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変性条件でのタンパク質精製 トピック削除
No.3569-TOPIC - 2014/11/19 (水) 13:03:58 - ねこむら
いつもお世話になっています。
現在、ヒスタグ付きの80残基ほどのタンパク質の精製を行っています。先行研究に習って、変性条件で変異体タンパク質の精製を試みています。

・ 先行研究について
野生型のアミノ酸残基における精製で、8M Urea 変性条件でLysisしてNi-NTAカラムにつけたままUreaを減らしてリフォールディングをしている。その論文では、CDなどでリフォールディングがNative精製タンパクと同等のαヘリックス含有量まで戻っていることや高次構造の機能低下がないことを確認しています。

皆様にお聞きしたいのは以下の点です。
・先行研究において変性条件での精製がタンパクのリフォールディング及び高次構造に悪影響を及ぼさないと補償されているのはwtのみです。変異体も変性条件でリフォールディングが正しくされる補償は無いわけで、それを一様に比較して良いものなのかどうか不安です。ラボのボス曰く「リフォールディングの効率も含めて、変異体の安定性の特性と考えて、一様に比較でき得るのではないか」ということでした。
 タンパク精製を変性条件で試みた場合に、ある程度予測される挙動を示していればデータとして考察に値するものなのでしょうか。それともリフォールディングが確実になされているのを示すのが先でしょうか。

ちなみにNative条件下の精製では収量が100倍あるいはもっと違ってくるので、あまり現実的ではないと考えています。in vivoでも行っていますが、今回の変異タンパクはある程度一致した挙動を示しています。ご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.3569-9 - 2014/12/03 (水) 12:05:37 - ねこむら
おお様>
たしかに、プロテアーゼで切断の変化を見ると高次構造などの手がかりになるかもしれません。今後の実験の一つとして考えてみます。

皆様からのコメントをたくさん頂きましたので、自分なりに考察してみます。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3569-8 - 2014/11/21 (金) 15:42:51 - おお
非常にラフな方法ですが、目的の蛋白をプロテアーゼでpartial digestionして切断パターンを見るという方法で、構造的に違いがないか調べたりするてがあります。

もちろんtrypsinをつかったばあいR/Kをつぶしたり、導入したら切れない部分が切れたりその逆だったりするので必要ですが。。。proteinase Kとかだと比較的あんしんかもしれません。

量取れてCBBや銀染色でパターンがみれるなら、それでもいいし、そこまで量がないならWBでもいいでしょう。抗体によって見てる位置が違うことを意識しておかなければいけないと思います。経験的にはN末やC末につけるtagは攻撃されやすい印象がありmildなdigestionでもすぐ検出できなることが多い気がします。

(無題) 削除/引用
No.3569-7 - 2014/11/21 (金) 15:19:35 - ねこむら
いつくかの変異体( <10種類)を作成中で、スケールを100倍に上げるというのは、いまのところちょっとできそうにないので、変性条件での精製を前提にしたいと思います。

〜様>
私が作製している変異体というのが、分子内の折り畳みに関わるアミノ酸の置換体なのです。In vivoと同じような挙動を示したというのは、「変異体では高次構造が不安定化されるためかRNAと1:1でしか結合しなくなる」という結果です。これが、精製条件のせいで本来の構造に戻っていないために導かれた結果であれば、間違った解釈をしかねないな、と思っている次第です。ただ、他の方のコメントでもありましたが、Nativeな条件でも一様に比較できるかは微妙なようなので、invivoと比較して総合的に議論していくのがいいのだろうと思い始めています。

yyy様>
私の研究では、変異導入によって高次構造の変化および、それに伴う機能の低下が見られていると考えられます。wtはゲルシフトでRNAと1:2以上のタンパク多量化を示しており、機能を確認しているので、高次構造まで構築した状態で精製できていると考えています。また、「多量化に影響はあるが、分子内の折り畳みには影響が無い」変異体も作製しているので、そのあたりとwtをコントロールとして考察しようと思います。

(無題) 削除/引用
No.3569-6 - 2014/11/21 (金) 14:55:19 - ねこむら
みなさま 非常にたくさんのご意見を頂けて助かります。

少し説明不足でしたが、大腸菌に発現ベクターを入れて発現・精製しています。現在1Lの培養液で発現をかけて最終生成物が0.05mg/ml(wtのとき)の濃度で1ml 取れるといったところです。ゲルシフトは余裕ですが、なんとかCDが取れるかどうかのレベルかと思います。wtはホモオリゴマーな多量化をしてRNAに結合するのですが、私の実験でも先行研究と同じく高次構造をもつような挙動がゲルシフトで得られています(RNAに対して多量化)。

おお様>確かに100%の実験をしようと思ったらいつまでも進まないので、もう少し目的と照らし合わせながら考えていこうと思います。CDはαヘリックスの含有だけでも取れればと思っています。
Nativeの方も大腸菌に発現ベクターを入れてHistagで精製しています。Nativeの使い方が良くなかったですが、Lysis Bufferに変性剤が含まれているかどうかを指していました。

