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安定発現株を樹立する際のプラスミドの処理 トピック削除
No.3422-TOPIC - 2014/10/01 (水) 19:45:00 - TS
いつも勉強させてもらっています。

培養細胞にプラスミドをリポフェクションして安定株を作る際に、
プラスミドを制限酵素で切ってリニアライズしておくと
陽性クローンをとりやすくなるというのは知られていると思います。

このたび、ある論文に従って、2つのタンパク質を同時に発現させるプラスミドを使って、安定株を樹立したいと思っているのですが、
論文に記載された方法に疑問があって質問いたしました。

プラスミドは、以下のようなものです。
Promoter-ProteinA-Promoter-ProteinB-IRES-Hyg resistance gene

空ベクター情報:
ttp://www.invivogen.com/PDF/pVITRO2_h_mcs_TDS1.pdf

Protein AとBが異なるプロモーターでDriveされて、
Protein Bの下流にIRESを挟んで、ハイグロマイシン耐性遺伝子が入っています。

もちろん環状のままでもリニアライズしても安定株を取ることは可能ですが、
論文では、Promoter-ProteinAとPromoter-ProteinB-IRES-Hygの間にある
PacIという制限酵素サイトでリニアライズして、さらにLigaseでポリメライズしてからトランスフェクションをしておりました。

論文内容の性質から考えると、安定株で
ProteinAとProteinBの発現量を高めたいという意図と推測しておりますが、
このようなことはよくされることでしょうか。

なんとなく高発現株が得られやすくなりそうなイメージも持てるのですが、
そのように思われますでしょうか。

あるいは他に狙いがありそうでしょうか。

よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3422-11 - 2014/10/07 (火) 10:04:42 - さく
1クローンということはtrangentではなくstableを取るのでしょうか。高発現がどのくらいの量のイメージされてるのか分かりませんが、プラスミドを導入して高発現のクローンを得るのは、候補になる細胞の数をかなり頑張って確認しないと難しいです。
細胞の方が必要なら仕方ありませんが、単にタンパク質が発現した培養上清を用意するだけなら、私ならtrangentでやります。毎回、細胞とプラスミドをそれなりの量準備しないといけないので面倒は面倒ですが、数ヶ月かかって取れるか分からない高発現クローンを追い求めるより確実かと思います。

(無題) 削除/引用
No.3422-10 - 2014/10/07 (火) 05:15:41 - 中西部ポスドク
レンチウイルスを使ってみるのはいかがでしょうか?
さらに浮遊培養できる293とかで作ると濃いめの培養上清がとれそうです。
http://www.atcc.org/products/all/ACS-4500.aspx

(無題) 削除/引用
No.3422-9 - 2014/10/03 (金) 10:55:22 - AP
>PacIで切ってもパラレルのタンデムに変わりないのでは?

まったくそのとおり。勘違いしました。

(無題) 削除/引用
No.3422-8 - 2014/10/03 (金) 01:45:47 - おお
不思議ですね。直線化するとESなんかではコピー数のコントロールがしやすいときいたことがありますが、、、

入りやすい細胞では環状をつかっても同じ位置にタンデムにいっぱい入っていることも多いとかいうのもきいたことがあるような気がしますし、、、

ライゲーションは想像するに、長い物をつくれば、薬剤耐性だけの発現ユニットがはいり、あとが中途半端な状態できれて目的のものが発現しないという確率をへらすためかなぁ、、、

なんかあまり無駄がない構成になっているので環状のプラスミドがランダムな位置で線上になってゲノムに入るのは避けたいという感じはありますが。

(無題) 削除/引用
No.3422-7 - 2014/10/02 (木) 19:25:20 - tyo
> PacIで線形化すると二つの遺伝子がアンチパラレルになるのでtranscriptional interferenceは起こらなくなるはずです。

PacIで切ってもパラレルのタンデムに変わりないのでは?

