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His tag精製過程でタンパクがなくなります トピック削除
No.3636-TOPIC - 2014/12/05 (金) 18:24:04 - Nak
いつも参考にさせていただいています。

今回は、GEのHis Spintrapを用いた、非変性条件下でのHis tag精製について経験豊富な方のご意見を伺いたくて投稿いたしました。

ヒスチジン×10個の長いHis tag付きのタンパクを精製したいのですが、精製産物を確認すると、素通り画分からは上手くバンドが無くなってカラムにくっついているようなのですが、溶出画分にもバンドがほとんど無く、どうやらカラムにくっついたままのように思われます。

通常のヒスチジン×6個のHis tagより結合力が強いと思うのですが、カラムにくっついてはずれないということは起こり得ることなのでしょうか?


タンパクですが、コムギ胚芽系を用いて作成した30kDa程度のものです。
His tagはC末端についていて、抗His tag抗体を用いたウェスタンブロットでは単一のバンドが確認でき、目的タンパクが出来ていることは確認できています。

精製の際のイミダゾール濃度はbinding bufferが40mM、elution bufferが500mMです。

精製効率を上げるためにヒスチジン×10個にして、binding bufferのイミダゾール濃度も高めにしているのですが…。

というわけで質問なのですが、
1:
カラムにくっついてはずれないということはあり得るのでしょうか?

2:
その場合どうやったら外れるのでしょうか?

3:
そもそもSpintrapにこだわることが間違っているのでしょうか?

長文失礼いたしました。
どうかご教授お願い申し上げます。
 
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(無題) 削除/引用
No.3636-14 - 2014/12/08 (月) 23:33:46 - おお
変性条件でなら解決するような気がします。指摘がありますように沈殿から回収するのも手です、Hisの並んだ蛋白はマンマルではけっこうありますのでノンすぺが減らせるでしょうし。detergentで比較的マイルドなやつでNiとの相互作用を阻害しないものが使えれば、変性する必要がないかもしれませんが、以外とアグルものは何やってもアグルんですよね、、、

(無題) 削除/引用
No.3636-13 - 2014/12/08 (月) 21:30:48 - cDNA
多量体形成はそのタンパク質そのものの性質由来です。Niを介してというのは聞いたことは無いです。

沈殿に気が付いて良かったですね。溶けないものにカラムは始まりませんから。774Rさんのご指摘のように沈殿を精製に利用するのは有効なことが多いのでお勧めです。ただ、少し緩やかに沈殿が生じるように条件を工夫しないと精製効果が得られないことも多いのでバッファー交換のどの条件が沈殿につながるのかに注目するといいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3636-12 - 2014/12/08 (月) 20:31:20 - mon
>[Re:10] Nakさんは書きました :
> そこで質問させていただきたいのですが、もし多量体系性をしている場合ですと、どのような方法>で検出できるのでしょうか?

共有結合していない限り、SDS-PAGEではわかりません。native PAGEも分子量までは判明しづらいので、通常はゲル濾過かな? 分子間相互作用を測定できる機器でも測定できるでしょう。

ご報告ありがとうございます 削除/引用
No.3636-11 - 2014/12/08 (月) 19:57:36 - 774R
>バッファーをbinding bufferに交換した際の沈殿内に大多数の目的タンパクが含まれており

再可溶化が可能なら、逆にこの性質を利用して部分的な精製を進めることも出来そうですね。大多数のタンパク質はbinding bufferで沈殿に来ないわけですから、この段階で目的タンパク質がかなり濃縮されてると考えることも出来ますから。

報告いたします 削除/引用
No.3636-10 - 2014/12/08 (月) 19:44:10 - Nak
皆様、本当にいろいろとお教えくださってありがとうございます。
すごく知識が増えました。
ここで質問させていただいて本当に良かったです。

結果として、バッファーをbinding bufferに交換した際の沈殿内に大多数の目的タンパクが含まれており、カラムの中にすべてトラップされておりました。
尿素を使うなど変性条件下に切り替えて精製をやり直す予定です。


おおさん
コムギ胚芽系ということで精製量が少なく、お教え下さったようにSpinTrapではスケールが問題になるという可能性は危惧されましたが、沈殿物内のバンドを見る感触ではけっこうな量が含まれていますので、今回に関しては問題なさそうです。
ただ、ほかにも精製効率の良くないタンパクを用いる予定ですので、ご教示いただいた磁気ビーズも勉強してみようと思います。

monさん
有難うございます。
pHは一応pHメーターで7.4に合わせてから用いています。
多量体形成は想定していませんでした。
そこで質問させていただきたいのですが、もし多量体系性をしている場合ですと、どのような方法で検出できるのでしょうか?普通にSDS-PAGEすればバンドの並びでわかるものなのでしょうか?
EDTAを用いる方法についても自分なりに調べてみたのですが、確かに今後使えそうです。有難うございます。

Gelさん
ご教授有難うございます。
SpinTrapのような「出来合いの品物」でも再生できるものなのでしょうか???

cDNAさん
有難うございます。
教えていただきたいのですが、多量体を形成するのはNiを介して形成するということでしょうか?今回は結合力を高めるためにHis×10を用いたのですが、それが裏目に出るということもあり得るということですね。
うーん、勉強になります!

