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免疫沈降が上手くいかない原因 トピック削除
No.2204-TOPIC - 2013/07/18 (木) 07:26:33 - MA
いつも勉強させていただいています。

分子Xのチロシンリン酸化の有無を見る目的でXの抗体での免疫沈降→リン酸化チロシン抗体またはXの抗体でのWBを行っています。
WBの結果を見ると重鎖、軽鎖のバンドはありますが、Xの抗体でIBした場合でもXのバンドがごくわずかにしか検出されません。
当然リン酸化チロシン抗体ではそれらしいバンドは検出されません。

この場合、抗体に免疫沈降能がない以外の可能性として何が問題と考えられるでしょうか?
ちなみに、免疫沈降なしでWBを行う場合はXの抗体でXがはっきり検出されます。

実験条件は以下の通りです。
・細胞を試薬で刺激後、PBSでwashしLysis Buffer(組成は下記)で溶解
・Lysateをチューブに回収し氷上30分静置
・ソニケーション後 21000xg で15分間遠心
・上記上清を用い、300ugのタンパクをX抗体と4℃で一晩反応
 (必要に応じてLysis Bufferで希釈。total volumeは300uL。抗体希釈率はメーカー推奨。ただし、もとの抗体濃度は不明)
・protein A/G+ Agaroseを25uL(bed vol 15uL)添加し4℃で2時間反応。
・TBSで3回wash
・1xSDS sample buffer中100℃、5分ボイル。
・遠心後、上清(15uL)の半分(7.5uL)をWBに使用

Lysis Buffer
50mM Tris-HCl pH7.4
150mM NaCl
1% NP-40
5mM EDTA
1X Protease/phosphatase inhibitor cocktail

以上、よろしくお願い致します。
 
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13件 ( 1 〜 13 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.2204-17 - 2013/07/18 (木) 13:53:09 - MA
おお様

前向きなsuggestionありがとうございます。

各画分でのXのIBを行うと同時に
(1)pTyrでのIP→X抗体でのIB
(2)変性条件下でのX抗体でのIP
を行いながら、論文報告のあるXの別の抗体の到着を待ちたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2204-16 - 2013/07/18 (木) 13:44:29 - おお
300ugもあれば見れるものは簡単に見れますし、WBで検出できる量からして、圧倒的な量になっているとおもいますので、IPでなにかうまくいってないところがあるのかとおもいます。

ほかの対処方法であればP-tyrの抗体でIPしてあなたのみたい蛋白の抗体でWBするというのは手かもしれません。

WBでその抗体は働いているということなので、変性状態では反応が良好なわけですから、ライせーとを変性させてからIPするともしかしたら改善するかもしれません。なるべく少量のLysateを用意して、SDSを1%ぐらいになるように加えボイルして、IPbufferで10倍以上に希釈してあとは通常のIPです。

(無題) 削除/引用
No.2204-15 - 2013/07/18 (木) 13:35:03 - MA
成功例をお教えいただきありがとうございます。
参考になります。
過剰発現させてもその量しかとれないことを考慮すると内因性タンパクであればおっしゃる通り最初のタンパク量を増やす必要があるかもしれませんね。

遠心後のアガロースビーズは残念ながら流しておりません。
SDS bufferの変性条件化でビーズへのノンスぺが残るとは想定しておりませnでした。次回サンプルでは確認してみます。
免沈に使った抗体はWBで確認出来ていますので、溶出に大きな問題がある可能性は低いと考えておりましたが、何にせよ、目的物がどの画分に行ったのか、または分解してしまっているのか確認しておくべきでした。

(無題) 削除/引用
No.2204-14 - 2013/07/18 (木) 13:23:09 - qq
あなたの質問のなかで、一般的にどうなのかというフレーズが多く見受けられますが、一般的なことであれば、メーカーのHPや実験書を見れば解決するわけで、ここで一般論を聞いても仕方ないかなと思います。
私が「ゲルごと入れたらどうよ」と言ったことは、つまり、残っているゲルにタンパクXがなぜかドッカリ残っている可能性も棄却できる方が良いよねということで、あなたでも考えつきそうなことだと思います。遠心上清を得るときに出来た沈殿はどうしたのか、「え、捨てちゃったの??」と、問い詰めたいところです。それともちゃんと別のレーンに流したのでしょうか?

