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real-time PCRでの非特異的増幅 トピック削除
No.3715-TOPIC - 2015/01/09 (金) 16:09:09 - 問題だらけ
ある病原体の定量が目的で、3通りのプライマーをそれぞれ既出論文の通りにreal-time PCR(SYBR Green)試みましたが、それぞれに問題が起き行き詰っております。方法や方針についてご指導アドバイス頂ければ幸いです。

プライマー@(各20mer、産物80bp):動物種によって非特異的増幅がおこる
病原体攻撃後のマウス脳・血液よりDNAを抽出しreal-time PCRをすると特異的な定量ができる(非感染マウス・NTCは陰性)ものの、大動物で同様の試験をすると陰性個体でも陽性(Tm値正確)となり産物を泳動すると目的サイズにバンドが検出され、以下の確認をした
・陰性群の大動物(n=5,別室飼育)が全頭感染した?→血清学的に確認して陰性
・プライマーが何かひっかける?→稲(餌に入ってるかも)にF側があたる程度
・DNA抽出操作中のコンタミ→凍結組織より再抽出しても変わらず
その他、非特異反応の起こりにくいreal-time PCR用試薬へ変更、温度条件の変更(60→65℃)、等で問題解決ができず諦めてプライマー変更

プライマーA(各21mer、産物270bp):D.Wでも陽性になる
real-timeでも使えたとの報告を見つけたため使用したが、NTCでも陽性となり、普通のPCRにて以下のことを確認
・温度条件の変更(57→62℃)→効果なし
・コンタミの可能性→プライマー・試薬類すべて再発注(プライマー業者も変更)、フィルターチップに変更、チューブ変更、実験室変更、手技者変更(熟練者)、しても原因特定できず ※但し部屋によりD.W陽性率に差があった、たまたま???(A室10%、B室50%、C室80%)
同じPCR試薬でプライマー@とAを別々にPCRするとAのみD.W陽性、そのためコンタミの可能性があるとすればプライマーAの溶液中と判断。そこで「プライマー@FR+AF側」「プライマー@FR+AR側」でそれぞれPCRするが両方ともD.W陰性であった

プライマーB(各23mer、産物76bp):real-time PCRでTm値の山が2つ出る
スタンダードを確認すると、1e3〜1e1病原体/wellではTm値は83℃付近に山ひとつであるのに対して、1e0/wellでは73℃付近にもう1つ小さな山がではじめ、それ以下の鋳型濃度およびNTCでは73℃付近の山のほうが大きくなってしまい正確な値の検出は不可能となります。難解なのは、D.Wや陰性動物サンプルでも83℃(目的産物のTm値)付近に小さな山ができていることです(33~35サイクルくらいで立ち上がり始めています)
このプライマーでPCRをするとやはりDWでもバンドが出るものの、陽性と比べほんの少し下側にずれているように見えます

上司にも随時相談していますが、手技を疑われるばかりでなかなかアドバイスいただけません。どのプライマーも少なくとも1本は別の論文で引用使用されているものを使っており、やはりこちら(私)に何らかの根本的な原因があると思うのですが…正直お手上げ状態です。宜しくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3715-9 - 2015/01/17 (土) 01:15:33 - おお
プライマー@はプライマー自身は非常にいいわけですから、これをもとにやるのがいいかもしれません。目的の配列にない4base cutterとか比較的ずたずたにきる酵素で検体DNAをきると場合によってはback groundを押さえることができるかもしれません。あとはなんどきもマウスのネガティブな検体を同時においてマウスではうまくいっているので、手技の問題ではないことを否定できるようにして自己弁護できるようにしておくといいでしょう。

0.1コピーを検出するなら、1コピーを検出できる系で50wellぐらいつかってやく5wellぐらいでポジとなるというふうに実験を組めばできないことはないです。
1コピーだとばらつくとどなたかのして気がありましたが、その方の考え方と一緒です。

(無題) 削除/引用
No.3715-8 - 2015/01/14 (水) 12:01:31 - seven
既知濃度のテンプレートで検量線を作ってみればわかると思いますが低濃度だとバラつきます。プライマーや環境にもよるでしょうが個人的には100コピー/wellぐらいが安定して定量できるラインじゃないでしょうか?
吸着を減らすようなチップ、チューブ、希釈バッファーを使えばもう少しはレンジが広がるかもしれませんが。

1コピー/wellとかだと確率の影響が大きく出てきますね。テクニカルレプリケートをメチャクチャ多くすればそういうレベルでも定量できるかもしれませんが、一般的なqPCRの計算では無理でしょうね。

