>[Re:10] なおさんは書きました :
> >[Re:9] おおさんは書きました :
>
> > NIH3T3はMEFを不死化させたものですが、マウスにうっても癌をつくらず、足場依存性です。さらに癌遺伝子を導入すると、足場非依存性でマウスないで癌をつくる細胞があらわれます。
>
> なるほど、ではNIH3T3は浮遊状態では細胞周期は止まった状態にあると考えて差し支えないのですね?
いや、細胞周期が止まっているかどうかはわかりません。非生理的な条件で死んでいくので、細胞周期以前にあまり意味を考えていませんでした。
ただし、一部の細胞死にはG1-S transitionが必要という結果もあるので、むしろセルサイクルは回ろうとしているのではと想像しています。
ほかの方が関連とぴでfocal adhesionなどの関連を指摘していますがその辺りの文献をさがすと、浮遊状態で何が起こるのかもう少し詳しいことがわかると思います。
> 癌細胞の中にも
> @足場依存性のもの
> A足場非依存性のもの
> B足場があってもなくても増殖可能のもの
> がある場合、この方法だとAの判断はできても@、Bに該当する癌細胞はNIH3T3などとin vitroでは区別できないですよね。pile upするかどうかで判断するのでしょうか?
3はソフトあガーのなかで底に着かずに強制的に浮かせるので、この方法で判断可能です。
2は悪性腫瘍のカテゴリーに入らないという実験的定義ですし、いろいろな実験でその定義に実際の悪性腫瘍の実験でこのカテゴリーによる区別と一致するという結果がありますので、正当性が主張できています。理論的にも、細胞外マトリックスなどに依存せず、浸潤して血管などに移動して転移するということを考えれば、悪性腫瘍は足場非依存性を獲得しているだろうと考えられています。
もちろん100%完璧な実験はないでしょうから、何らかの理由でfalse negativeであったりすることはあるでしょうし、足場非依存性の癌がるだとうという理屈があるなら、このassayはなりたたないので使えないと思います。
ただし、実験的に癌化させましたというときに、このassayでポジにならないのはちょっと弱いです。もちろん、このassayでポジにならなくても、マウスにうって癌ができればいいのですが、実際はマウスに打つよりもまえにこのassayで評価することがたいていですから。
pile upをみる方法は確かにあります。ただ3T3などから癌かしたものが出現したというときには局所的にそう言うのがみえるので検出しやすいですが、癌かもしれないという細胞をとってきて、それを観察してどの程度判断できるものかよくわかりません。 |
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