(無題) 削除/引用
No.3636-9 - 2014/12/06 (土) 11:27:25 - cDNA
monさんのご指摘のように多量体を形成するとレジンからはがれにくくなります。
この場合、ロシュの「cOmplete His-Tag Purification Resin」がHis-tagとの結合力が弱く、またNiもレジンから外れにくいので、Niを含まないように溶出したい時に有効です。

(無題) 削除/引用
No.3636-8 - 2014/12/06 (土) 08:52:48 - Gel
ニッケルカラムは再生も容易だし、ニッケルごと剥がすのが楽な気がします。
私は一連の実験を終えたら大体剥がして再生しています。

(無題) 削除/引用
No.3636-7 - 2014/12/06 (土) 08:26:49 - mon
(1)イミダゾールを500mM添加したときにpHが変化する可能性もありますので、pH試験紙程度でもよいので大きなpH変化がないか確認したほうがよいです。pHが変わるのはイミダゾールの品質(不純物?)だったような??。
(2)NTAカラムの場合ですが、目的タンパクが多量体を形成すると500mMイミダゾールでも溶出しないことがありました。
この場合774Rさんが指摘していますが、10mM~50mM EDTAで溶出できました。カラムの色が抜けるので溶出がわかりやすいです。GEのHis Spintrapの官能基が何であるか知らないのですが、Niが溶出しづらい性質なら100mM EDTAくらいがよいかも(たぶん取説に書いてある)。

(無題) 削除/引用
No.3636-6 - 2014/12/06 (土) 00:12:36 - おお
蛋白が何らかの理由で支持体に非特異にくっついてしまうことはまああることで、そう言う場合はその非特異的な相互作用が出ないようにするか、支持体を変えてみるか。
相互作用が出ないようにするなら、選択肢として塩濃度をあげる(bindingのときから)、detergentをいれる、カオトロピックな作用を持つものをいれる(変性作用ががつよいものからよわいものまであるたとえばLi+であればあまり変性作用がないとおもう)。
ただこのような対処方法が改善につながらない場合のほうが多いような感触はある。

また改善につながると保証はないが支持体を変えるということであれば、磁気ビーズタイプのものとか、96wellプレートの表面加工をしてNiを結合しているものとか、、、

溶出の時にpHを変える人もいますね。pHも支持体との相互作用に影響を与える可能性はあります。あくまでも可能性です。

コムギ胚芽系での合成ということでWBで見えればいいということでしょうけど、そうするとGEのHis Spintrapでもスケールがでかすぎるのかもしれません。

磁気ビーズ系なら調節しやすいかもです。あとプレートたいぷもたぶんスケールとしてはGEのHis Spintrapよりは小さいとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.3636-5 - 2014/12/05 (金) 20:10:16 - Nak
774Rさん

本当に、ご丁寧にありがとうございます。
その点は私も気になったので、14000xgで10分回して可溶性画分を泳動いたしました。
バンドがしっかりとあることは確認済みです。

バッファーを交換した際に不溶性画分にうつっているのかどうかはまだ検討しておりませんし、わずかながら沈殿の雰囲気が変わる印象もありますので、ご指摘いただいた点は「本当に鋭いなぁ」と感謝している次第です。

それから 削除/引用
No.3636-4 - 2014/12/05 (金) 19:57:22 - 774R
今気づいたんですけど、発現させた段階で可溶画分に来ることは確認済みでしょうか?

発現させた時の反応液を15,000rpmくらいで遠心して上清に来るとか?

(無題) 削除/引用
No.3636-3 - 2014/12/05 (金) 19:18:36 - Nak
774Rさん、有難うございます。
なるほど、いくらHis10だからと言って、乖離しないということは考えにくいということですね。

確かに、まずはカラムそのものを確認する必要がありますよね。やってみます。

バッファーを変えることで不溶化してしまったという可能性については、確かに考えられると思います。
得られたタンパクを用いて行う実験は、非変性条件に必ずしもこだわらなくても良い実験なので、変性条件なども試してみようと思います。

うーむ 削除/引用
No.3636-2 - 2014/12/05 (金) 19:05:09 - 774R
まずは、カラムに結合してることを確認するためにSDS溶液でカラムから溶出してウェスタンで確認してみましょう。

それが確認できたとして、考えられるのは、例えばバッファーが置き換わったために変性してしまい不溶化した可能性が一つありますね。

10Hisだからといってイミダゾールで外れないということは無いと思います。
それ以外の溶出方法は、自分はやったことないけど、Niをキレートしてしまえば結合能が無くなりますので、EDTA溶液で溶出できるような気がします。(タンパクが不溶化してないとしてですよ)

His tag精製過程でタンパクがなくなります 削除/引用
No.3636-1 - 2014/12/05 (金) 18:24:04 - Nak
いつも参考にさせていただいています。

今回は、GEのHis Spintrapを用いた、非変性条件下でのHis tag精製について経験豊富な方のご意見を伺いたくて投稿いたしました。

ヒスチジン×10個の長いHis tag付きのタンパクを精製したいのですが、精製産物を確認すると、素通り画分からは上手くバンドが無くなってカラムにくっついているようなのですが、溶出画分にもバンドがほとんど無く、どうやらカラムにくっついたままのように思われます。

通常のヒスチジン×6個のHis tagより結合力が強いと思うのですが、カラムにくっついてはずれないということは起こり得ることなのでしょうか?


タンパクですが、コムギ胚芽系を用いて作成した30kDa程度のものです。
His tagはC末端についていて、抗His tag抗体を用いたウェスタンブロットでは単一のバンドが確認でき、目的タンパクが出来ていることは確認できています。

精製の際のイミダゾール濃度はbinding bufferが40mM、elution bufferが500mMです。

精製効率を上げるためにヒスチジン×10個にして、binding bufferのイミダゾール濃度も高めにしているのですが…。

というわけで質問なのですが、
1:
カラムにくっついてはずれないということはあり得るのでしょうか?

2:
その場合どうやったら外れるのでしょうか?

3:
そもそもSpintrapにこだわることが間違っているのでしょうか?

長文失礼いたしました。
どうかご教授お願い申し上げます。

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