>一般的にIPですべての条件が至適化出来た場合の回収率はどれくらいになるのでしょうか?
一般的な事は誰であれその真実を知らないので、私個人の上手く行った例をお知らせしましょう。
10-cm-dish1枚からmyc-tagタンパク質を高発現する抽出液を0.5ml(おそらく4mgタンパク程度)作成し、cell signalingの9B11 myc-tag抗体抗体約1ugを使って、免疫沈降すると、0.5-1ugの40kDa程度のmyc-tagタンパク質を90%以上の収率で得ることが出来ます。非吸着画分に10%以下しか残らないということです。
まあ、チャンピオンデータですから、いつもそう旨くいくとは限りません。
強力な抗体であれば(ここが問題!)、免沈するときの抗体濃度は問題にならないということです。
ですから、サンプル中に存在する抗原量をある程度想定して、添加する抗体量も勘案することになります。

(無題) 削除/引用
No.2204-13 - 2013/07/18 (木) 12:52:37 - MA
qq様

コメントありがとうございます。

> 細胞の量(細胞数だったり、dishの大きさや細胞密度だったり)が判らない。Lysis-bufferの量が判らない。

60mm dishで60-70%コンフルの状態で、200uLのLysis bufferを添加しています。

> 300ugのタンパクとは、全抽出液の何%程度なのでしょうか?

ほぼ全量です。

> 元の抗体濃度が不明であれば、メーカーに直接聞くなり、もしくは既知の同種のIgGをウェスタンで流して、ブロットから見積もるなりして、推定するべきです。

ご指摘はおっしゃる通りかと思います。メーカーに確認中です。

> 300ugのタンパク質中の何%程度がタンパク質Xだと思っていますか?
> 何ugの抗体でIPしたのか判りませんが、抗体が多すぎるのではないかと思います。

抗体が多すぎるため、一部のみがタンパクXと結合し、かつそれが担体で結合しきれなかった可能性があるということでしょうか?
一般的なIPのプロトコールに従って実験を行ったつもりでしたが、このような通常条件の場合、担体は抗体に対して十分量添加されているとは言えないのでしょうか?もちろん、上記のご指摘の抗体の量との兼ね合いにもよると思いますので、メーカーの回答が得られ次第考察したく思います。
ちなみに、抗体濃度が高すぎる場合、ノンスぺが多く出たりバックが高くなったりするかと思いますが、そのようなことはありませんでした。

> チップの先端を少し切って、ゲルごと電気泳動にのせた方が、不安が一つ無くなるね。

アガロースビーズ毎SDS-PAGEにアプライするということでしょうか?
存じませんでしたが、IP後WBをする場合、そのような操作は一般的に行われるのでしょうか?

> 0.3mgのタンパク量って、3cm-dish1枚程度なのだけど?、本当にこんな少量でやりたいのですか??

文献報告では同じタンパクのIPを400ugで行っておりましたし、一般的に100-500ugで実施するものと思っておりました(もちろん、発現量やリン酸化の割合にもよるとは思いますが。)qqさんは、普段IPされる際にはどれくらいのタンパク量、抗体量で実施されているのでしょうか?差し支えなければお教えください。0.3rで上手くいく可能性が低いようでしたらタンパク量を増やすことも考えたいと思います。

ちなみに、一般的にIPですべての条件が至適化出来た場合の回収率はどれくらいになるのでしょうか?これもモノによるとは思いますが、ご存知でしたらお教えください。

(無題) 削除/引用
No.2204-12 - 2013/07/18 (木) 12:51:05 - MA
み様

コメントありがとうございます。

> その報告は同じ抗体でのIPなのでしょうか?
> あなたが使用している抗体がIP能があるものなのかそもそも疑問。

報告と異なる抗体を用いておりますので、おっしゃる通り免沈能がない可能性も当然考えておりますが、それ以外に操作上の問題がないかが気になっており、投稿させていただきました。

> 他の蛋白のIPは普通にできる腕なのでしょうか?