(無題) 削除/引用
No.3715-7 - 2015/01/13 (火) 15:28:03 - おお
>1反応中に0.1コピー

は理論上あり得ないです。こまりましたね。。。その研究大丈夫でしょうか、、、

(無題) 削除/引用
No.3715-6 - 2015/01/13 (火) 15:07:09 - 問題だらけ
おお 様
ご回答ありがとうございます。

> そのPCR産物の配列は確認されましたか?
当施設にシーケンサーがなく確認しておりませんでしたが、外部に依頼してみます。ご指摘ありがとうございます。

> 陽性でPCRがかかったからといってそのPCRプロダクトが本当に目的のものかわからないのでそれを参照にしてTmを決めていれば正しいとおもって間違えたものを見ている可能性があります。
陽性スタンダードはその病原体をvitro培養してDNA抽出したものを用いており、そのTm値を正しいと考えております。

> ポリメラーゼとdNTPと核酸がある以上非常にマイナーではあるけど、いろいろな反応が起こり得ますのでサイクル数が増えるとなんがしかのものが見えてもおかしくありません。それが検出限界以下ででてくるなら、系として働いているので、そう言う部分は見ないでいいのではないでしょうか。
私もそのように考えております。ちょうどプライマーBのreal-timePCRについては、検量線を見るかぎり1コピー/well(=1病原体/well)までは定量可能なので検出限界としてはちょうどよいのではないかと上司に提案しました。ところが、共同研究者のデータ(論文)では1反応中に0.1コピー以上あれば陽性として検出できると記載されており、実際に定量した数値も1以下のものがほとんどとなっているため、私の上司としてはそれと同等の検出感度でなくてはならないと考えているようです。
また、話が脇道にそれますが、1反応(well)中に1コピー未満の検出値って陽性としていいのですか???私のお師匠さんのところではありえないことだったのですが…

> ちなみにマウスで陰性、陽性のものはCtはどれぐらいですか?みるのはDNAですかRNAからのcDNAですか? そのマウスの陽性のサンプルで、qPCRに持ち込まれるのはなんコピーぐらいと推察されていますか?
見ているのは病原体のDNA、スタンダードは1e3がのCt値が20前後です。マウス陽性検体Ct値は21〜36のなかでバラバラです。

長文申し訳ございません、何かお気づきのことがあれば引き続きよろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.3715-5 - 2015/01/13 (火) 14:19:21 - 問題だらけ
ああ 様
ご回答ありがとうございます。

> 論文に載っているプライマーを引用されているそうですが、それはご自身のPCR試薬、PCR機器、サーマルサイクラーの条件と同じなのでしょうか。
→試薬については同じものを使用しております。機器は別物と思われますが、当施設にあるサーマルサイクラーおよびreal-time PCR機器(別メーカー製各2種類)の種類によって結果に大きな差はありませんでした。

> AのDWでの増幅は目的バンド位置に来ていますか?
→目的バンドサイズでした。
実は書きませんでしたが、プライマーAは3本セットで、1と3でPCRした産物(270bp)を用いて2と3でnested PCR(220bp)もかけられるというものでした。さらに1と3の組み合わせではreal-time PCRもできたとの別報告がありました。
ですが、1と3、2と3どちらでPCRしてもそれぞれ270bpと220bpの目的サイズと寸分の差がないところにD.Wでも何かしらの検出があり、コンタミを強く疑いましたが原因究明できませんでした。しかし、コンタミ以外でこのような非特異的反応が偶然起こり得るものなのでしょうか…

> ABは単なるプライマーダイマー等のように思うのですが。
→どちらのプライマーも20mer程度のものですので、プライマーダイマーにしてはサイズが大きい(Aは270bp、Bでも80bp程度)気がするのですが、そういうものなのでしょうか?※Bについては3.5%ゲルで電気泳動しました。


長文重ね重ね申し訳ございません。
何か思いつくことがございましたらご指摘のほど宜しくお願い申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.3715-4 - 2015/01/10 (土) 04:08:22 - おお
ttp://www.thermoscientificbio.com/qpcr-master-mixes-and-assays/dynamo-hs-sybr-green-qpcr-kit/

ここのsupporting dataのタブをクリックすると、グラフが見れますが、5コピーで30サイクル強です。5コピーで30サイクルなら1コピーで32と33の間ですよね。溶液に1コピー未満入っていることはあり得ませんからそれ以上のサイクル数はやっても無駄あるいはデーターが得られても意味がない数字です。

(無題) 削除/引用
No.3715-3 - 2015/01/09 (金) 17:16:28 - おお
そのPCR産物の配列は確認されましたか?
ちょっとコンタミが怖いですが、配列がちゃんとわかったポジコンはおもちですか?陽性でPCRがかかったからといってそのPCRプロダクトが本当に目的のものかわからないのでそれを参照にしてTmを決めていれば正しいとおもって間違えたものを見ている可能性があります。

>(33~35サイクルくらいで立ち上がり始めています)
detectionのsystemや、そのほかのステップの影響があるかもしれませんが、single copyのCt値は私が昔見たものでは33-34cycleにくると書いてあったような気がします。なので33よりあとのものは検出限界以下でたちあがってもノンスペでしょう。まあ単純に34以降ではだめとはいえませんが、それは一度standardで検量線など引いてみてもいいかもしれません。

