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EDTAとMgが共存したバッファー トピック削除
No.3061-TOPIC - 2014/05/23 (金) 10:04:59 - kh
ラボにあるプロトコルを見ていたら、必要なバッファーの中にEDTAとMgが共存する組成のものがあったんですが、これってどんな意味を成しているんでしょうか?ぱっと考えると、互いに相反する役割の物質が混在しており、低濃度のものを加える意図が見当たらないのですが…。

ちなみに複数の全く異なる実験で用いるバッファー(タンパク抽出用のExtractionバッファーとアッセイ用のバッファー)で共存するものがあり、最初はプロトコル作成者のミスじゃなかろうかと思ったんですが原著をあたってみると実際にその通りに記載されており、どんな意図があるんだろうと不思議に思っています(どちらも過剰なMgに少量のEDTA、という比です)。

どなたか何かご存知の方がいらっしゃいましたらアドバイスいただけると大変うれしいです。
 
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No.3061-7 - 2014/05/24 (土) 22:44:05 - 名無し
EDTAと金属イオンの錯体ががそれはそれで、なんか生理的作用を持つ場合があることは昔論文で読んだ事あるので、特殊な実験では意図的にそういう組成にするのかもしれないけど、過去にそういう実験の形跡がないなら、たぶんいろんな論文とか見て、大事そうなのは単純に取り敢えず入れといたほうがいいんじゃね、みたいな感じで作られたプロトコールなのではないでしょうか。実験書とかネットに溢れてるプロトコルってわりとそういうの多いんじゃないかな。偉い系の人も含めて、結果的に自分の実験の目的が問題なく達成できれば(or 実際のところは別として、と本人がそう思えば)、そのbufferを使用する科学的妥当性とか深く考えない人は最近、周りにも多いし。(それでいいということ言ってるのではないので念のため。)

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No.3061-6 - 2014/05/24 (土) 00:54:51 - kh
はあぁ〜、なるほど〜!あまりにも納得できる解説で、目からMgイオンがこぼれ落ちました。
しかしEDTAの特性をじっくり鑑みれば十分に自分で推測可能な範囲の話でしたね。疑問点をすぐに丸投げしてしまい反省しきりです。

いずれにせよ回答くださった皆様本当にありがとうございました。

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No.3061-5 - 2014/05/23 (金) 13:43:52 - AP
生体内では遊離Mg++が1 mM程度なのに対してCa++はその1/1000程度と非常に濃度が低いです。Ca++濃度が上がるのは、ある種の酵素の活性化とか、シグナル伝達系などを作動させるというような特別な状態です。そのため、Mg++濃度をある程度保って、Ca++を極力除去するということが求められる実験系があります。


Mg++濃度こちらのキレート生成定数表をご覧ください。
http://www.dojindo.co.jp/technical/protocol/log.pdf
EDTAとCa++のキレートの場合、一対一で錯体を作るので、表にある生成定数K(ML)の対数は
logK(ML)= log{[Ca++(EDTA)]/[Ca++][EDTA]}=10.96

Mg++では8.69
Ca++の場合10の約11乗、Mg++では約9乗なので、Ca++のほうが二桁キレートされやすい、これが一点。

ちなみに、EGTA(GEDTA)だとCa++で11、Mg++で5.21となっていて、Ca++に対してはEDTAと同じくらいキレート生成するが、Mg++のキレートはそれより6桁も低い。

次に、log{[Mg++(EDTA)]/[Mg++][EDTA]}=約9ということはEDTA濃度が一定で十分量あるとき、投入するMg++の濃度に関わらず、生じるMg++(EDTA)錯体の濃度の10^-9は遊離のMg++が存在するということになる。Mg++が100%キレートされるわけではないので、EDTA存在下でMg++を加えて遊離Mg++の濃度を上げる意味はある。

(無題) 削除/引用
No.3061-4 - 2014/05/23 (金) 10:37:20 - mon
EDTAはCaイオンをキレートする能力(?)がMgイオンに対してより強いので、溶液中やタンパク補酵素としての(Mgより遙かに微量の)Caをキレートする目的でしょう。

(無題) 削除/引用
No.3061-3 - 2014/05/23 (金) 10:34:10 - ema
2価のCa2+その他はいらないけどMg2+は必要な場合じゃないですか?

2ka 削除/引用
No.3061-2 - 2014/05/23 (金) 10:32:33 - ema

EDTAとMgが共存したバッファー 削除/引用
No.3061-1 - 2014/05/23 (金) 10:04:59 - kh
ラボにあるプロトコルを見ていたら、必要なバッファーの中にEDTAとMgが共存する組成のものがあったんですが、これってどんな意味を成しているんでしょうか?ぱっと考えると、互いに相反する役割の物質が混在しており、低濃度のものを加える意図が見当たらないのですが…。

ちなみに複数の全く異なる実験で用いるバッファー(タンパク抽出用のExtractionバッファーとアッセイ用のバッファー)で共存するものがあり、最初はプロトコル作成者のミスじゃなかろうかと思ったんですが原著をあたってみると実際にその通りに記載されており、どんな意図があるんだろうと不思議に思っています(どちらも過剰なMgに少量のEDTA、という比です)。

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