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動物細胞におけるプラスミドの保持期間 トピック削除
No.2271-TOPIC - 2013/08/07 (水) 16:38:17 - まい
いつも勉強させて頂いています。

CAG-EGFPのプラスミドをライン化されたMEFにエレクトロポレーションで導入すると翌日には光っていることが確認できました。しかし、一週間近く経った現在でもまだ細胞は光っています。通常ライン化MEFは1日毎に2倍ずつ増えていくと教えられたのですが、動物細胞において、プラスミドは細胞分裂の際に受け継がれずにlossしていくと考えられるので、理論上は1-2日でGFPが光らなくなってしまうのではと考えてしまいます。しかし、1週間近く経っても光っているのはどういった原理によるものでしょうか。
初歩的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.2271-14 - 2013/08/12 (月) 06:06:56 - U2
その光っている細胞が増殖しながら蛍光を維持している事を確認しましたか? もしEGFP(あるいはEGFP融合蛋白や共発現させている蛋白)の高発現が、細胞周期を止めるけど細胞死は誘導しないといった場合は、EGFPの蛍光は維持されると思われます。また、培養を継代せずコンフルエントの状態でおいた場合も、contact inhibitionがかかる細胞であれば、細胞周期が止まってEGFPの発現が維持されるように思います。

増殖している場合は、フローサイトなどでEGFPの蛍光の定量的評価を経時的に行えば、1週間経っても光っている細胞の蛍光レベルがどの程度なのか分かります。遺伝子導入2日後と比べて、同等あるいはそれ以上の蛍光を維持しているならば、非常に興味深い現象だと思いますが、もしある程度(例えば1 log)低下しているのであれば、光っていても希釈によって低下していると考えて良いと思います。既に皆様仰っているように単純に128分の1とはならないですし、1−2日で光らなくなるような事もありません。

(無題) 削除/引用
No.2271-13 - 2013/08/08 (木) 15:14:58 - 転写、翻訳
結局は、転写、翻訳が絡んでくるので、プラスミドがもし100個、細胞にあったとして、その転写物が2000本のmRNA、その蛋白が400000個。とかの状況がたとえば考えられます。

プラスミドがもし分裂で7日間で128分の一になった場合、2000本のmRNA、その蛋白が400000個これらがどうなるかですが、カスケード機構であり、増幅機構であるので、かなり複雑なキネティクス、状況になります。指摘があるようにmRNA、蛋白の安定性も考えなければいけません。

それを、プラスミドが7日間で約128分の一になるから(128= 2^7、この仮定が正しいかどうかも問題)、mRNA、蛋白が、ただちに128分の一になるのではないか?と間違って仮定しているので、混乱に陥るのだと思います。

証拠としては、ふつうGFP蛋白の蛍光強度のピークは1日目ではなく、2-3日後にありますよね。

(無題) 削除/引用
No.2271-12 - 2013/08/08 (木) 13:52:35 - おお
蛋白の安定性を考慮に入れてくださいと申し上げたのは、GFPは不安定になるように改良されていなければかなり安定です。勿論タグとしてある蛋白にフュージョンしたばあいは、そのタンパク質の安定性に依存する可能性はまあまあ高いだろうとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.2271-11 - 2013/08/08 (木) 10:12:11 - mon
1980-2000年代にいろいろと論文がでていたと思います。
(以下の「数」についてはうろ覚えなので、申し訳ないですがご自分で確認してください)
Electroporationのデータは覚えていませんが、lipofection法では細胞あたり数万〜数千分子のplasmid DNAが細胞一個あたりに取り込まれ、そのうち1/10~1/100くらいが細胞質へ、さらに数分の1~1/10くらいが環状DNAのまま核まで輸送されていたと思います。ただしすべてのplamsidが発現するか否かは不明ですが、おそらく発現するでしょう。
なので、lipofection法でも数100~10分子くらいは核内まで到達していますし、Electroporation法は同程度〜少なめだと思います。
この辺は、遺伝子導入の効率を上げるための研究が盛んに行われた成果です(現在も続いていますし、総説も多いです。)。まあ、1ugのplasmid DNAの分子数を計算するといかに無駄になっているか分かると思います。またウィルスってスゴいとも思います。
また、細胞質中のplasmid DNAは数日(~3日ほど)で分解されたと思います。
核内のplasmid DNAは、(核内の分子数にもよりますが)もう少し長く保持されます。確か1週間くらいかな?ただし、この辺のデータは細胞種や遺伝子導入法だけでなく同じ実験集団の細胞ごとにかなりばらつきます。
ランダムな細胞染色体への組み込みも総説がありましたが、はっきりしたことは分かっていないと思います。DNA修復系(とTopoII)が関与することは確かです。

(無題) 削除/引用
No.2271-10 - 2013/08/08 (木) 09:35:07 - qk
いろいろここで話を聞く前に、stableをクローニングするとか、恒常的に発現しているクローンを単離するとか、通常、細胞を使った実験というのを勉強することをお勧めします。ちまたにはそういう実験書がたくさんあると思います。

(無題) 削除/引用
No.2271-9 - 2013/08/07 (水) 22:11:15 - おお
>通常ライン化MEFは1日毎に2倍ずつ増えていく

これについてですが、ダブリンタイムは24時間と計算された場合、細胞にまいた途端そのペースで分裂していることはあまりないです。まずそのペースになる前にラグタイムがぞんざいします。でダブリンタイム24時間に達するでしょうけど、今度は徐々に増殖のスピードは落ちてくると思います。まいた次の日に細胞の数を数えるとまいた日の数と一緒だったというのはよくあることです。