(無題) 削除/引用
No.3422-6 - 2014/10/02 (木) 10:38:46 - TS
tyo様:
>ベクターの情報を見る限り、不要な部分がpMB1 oriだけで、しかもユニークなPacIで切断すると何もなくなります。そのため、タンデムにつないで組換えの足場につかっているのでは、という考えもあります。

AP様:
>ちょっと思いついたのは、transcriptional interferenceを防ぐためにPacIで切ってから入れたのかなということです。

どちらも全く考えておりませんでした。大変勉強になります。
遺伝子導入は来週行う予定ですので、もう少し考える時間がるのですが、みなさんの意見を聞いたりして、PacIでリニアライズしただけのものを使おうかなぁと傾きかけています。

論文には、「リニアライズしてからLigase(TAKARA)でPolymerizeした」と書かれているのですが、方法論的に考えると、かなりの割合が単に環状に戻っているのではないか、と思いました(どうなのでしょうか?)。もちろんアガロースなどでPolymerizeしたものを分けることもできると思いますが、そこまではしていないのではと想像しています。

(無題) 削除/引用
No.3422-5 - 2014/10/02 (木) 10:19:33 - AP
ちょっと思いついたのは、transcriptional interferenceを防ぐためにPacIで切ってから入れたのかなということです。

>Promoter-ProteinA-Promoter-ProteinB-IRES-Hyg resistance gene

タンデムな遺伝子で上流のプロモーターが活発な場合、下流のプロモーターからの転写が抑制されるというのがtranscriptional interferenceと呼ばれる現象です。PacIで線形化すると二つの遺伝子がアンチパラレルになるのでtranscriptional interferenceは起こらなくなるはずです。

(無題) 削除/引用
No.3422-4 - 2014/10/02 (木) 09:07:16 - tyo
非相同組換えの場合でも、組み込みたい部分を残すためにある程度の長さを両端に余分に付加することが必要ですよね。
ベクターの情報を見る限り、不要な部分がpMB1 oriだけで、しかもユニークなPacIで切断すると何もなくなります。そのため、タンデムにつないで組換えの足場につかっているのでは、という考えもあります。

293細胞やCHO細胞でも、ウイルスを使わなくてもクローニングすれば高発現株は得られますし、必要であればDHFRやGSのgene amplificationを使用する事で発現量を増やす事もできます。

安定発現株を樹立する際のプラスミドの処理 削除/引用
No.3422-3 - 2014/10/02 (木) 08:47:25 - TS
独り言さん:
ありがとうございます。やはりあまり聞いたことないですよね。わたしも挿入効率、導入効率については懸念点かなと思っておりました。一方で、タンデムでつなげておくことで、低確率だけど長いままうまく挿入されて高発現することがあるのかなぁとか思ったりもしました。

情報が小出しになり申し訳ないですが、今回の実験の目的は、分泌性のタンパク質AとBを発現させて、その培養上清(Conditioned medium)を利用したいというものです。なので、極端な話、1クローンでも高発現株が取れると成功ということになるのです。

でもなかなか一般的でなさそうだし、悩むところです。単にリニアライズしたものを使った方が無難でしょうか。

ちなみにAuthorに問い合わせましたが、返信はいただけていない状況です。

(無題) 削除/引用
No.3422-2 - 2014/10/01 (水) 20:35:58 - 独り言
ベクターをタンデムにつないで、安定発現株をつくるなんて初めて聞きました。大きなベクターにしたら、挿入効率がより悪くなって、結局タンデムでない配列がゲノムに入るような気がします。

安定発現株を樹立する際のプラスミドの処理 削除/引用
No.3422-1 - 2014/10/01 (水) 19:45:00 - TS
いつも勉強させてもらっています。

培養細胞にプラスミドをリポフェクションして安定株を作る際に、
プラスミドを制限酵素で切ってリニアライズしておくと
陽性クローンをとりやすくなるというのは知られていると思います。

このたび、ある論文に従って、2つのタンパク質を同時に発現させるプラスミドを使って、安定株を樹立したいと思っているのですが、
論文に記載された方法に疑問があって質問いたしました。

プラスミドは、以下のようなものです。
Promoter-ProteinA-Promoter-ProteinB-IRES-Hyg resistance gene

空ベクター情報:
ttp://www.invivogen.com/PDF/pVITRO2_h_mcs_TDS1.pdf

Protein AとBが異なるプロモーターでDriveされて、
Protein Bの下流にIRESを挟んで、ハイグロマイシン耐性遺伝子が入っています。

もちろん環状のままでもリニアライズしても安定株を取ることは可能ですが、
論文では、Promoter-ProteinAとPromoter-ProteinB-IRES-Hygの間にある
PacIという制限酵素サイトでリニアライズして、さらにLigaseでポリメライズしてからトランスフェクションをしておりました。

論文内容の性質から考えると、安定株で
ProteinAとProteinBの発現量を高めたいという意図と推測しておりますが、
このようなことはよくされることでしょうか。

なんとなく高発現株が得られやすくなりそうなイメージも持てるのですが、
そのように思われますでしょうか。

あるいは他に狙いがありそうでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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