiはNature methodsにRNAzolの紹介記事を書いているだけで、詳細は特許申請書にしか記載していないようなんです。
ttp://www.nature.com/nmeth/journal/v7/n12/abs/nmeth.f.315.html

8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。