(無題) 削除/引用
No.2271-8 - 2013/08/07 (水) 22:03:05 - おお
細胞質にあるプラスみどが分裂の時に核にはいるという発想はいいアイデアだとおもいました。ただし本当に起こっているかよくわかりません。起こっていたとしても、一回の分裂で全部核に入ってしまいますよね。まあ、でも正しいかもしれませんレトロウイルスのインテグレーションは分裂時に核にゲノムがはいれるから(RNAですけどねレトロは)。
細胞によりますが、トランスフェクションで細胞内に入るプラスみドは100コピーとかあっても不思議なないと思います。一度加えたプラスみド分子がなん分子あって細胞内外、均一な濃度になったとして、なん分子いることになるか計算されるといいかと思います。実際はそれほど効率がよくはないでしょうけど、マキシマムで何個はいるかわかるかとおもいます。
例えば非常に効率のいいステイブルセルラインを作ったと場合、ゲノムに数十コピーインテグレートされています。おっしゃるようにプラスみドは複製されませんので(複製させるようなシステムを使わない限りは)、少なくともそれぐらいのコピー数が入ってないとインテグレーションが説明できません。
またこのようなインテグレーションは一般にいわれている相同性くみかえではありません。ただメカニズムは昔調べたことがあったかもしれませんが、、、全く思い出せませんけど

ということで、最初に入るコピー数がゆえに数回の分裂でもプラスみドが細胞内に残っているのだと思います。

インテグレートしているものもあるかもしれませんが、10センチdishで数十このコロニーが薬剤耐性マーカーをつかうと得られるぐらいですから(やり方によってはもっと多いかもしれませんが、まあだからといって1000とかになることはまあないでしょう)、、、それだけを見ているなら、顕微鏡一視野でみば、光ってないとおもうかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2271-7 - 2013/08/07 (水) 18:49:11 - まい
>[Re:6] AAさんは書きました :
> そのため、細胞分裂後も導入されたプラスミドは娘細胞へ受け継がれ、外来遺伝子の発現が継続する、
> ということではないかと思います。
>
しかし、動物細胞内では、環状プラスミドが複製されることはないと考えられるので(大腸菌と複製起点が違うため?)、AAさんのおっしゃるような機構で受け継がれたとしても、細胞分裂ごとに一細胞あたりのプラスミド数は減っていきますよね。。

また、核膜などで保護されていない状態のプラスミドは、細胞質にあるヌクレアーゼによって分解されてしまうように思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2271-6 - 2013/08/07 (水) 18:26:55 - AA
なぜ、細胞分裂を経るとプラスミド由来のタンパク質の発現が見られなくなると考えられるのか、そのからくりを考えてみましたか?

電気穿孔で入れる場合、多くの場合ではプラスミドは自発的な核内移行を起こしにくいのではないかと思います。
むしろ細胞が増殖するときに細胞質から核内へ移行しているのではないかと考えられますから、
電気穿孔で導入されたうちのかなりの部分のプラスミドは細胞質内にあるのではないでしょうか?
そのため、細胞分裂後も導入されたプラスミドは娘細胞へ受け継がれ、外来遺伝子の発現が継続する、
ということではないかと思います。

もちろん、プラスミドがなくなってもmRNAが分解されなければ翻訳は可能ですし、
タンパク質が分解されるまでは蛍光の観察もできるはずですのでそれらの安定性も考えてください。

(無題) 削除/引用
No.2271-5 - 2013/08/07 (水) 18:09:39 - 774
ウイルスを使わなくても組み込みは起こります。
プラスミドを用いた安定発現細胞株の樹立が、それに当たります。
最近のトピックスであったので見てみて下さい。

組み込みのメカニズムについての情報は持ってませんが、どうなんでしょう?
ある程度似た配列で繋がるんでしょうか?
DNAダメージが修復される時に巻き込まれる感じでしょうか?

どなたか知ってたら教えてください。

(無題) 削除/引用
No.2271-4 - 2013/08/07 (水) 17:21:44 - まい
>[Re:2] 774さんは書きました :
> 組み込みがないと仮定すると、

組み込みがある場合だと、相同組み換えのような機構で入っていくのでしょうか。環状プラスミドが、ウイルスを介すことなくそのような機構で組み込まれていくことはあるのでしょうか?
エレクトロポレーションで相同組み換えを起こすとなると、環状プラスミドのどこかを切って線状にすればいけるような気がするのですが、このような理解で大丈夫ですか?
初歩的な質問を続けてしまい、申し訳ありません。

(無題) 削除/引用
No.2271-3 - 2013/08/07 (水) 17:07:45 - おお
蛋白とRNAの安定性も考慮に入れてください。

(無題) 削除/引用
No.2271-2 - 2013/08/07 (水) 16:56:42 - 774
組み込みがないと仮定すると、1細胞当たりのトランスフェクションされたプラスミド数の問題じゃないでしょうか。

動物細胞におけるプラスミドの保持期間 削除/引用
No.2271-1 - 2013/08/07 (水) 16:38:17 - まい
いつも勉強させて頂いています。

CAG-EGFPのプラスミドをライン化されたMEFにエレクトロポレーションで導入すると翌日には光っていることが確認できました。しかし、一週間近く経った現在でもまだ細胞は光っています。通常ライン化MEFは1日毎に2倍ずつ増えていくと教えられたのですが、動物細胞において、プラスミドは細胞分裂の際に受け継がれずにlossしていくと考えられるので、理論上は1-2日でGFPが光らなくなってしまうのではと考えてしまいます。しかし、1週間近く経っても光っているのはどういった原理によるものでしょうか。
初歩的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

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