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蛍光標識とFRET測定について トピック削除
No.3307-TOPIC - 2014/08/20 (水) 00:30:15 - M1の学生
精製した二種類のタンパク質にそれぞれCy3とCy5を標識し、FRETを観測しようとしています。

1)結晶構造などを元に遊離しているチオール基に蛍光標識しようとしているのですが、標識効率が1割に満たない状況です。標識はプロトコルどおりに行い、還元も十分だと考えているのですが、通常標識効率はこうしたものなのでしょうか?

2)ヘテロだけではなくホモ二量体もできてしまうことがこれまでに分かっています。解離定数もそう大きく違わないのではないかと考えています。標識した1種類のタンパクだけで蛍光を測定したところ、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETが生じているような結果が出ているのですが、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間のフォレスター半径はどのくらいなのでしょうか?そもそもCy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETは生じるのでしょうか?

周りに同じような研究をしている人がいないので、相談できる人がいない状況です。自分なりに文献を探してはいますが適当なものが見つけられないでいます。参考になるような論文などがありましたらお教えください。
 
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16件 ( 1 〜 16 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3307-16 - 2014/08/22 (金) 19:16:09 - x
ラベルのポジコンにBSAとか使えるかな。試薬がちゃんと使えるものっていうのは分かるかも。

どうせシステイン導入し直すなら、タグ(GFP)とか入れるとか。

(無題) 削除/引用
No.3307-15 - 2014/08/22 (金) 02:19:23 - M1の学生
>おお様、しょし様、homo様、yyy様
・測定について
 説明が不十分であったと思うので補足させてください。
 FRETを見る測定では、(二種類の標識したタンパク質を混合した際の蛍光 スペクトル)−(二種類の蛍光物質を混合した際の蛍光スペクトル)という 差スペクトルを求め、Cy3の蛍光が減少してCy5からの蛍光が増加してるのを もってFRETが生じているとしています。当然励起波長や濃度などの条件は合 わせています。
 ちなみに測定濃度範囲においては、ただ単にCy3とCy5を混ぜるだけでは  FRETが生じないことを確認しています。
 これで答えになっているでしょうか。見当違いのことを書いていたらすみ ません。

・標識について
 標識する際の濃度ではおそらくホモダイマーを作っていると思います。このことが標識を阻害している可能性は完全には否定できません。相互作用するような領域からはずらしているつもりではいます。
 ホモダイマーを作らないような濃度で標識するというのは現実的ではないと思いますし、新たに別の場所にシステインを導入しなければいけないのかな・・・
 
 

(無題) 削除/引用
No.3307-14 - 2014/08/21 (木) 23:16:23 - yyy
>[Re:12] しょしさんは書きました :
> >標識した二種類を混ぜてCy3を励起すると、Cy5からの蛍光が蛍光分光光度計で一応観測できました。
> >フリーの蛍光物質自体はほぼ取り除けていると思います。
> フリーの蛍光物質だけでCy3励起、Cy5からの蛍光値を測定して見ないとタンパク同士の結合によるFRETかどうか分からないかもってことかな?
> 方向性としてはラベル効率をあげるのが良いと思います。

自分も質問者さんのこの記述にはちょっと違和感があります。
Cy3とCy5でそれぞれにSpectral Bleed Throughがあるわけで、それぞれがどの程度かを混合前に完全にcharacterizeしておく必要があるかと。

それと、もう一つは、標識タンパクは比較的高濃度で保存されてると思いますが、その間にhomodimerを作ってしまって、混合後のheterodimer形成に影響することはないのか? もしhomodimerを作るのだとしたら、蛍光標識する際にそれが影響する可能性はないのか? まあ、編成させた状態で標識してその後にrefoldingというなら話は別ですが。
などなど、処々腑に落ちない点はありますね。

(無題) 削除/引用
No.3307-13 - 2014/08/21 (木) 10:13:46 - homo
高濃度タンパクでラベル中にホモダイマー形成しててチオール基にアクセスしにくい なんて可能性は?

(無題) 削除/引用
No.3307-12 - 2014/08/21 (木) 09:43:46 - しょし
>標識した二種類を混ぜてCy3を励起すると、Cy5からの蛍光が蛍光分光光度計で一応観測できました。
>フリーの蛍光物質自体はほぼ取り除けていると思います。
フリーの蛍光物質だけでCy3励起、Cy5からの蛍光値を測定して見ないとタンパク同士の結合によるFRETかどうか分からないかもってことかな?
方向性としてはラベル効率をあげるのが良いと思います。

(無題) 削除/引用
No.3307-11 - 2014/08/21 (木) 06:54:43 - おお
>[Re:7] totoさんは書きました :

