進めておられる実験がどのくらいの桁数のランダム配列を扱っておられるかにも依りけりですが、ほとんどが「1細胞に1クローン」になるような少量のプラスミドでスクリーニングをしようとすると、形質転換のスケールが大きくなり過ぎて現実的でないケースもありますよね。そのような場合には「1細胞に複数クローン」になってしまうことをある程度覚悟して実験を行うことになると思います。
この実験では(酵母からプラスミド回収→大腸菌に形質転換)というステップがボトルネックになるので、大腸菌に形質転換する前に酵母からの抽出物を鋳型にPCRでインサートを増やしてシークエンスをしてしまうのも手ですよね。また、やってみてあまりにも複数クローンのケースが多いようでしたら、その複数クローン混合物のPCR産物と1-cutを入れたベクターとを共形質転換して、in vivoの相同組換えを利用して酵母内でプラスミドを再生し、活性のあるクローンを取り直すことも(two-hybridなどで)よくやられる手だと思います。
まずはパイロット実験で、回収したプラスミドを再形質転換してどのくらいの割合で擬陽性が出るのかを確認するところからでしょうか。 |
|