>現在プラスミド入り大腸菌から、プラスミドを取り除き、プラスミドが入っていない大腸菌を増やすことを現在目的としています。
あんまり楽ではありません。維持が不安定なプラスミドなら容易ですが。
そのために温度感受性プラスミド(temperature sensitive:TS)などがあります。
>抗生物質のないLB液体培地に、大腸菌株(プラスミド入り)を植菌し、振とうするとプラスミドの抜け落ちた大腸菌が増える。
ということは、指導いただいている先生や、論文等で理解することができました。
確かにそのプラスミドを維持させるための選択圧をかけなければプラスミドは落ちやすく
なります。しかし、入れないからといって一発で全て落ちたりはしません。それが日常的
に使っているpUC系統などだったら、通常条件では割と安定に持っているはずです。
先生に聞いたり論文をもっと読めば落とし方、そのメカニズムがもっと詳しくあります。
>この方法でプラスミドのない大腸菌を得たいのですが、実際に実験をする上で振とう時間といったことは詳しく論文等にも書かれていませんでした。
37度で振とうする場合、時間はどれくらいにすればよいのでしょうか。
一発では落とせません。条件は人により様々だと思いますが結局は選択なしの継代を重ねる
事になります。
>また、上記のような方法で培養したとしてもプラスミドの抜け落ちていない大腸菌が残ってしまうということはないのでしょうか。
以上の事から、選択圧なしで培養してもプラスミドを持っている大腸菌は残ってしまいます。
あくまで安定なプラスミドの場合です。BAC規模の不安定なプラスミドの場合は、選択圧を
かけなければおかしくなってしまう事もありますが。そのため確実に落としたいのなら何代
も継代を重ね、その中からプラスミドが与えていた形質を失ったものを選抜するわけです。
この実験はプラスミドを落とすだけでなく、そのプラスミドの安定性を見る事も出来ます。 |
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