> ただ、標識効率が確かに低すぎますね。それなのに、蛍光強度とタンパク質濃度が非線形になるとは不思議な気もしますが、

いちど蛍光spectrumをとってみてもいいかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.3307-10 - 2014/08/21 (木) 00:59:16 - M1の学生
たくさんのアドバイスありがとうございます。

>おお様
 ご指摘いただいた通り、本来Cy5からの蛍光のみを見れればよいのですが、標識効率が悪いためにCy5からの蛍光が弱く、低濃度での測定が困難です。そこでFRETに伴うCy3の蛍光強度の減少を観測することにしました。ここで今回の問題に行き着いたという訳です。
 二量体になる領域からはずれた位置のシステインに標識したつもりですが、蛍光特性が変化する可能性はあるかもしれません。そうした場合Cy5の蛍光は、Cy3からのFRETと蛍光特性の変化による寄与両方を含んだものになり、たとえ測定できたとしても解析が難しいかもしれませんね・・・

>yyy様
 蛍光タンパク質のhomoFRETを取り扱っている論文はいくつか見つかりましたが、Cy3,5などの蛍光物質間のhomoFRETについて書かれた論文を見つけることができないでいます。できれば、フォレスター半径を求めているようなあれば、Cy3同士またはCy3/Cy5のFRETのどちらが、どの程度優勢なのか見積れるのでは考えています。
 非ラベルのタンパク質を加えてみる実験はやってないので、試してみたいと思います。

>toto様
 やはり標識効率が普通よりも低いのですか・・・確かに他の論文を見ていると標識効率が8割以上というものが多く、頭を抱えてしまいます。
改めて標識や測定の条件を検討し、最適化を図ってみます。

>m様
 サンプルの280nmのモル吸光係数が既知なので、それを元に吸収スペクトルを測定し蛍光物質との比をとることで求めています。

>けい様
 フリーの蛍光物質自体はほぼ取り除けていると思います。
Cy5の蛍光を見るだけではダメなのは、おお様への返答に書きましたとおり、標識効率の低さがネックになっています。


とりあえず、非ラベルのタンパク質を加えてみる実験を行ってみたいと思います。あと、ラベル効率をあげるべく最適な条件を見つけたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.3307-9 - 2014/08/20 (水) 23:14:30 - けい
標識した二種類を混ぜてCy3->Cy5の蛍光が, 標識していないフリーのCy3->Cy5よりもかなり大きければFRET観測できてるってことで次に進めることはできないのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3307-8 - 2014/08/20 (水) 22:54:55 - m
標識効率ってどうやったらわかるんですか?

(無題) 削除/引用
No.3307-7 - 2014/08/20 (水) 11:19:56 - toto
>一種類のみ(例えばCy3標識したタンパクのみ)で濃度を変化させて測定したところ、蛍光強度がタンパク質の濃度に対し線形的になりませんでした。

というところから、学生さんの疑いの通り、一種類の蛍光蛋白同士でhomoFRETがおきてることは確かと思います。これはyyさんの書かれているように非標識の蛋白を加える事で、確認できます。

言い換えれば、あまり好ましくはないですが、2種類の蛍光標識でもFRETの計測は観測できるはずです。量比を振って、至適な濃度・比率を求める必要があります。Cy3とCy5でもFRETは起きます。

ただ、標識効率が確かに低すぎますね。それなのに、蛍光強度とタンパク質濃度が非線形になるとは不思議な気もしますが、ともかく、標識の条件が何らかの理由で適してないんでしょう。どこが悪いのかはわかりません。こういう場合、試薬に問題があることも少なくないですが、何かポジコンにできるようなものはありませんか?ただ、それをつきとめても仕方ないので、私なら他の試薬でやってみると思います。

(無題) 削除/引用
No.3307-6 - 2014/08/20 (水) 08:07:25 - yyy
同じFluorophore同士でエネルギーをやりとりする現象としてはhomoFRETと言うのがありますが、これは一般的にはfluorescence intensityや fluorescence life timeで検出できるようなものではなくて、fluorescence anisotropyを使うもののようです(自分でやったことはなくて http://laser.ceb.cam.ac.uk/publications/pdfs/pdf-homofret-fluorescence-anisotropy-imaging-as-a-tool-to-study-molecular-self-assembly-in-live-cells の受け売りですが)。

蛍光ラベルしたものと同量か過剰量の非ラベルタンパクを混ぜて、蛍光強度を測るのはやってみたでしょうか? 蛍光分子同士の干渉だと、仮に複合体を形成するとしても、ラベルタンパク分子同士の複合体の割合が減るので、より線形な増加になると思うし、おおさんが御指摘されたような蛍光分子の環境による影響だと複合体の相方のラベルの有無は関係ないのであまり変わらないかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.3307-5 - 2014/08/20 (水) 07:36:12 - おお
>[Re:4] M1の学生さんは書きました :

