>相補鎖由来のプローブというのは非特異的なプローブということでしょうか。
プローブとなるのはアンチセンス鎖です。IVTでアンチセンス鎖プローブの合成反応をしたときに、センス鎖ができて産物に混入することがあるということです。これは、ポリメラーゼが鋳型鎖を乗換えてしまうことによって生じ、プラスミドの線形化をしていない、あるいは不完全である場合や、終結端が3'突出になっている場合に起こりやすいとされています。このへんのことは、実験書やメーカーの資料などに載っていると思います。
センス鎖プローブを陰性対照に使う場合には問題です。センス鎖プローブもアンチセンス鎖プローブと同じパターンで染色されてしまって陰性対照にならないという事態になります。ただし、スクリーニングなどの目的で、ともかく多数の遺伝子のプローブで染色パターンを見るとか、非常に特徴的な染色パターンであるため非特異的染色とは認められないとか、あえて陰性対照を取らないつもりの実験ならあまり気にしなくていいでしょう。まあ、そういう目的なら、strand-specificな一本鎖RNAプローブにこだわらないで、ランダムプライマーなどで作成した二本鎖DNAプローブでも良くて、そのほうが面倒無いですけどね。
>>ただし、cDNA poolからのいきなりのPCRでは、プライマーに余計な配列(プロモータ配列など)
>>のtailが付いていると困難なものも出てくるかと思います。一旦、tailのないプライマーで増やしてか>ら、tail付きで2nd PCRのようにする必要が出てくるかもしれません。
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>手はかかるかもしれませんがそれが一番良いかもしれませんね(プライマー代はかかりそうですが)。ご助言ありがとうございます
同じことは、制限酵素サイトをtailする場合にも言えます。
いっそのこと、PCR産物を直接ベクターに入れてしまって(TA-クローニング、blunt-end ligationやアダプターライゲーションの利用)、インサートの向きはあとから調べるといほうが、すべてのインサートについて同じ操作ででき、効率や確実性も引けを取らないので、賢いんじゃないですか。
どっちにしろ、鋳型を線形化するならインサートごとに使用できる制限酵素に制限が出てきます。 |
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