monさんが御指摘のように、低酸素状態だけがin vivoとin vitroの違いでは無いですしねぇ。もし、これまでに実験の蓄積があった上で、「どうやら酸素濃度の違いによるHIFのレベルの問題らしい」という段階であれば、低酸素が原因でのHIFのレベルの違いによる状態の評価は重要かも知れませんが、実験の初期段階で「低酸素/HIFの違いが影響をおよぼす可能性がある」という段階だったら、他のものは考えないでHIFだけ考慮するのはなぜ? となるわけで、場合によっては時間・資源・労力をいたずらに消費することにもなりかねません。
ところで、ざっと調べて見つけたReviewでは、ガンでaerobic glycolysisが活発なのはrasのmTORへの作用を介してHIFが上がってて、HIFがglycolysisをactivateしてるからだ、という一文も見つけましたが、だとしたらHIFが上がるのは低酸素の結果ではないですよね。むしろ、HIFが元々上がってる故に癌は低酸素状態で普通の細胞よりも生存に有利である、ということにならないでしょうか?
まあ、低酸素でも生存出来るから、その環境で低酸素に適応した変化が更に起きるだろう、と言うのは予想出来るから低酸素の状況を調べることにもそれなりに意味があるとは思いますが。 |
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