>
> 一応、Cy3やCy5は、それ自身の吸収スペクトルと蛍光スペクトルが重なっているので、同じ蛍光物質間でFRETが起きてもおかしくはないのかなと考えるのですが、どうなのでしょうか?
> Cy3とCy5間のFRETを見る際にも無視できないようなので、もし同じ蛍光物質間でFRETが起こる場合どの程度の効率で起こるのかを気にしています。


なぜ無視できないと考えるのでしょうか。cy3からcy5にenergy transferが起こったときにはcy5のチャンネルでひろいますので、cy3のシグナルはえられませんよね。また、cy3-cy5でFRETが起こっている分子のペアーではcy3のFRETは起こってないのでそれに干渉しているわけではないですよね。

cy3でダイマーが形成されたときに、色素を囲む環境が変わるので蛍光特性が変わるということはあるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.3307-4 - 2014/08/20 (水) 07:11:02 - M1の学生
回答ありがとうございます。

>おお様
 標識した二種類を混ぜてCy3を励起すると、Cy5からの蛍光が蛍光分光光度計で一応観測できました。
ただ、一種類のみ(例えばCy3標識したタンパクのみ)で濃度を変化させて測定したところ、蛍光強度がタンパク質の濃度に対し線形的になりませんでした。
そこで、同じ蛍光物質間でFRETが生じているのではと疑っています。


>yyy様
(1)について
 とりあえず還元剤を作り直してもう一度トライしてみます。
(2)について
 蛍光物質の濃度でいえば0.01μM〜3μMの濃度範囲で実験しています。
この濃度なら濃度消光は問題ないと考えています。
実際に同じ濃度範囲で蛍光物質のみで測定を行ったところ、蛍光強度は濃度に対し比例していました。


一応、Cy3やCy5は、それ自身の吸収スペクトルと蛍光スペクトルが重なっているので、同じ蛍光物質間でFRETが起きてもおかしくはないのかなと考えるのですが、どうなのでしょうか?
Cy3とCy5間のFRETを見る際にも無視できないようなので、もし同じ蛍光物質間でFRETが起こる場合どの程度の効率で起こるのかを気にしています。

(無題) 削除/引用
No.3307-3 - 2014/08/20 (水) 01:49:49 - yyy
(1)に関しては幾つか可能な原因が考えられます。例えば、結晶と溶液中でタンパクの構造が違っているとか、モデルでは一見Thiol基が溶液に露出してるように見えてても実は周辺の側鎖がかなり覆い被さっててアクセスしにくい、とか還元剤が劣化してて十分に還元されてないとか。

(2)に関しては、fluorophoreの濃度が高過ぎると"self-quenching"と言う現象が起こりえます。"self-quenching fluorophore"などでググってみると色々出てきますが、もっとも、これが原因かどうかはまた別の話です。

(無題) 削除/引用
No.3307-2 - 2014/08/20 (水) 01:22:28 - おお
>[Re:1] M1の学生さんは書きました :

>
> 2)ヘテロだけではなくホモ二量体もできてしまうことがこれまでに分かっています。解離定数もそう大きく違わないのではないかと考えています。標識した1種類のタンパクだけで蛍光を測定したところ、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETが生じているような結果が出ているのですが、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間のフォレスター半径はどのくらいなのでしょうか?そもそもCy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETは生じるのでしょうか?


それは起こらないでしょう。

どの様な実験系かわかりませんが、片方のパートナーを過剰に入れるならヘテロの比率が多くなるのでは?

蛍光標識とFRET測定について 削除/引用
No.3307-1 - 2014/08/20 (水) 00:30:15 - M1の学生
精製した二種類のタンパク質にそれぞれCy3とCy5を標識し、FRETを観測しようとしています。

1)結晶構造などを元に遊離しているチオール基に蛍光標識しようとしているのですが、標識効率が1割に満たない状況です。標識はプロトコルどおりに行い、還元も十分だと考えているのですが、通常標識効率はこうしたものなのでしょうか?

2)ヘテロだけではなくホモ二量体もできてしまうことがこれまでに分かっています。解離定数もそう大きく違わないのではないかと考えています。標識した1種類のタンパクだけで蛍光を測定したところ、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETが生じているような結果が出ているのですが、Cy3/Cy3またはCy5/Cy5間のフォレスター半径はどのくらいなのでしょうか?そもそもCy3/Cy3またはCy5/Cy5間でFRETは生じるのでしょうか?

周りに同じような研究をしている人がいないので、相談できる人がいない状況です。自分なりに文献を探してはいますが適当なものが見つけられないでいます。参考になるような論文などがありましたらお教えください。

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