ポリメラーゼとdNTPと核酸がある以上非常にマイナーではあるけど、いろいろな反応が起こり得ますのでサイクル数が増えるとなんがしかのものが見えてもおかしくありません。それが検出限界以下ででてくるなら、系として働いているので、そう言う部分は見ないでいいのではないでしょうか。

ちなみにマウスで陰性、陽性のものはCtはどれぐらいですか?みるのはDNAですかRNAからのcDNAですか? そのマウスの陽性のサンプルで、qPCRに持ち込まれるのはなんコピーぐらいと推察されていますか?

(無題) 削除/引用
No.3715-2 - 2015/01/09 (金) 17:09:40 - ああ

論文に載っているプライマーを引用されているそうですが、それはご自身のPCR試薬、PCR機器、サーマルサイクラーの条件と同じなのでしょうか。

最近は2stepの方が主流になってきていると思いますが、数年前までの論文はまだまだ3stepのものも多いと思います。

論文とほとんど同じ条件でない場合はプライマーは考え直した方がよいのではないでしょうか。

AのDWでの増幅は目的バンド位置に来ていますか?

ABは単なるプライマーダイマー等のように思うのですが。

プライマーダイマーが全く出ないプライマーは優秀ですが、サンプル濃度がある程度以上であればそちらに優先的にプライマーが消費され、ダイマーが検出限界以下になる現象は度々見られることです。
微量の発現を捉えたい場合、ダイマーが出るプライマーは推奨されませんが、ある程度以上のコピー数での実験であればサンプル間の発現比較ぐらいはできると思います。

real-time PCRでの非特異的増幅 削除/引用
No.3715-1 - 2015/01/09 (金) 16:09:09 - 問題だらけ
ある病原体の定量が目的で、3通りのプライマーをそれぞれ既出論文の通りにreal-time PCR(SYBR Green)試みましたが、それぞれに問題が起き行き詰っております。方法や方針についてご指導アドバイス頂ければ幸いです。

プライマー@(各20mer、産物80bp):動物種によって非特異的増幅がおこる
病原体攻撃後のマウス脳・血液よりDNAを抽出しreal-time PCRをすると特異的な定量ができる(非感染マウス・NTCは陰性)ものの、大動物で同様の試験をすると陰性個体でも陽性(Tm値正確)となり産物を泳動すると目的サイズにバンドが検出され、以下の確認をした
・陰性群の大動物(n=5,別室飼育)が全頭感染した?→血清学的に確認して陰性
・プライマーが何かひっかける?→稲(餌に入ってるかも)にF側があたる程度
・DNA抽出操作中のコンタミ→凍結組織より再抽出しても変わらず
その他、非特異反応の起こりにくいreal-time PCR用試薬へ変更、温度条件の変更(60→65℃)、等で問題解決ができず諦めてプライマー変更

プライマーA(各21mer、産物270bp):D.Wでも陽性になる
real-timeでも使えたとの報告を見つけたため使用したが、NTCでも陽性となり、普通のPCRにて以下のことを確認
・温度条件の変更(57→62℃)→効果なし
・コンタミの可能性→プライマー・試薬類すべて再発注(プライマー業者も変更)、フィルターチップに変更、チューブ変更、実験室変更、手技者変更(熟練者)、しても原因特定できず ※但し部屋によりD.W陽性率に差があった、たまたま???(A室10%、B室50%、C室80%)
同じPCR試薬でプライマー@とAを別々にPCRするとAのみD.W陽性、そのためコンタミの可能性があるとすればプライマーAの溶液中と判断。そこで「プライマー@FR+AF側」「プライマー@FR+AR側」でそれぞれPCRするが両方ともD.W陰性であった

プライマーB(各23mer、産物76bp):real-time PCRでTm値の山が2つ出る
スタンダードを確認すると、1e3〜1e1病原体/wellではTm値は83℃付近に山ひとつであるのに対して、1e0/wellでは73℃付近にもう1つ小さな山がではじめ、それ以下の鋳型濃度およびNTCでは73℃付近の山のほうが大きくなってしまい正確な値の検出は不可能となります。難解なのは、D.Wや陰性動物サンプルでも83℃(目的産物のTm値)付近に小さな山ができていることです(33~35サイクルくらいで立ち上がり始めています)
このプライマーでPCRをするとやはりDWでもバンドが出るものの、陽性と比べほんの少し下側にずれているように見えます

上司にも随時相談していますが、手技を疑われるばかりでなかなかアドバイスいただけません。どのプライマーも少なくとも1本は別の論文で引用使用されているものを使っており、やはりこちら(私)に何らかの根本的な原因があると思うのですが…正直お手上げ状態です。宜しくお願いします。

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