1レーンあたりにアプライするタンパク量を見積もってみてください。
たとえば、タンパクAを、5 μg/mLの濃度で、500 μL用いたとすると、試験管中のタンパクA当量は2.5 μgです。
菌体に約1〜10%結合した場合、遠心で(菌体と共に)試験管底に回収できるタンパクA量は、0.025〜0.25 μgです。
それを、50 μLのサンプルバッファーに溶解して、そのうち10 μLをゲルにアプライすると、1レーンあたりのタンパクA量は、約0.005〜0.05 μg/laneになります。
その量を十分検出できる抗体であるにも関わらず検出できないとしたら、(少なくともこの試験管内の条件では)タンパクAは菌体にほとんど結合していないという結論になると思います。
逆にそこまで検出感度がよくない場合は、最初の試験管内のタンパクA量および菌体量を増やさないといけないでしょう。
抗体のおおよその検出感度は、タンパクAのみを、0.1、1、10、100 ng/laneぐらいの範囲で濃度をふってブロットすれば判断できると思います。
ただ、タンパクA濃度を濃くしないと菌体との結合が観察できないとすれば、タンパクAと菌体(表面のタンパクB)との親和性はそれほど高くないということになるでしょう。
タンパク等のビオチン標識あるいは蛍光標識については、複数のメーカーからラべリングキットが市販されていますので探してみてください。 |
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