こんなところで見ず知らずの人間に(たとえ、よく知っている人であろうが)
「それ、全然大丈夫ですよ」と言われても「それ、ヤバイですよ。きっと実験失敗しますよ」と言われても、当事者としては、何の足しにもならないんじゃないかな。気休め程度に他人の意見を聞いて、実験するですか?
というわけで、私からは個別のケースに付いて「大丈夫」とも「絶対ダメ」とも言えませんが、参考までに、
もう10年以上前の話で、制限酵素の話だけれども、
実は、制限酵素製品は室温で半年以上(だったか)放置しても失活は見られないということが、論文かテクニカルチップスで報告されました。
ひょっとすると、制限酵素の種類に因る差が多少あったかもしれないし、未開封の状態という条件付きだったかもしれない(保存中の酵素の失活の多くは、細菌、真菌、プロテアーゼのコンタミに因るものだから)。で、結論としては熱帯地方に制限酵素を送るときでも普通郵便で大丈夫という話だったかと(bionet.molbioなんかにで良く話題になっていた)。
まあ、大昔は制限酵素もDNase Iも由来生物(細菌各種とかウシ膵臓とか)から精製してしたもので、どうしてもプロテアーゼなどのコンタミを避けられなかったでしょうから、安定性が低く、フリーザーで保存というのはクリティカルだったんでしょう。しかし、現在ではほとんどの酵素はタンパク質発現に適した大腸菌株などで発現させたリコンビナントで、精製度も高くなっていますから、かつてほどの心配は要らなくなっているとは言えるでしょう。 |
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