(無題) 削除/引用
No.3569-5 - 2014/11/20 (木) 03:44:04 - yyy
何が重要で考察に値するか?というのは個々のタンパクによって違うので一般論は難しいですが、一般に、タンパクの構造と機能(or表現形)は密接に関連しているので、ある変異を導入することによって構造が不安定になり、それに伴って機能にも影響するならば、「その変異が構造を不安定にしてるらしい」と言うことが証明できるなら、その変異はタンパクの構造維持に重要だということで報告する価値があるわけです。逆に変異が構造に影響しない場合も、「その変異があるあたりは構造の安定には重要でないようだ」ということで価値があるでしょう。構造には影響しないけど機能に影響する、となればその残基が活性中心になってる可能性もあるわけで面白いと思います。
いずれにせよ、重要なのはコントロールをきっちり立てることです。His-tag付きのWildtypeをねこむらさんが同じプロトコールで正常な機能のある状態にまで精製出来てるなら、それと比較して色々な考察が出来ます。
しかし、Wildtypeすらまともに精製出来ない、ということなら機能異常・構造異常が変異体に見られても、それは単にプロトコールが最適化されてないか、ねこむらさんのテクニックの問題にすぎないのでは?ということになるわけです。

個人的には100倍にスケールアップするというのは現実的でないと思います。
培地も100倍消費するわけで、予算を気にする必要がない状況なら別ですが。その(変異体)タンパクに絶対的な価値があるというならそれもありでしょうが、海のものとも山のものともつかない段階では別の道を模索するでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.3569-4 - 2014/11/20 (木) 02:46:12 - おお
変性してrenatureしているのは大腸菌のリコンビナントのことをいっているようなきがします。それとよくわからないのがnativeのほうで、これは大腸菌からsolubleなフラクションをとったのか、それとも大腸菌じゃなくその遺伝子をもつ細胞からとったのか、、、

補償:損害を償う 削除/引用
No.3569-3 - 2014/11/19 (水) 21:16:43 - ~
>先行研究において変性条件での精製がタンパクのリフォールディング及び高次構造に悪影響を及ぼさないと補償されているのはwtのみです。
自分で行った予備検討ではなく、他のラボの報告の話ですよね?
先行研究の再現性が取れないというのは珍しくありません。
実験の再現性は誰も補償しないでしょう。

>変異体も変性条件でリフォールディングが正しくされる補償は無いわけで
正しくリフォールディングされていることを確認したいのであれば、そのようなデータ取りをすべきでしょう。

>それを一様に比較して良いものなのかどうか不安です。
おそらくは高次機能の比較を考えているのですよね?
In vivoでの一致した挙動を示しているというのは、高次機能が同じであったことを意味しているのでしょうか?
そうであれば、同じようにリフォールディングの操作を行い、それらが同じような高次機能があることを示せば、
同じ様にリフォールディングされ、同じような高次機能が見られたと考えることが自然だと思います。
In vivoの挙動がそれの裏付けデータとできるのではないでしょうか。

Wt型と変異型で高次機能が異なった場合は、異なる原因が何かを知るには検討が必要になるでしょう。

>リフォールディングの効率も含めて、変異体の安定性の特性と考えて
リフォールディング効率と変異体の安定性の特性は別物だと思いますが、
変異によりリフォールディング効率が変わっていることを示すことができれば、それはそれで一つの報告となるでしょう。
In vivoでもそのような違いがありそれに生理的な意味がある、かどうかは別の話になりますが。

>ちなみにNative条件下の精製では収量が100倍あるいはもっと違ってくるので、あまり現実的ではないと考えています。
タグ付きだとどの位のディッシュで回収できるのでしょうか?
例えばタグ付きが10cmディッシュ1枚で回収できるのであれば、
30cm角トレイ9枚もあれば100倍の面積が稼げます。
Nativeなたんぱく質の回収は現実的ではないというほどの労力ではないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3569-2 - 2014/11/19 (水) 13:49:44 - おお
そもそもその変異体、従来の生理的な条件で発現してwtと同じ構造をとる保証もないですよね。

あなたの実験で何をいいたいのか、全体のデーターからどこまででよしとできるのかだとおもいますが。100%完璧な実験はないと言っていいので、結果からどうやって議論していくか、できるかだと思います。CDとかはリコンビナントで測ってみればより議論する駒が増えるのでいいかとはおもいます。

変性条件でのタンパク質精製 削除/引用
No.3569-1 - 2014/11/19 (水) 13:03:58 - ねこむら
いつもお世話になっています。
現在、ヒスタグ付きの80残基ほどのタンパク質の精製を行っています。先行研究に習って、変性条件で変異体タンパク質の精製を試みています。

・ 先行研究について
野生型のアミノ酸残基における精製で、8M Urea 変性条件でLysisしてNi-NTAカラムにつけたままUreaを減らしてリフォールディングをしている。その論文では、CDなどでリフォールディングがNative精製タンパクと同等のαヘリックス含有量まで戻っていることや高次構造の機能低下がないことを確認しています。

皆様にお聞きしたいのは以下の点です。
・先行研究において変性条件での精製がタンパクのリフォールディング及び高次構造に悪影響を及ぼさないと補償されているのはwtのみです。変異体も変性条件でリフォールディングが正しくされる補償は無いわけで、それを一様に比較して良いものなのかどうか不安です。ラボのボス曰く「リフォールディングの効率も含めて、変異体の安定性の特性と考えて、一様に比較でき得るのではないか」ということでした。
 タンパク精製を変性条件で試みた場合に、ある程度予測される挙動を示していればデータとして考察に値するものなのでしょうか。それともリフォールディングが確実になされているのを示すのが先でしょうか。

ちなみにNative条件下の精製では収量が100倍あるいはもっと違ってくるので、あまり現実的ではないと考えています。in vivoでも行っていますが、今回の変異タンパクはある程度一致した挙動を示しています。ご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

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