IPは今回が始めてのため正直腕についてはわかりません。
今回の操作をご確認いただき問題がないようでしたら、腕のせいかもしれません。
軽鎖、重鎖は検出されていることから、担体と抗体の結合および、その後のwashから溶出はそこまで大きな問題なく出来ているのではないかと考えておりました。

腕の問題であるとしたら、どの部分に問題がありそうでしょうか?
心当たりがあるようでしたらお教えください。

(無題) 削除/引用
No.2204-11 - 2013/07/18 (木) 12:49:30 - MA
Harmonia様

suggestiveなコメントありがとうございます。

protein A/G+ agaroseとの反応後wash前の上清のWBについては実施出来ておらず、現在再度サンプルを調製中です。
このタンパクXのIPをO/Nで行ったという報告があることから(プロテアーゼ阻害剤も入っておりますし)結合反応中の分解はないと期待しているのですが。。

(無題) 削除/引用
No.2204-9 - 2013/07/18 (木) 12:41:17 - MA
SS様

IPに関しては完全に素人ですのでどんなご指摘でも助かります。
ありがとうございます。

ご助言いただいた通り、やはり順を追って確認していく必要があるかもしれませんね。

条件の最適化は必要としても、
その前に現在行っている操作、方法に明らかにおかしい点や失敗の原因になりそうな部分がないかを確認したいと思い、投稿させていただきました。

そのような観点で何かお気づきなるようでしたらまたご指摘ください。
よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.2204-8 - 2013/07/18 (木) 12:32:58 - SS
IP熟練者ではないですが、同じような状況で困ったときには以下のようなことをしていました。

@タグ-分子Xの発現ベクターを作成し、タグ-分子Xを細胞に発現させる。
 発現細胞のlysateを分子Xの抗体とタグ抗体それぞれでIPして抗体の質を確認

A分子Xと抗体反応後の洗浄回数を1〜5回にふってみて、どの程度洗浄で分子Xを失うか確認(抗体がもったいないですが)。

B界面活性剤を全く用いずに26Gの針を通して細胞を壊し、lysateを作成(核内や膜タンパクだと厳しいかもしれないです)。

後は今回の例には当てはまらないとは思いますが、タンパク同士の結合を見るときには塩濃度を段階的に変えてみたりもしました。

ご参考になれば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.2204-5 - 2013/07/18 (木) 11:21:22 - qq
>・細胞を試薬で刺激後、PBSでwashしLysis Buffer(組成は下記)で溶解
細胞の量(細胞数だったり、dishの大きさや細胞密度だったり)が判らない。Lysis-bufferの量が判らない。

>・上記上清を用い、300ugのタンパクをX抗体と4℃で一晩反応
300ugのタンパクとは、全抽出液の何%程度なのでしょうか?
元の抗体濃度が不明であれば、メーカーに直接聞くなり、もしくは既知の同種のIgGをウェスタンで流して、ブロットから見積もるなりして、推定するべきです。
300ugのタンパク質中の何%程度がタンパク質Xだと思っていますか?
何ugの抗体でIPしたのか判りませんが、抗体が多すぎるのではないかと思います。

>・遠心後、上清(15uL)の半分(7.5uL)をWBに使用
チップの先端を少し切って、ゲルごと電気泳動にのせた方が、不安が一つ無くなるね。

全体として、
サンプリング出来るところは全てサンプリングして、漏れのないWBをしないと上手くいかないIPのときは、結果が解釈出来ませんよね。
0.3mgのタンパク量って、3cm-dish1枚程度なのだけど?、本当にこんな少量でやりたいのですか??

(無題) 削除/引用
No.2204-4 - 2013/07/18 (木) 10:43:04 - み

> このタンパクXのIPをO/Nで行ったという報告があることから(プロテアーゼ阻害剤も入っておりますし)結合反応中の分解はないと期待しているのですが。。
>

その報告は同じ抗体でのIPなのでしょうか?
あなたが使用している抗体がIP能があるものなのかそもそも疑問。

他の蛋白のIPは普通にできる腕なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2204-2 - 2013/07/18 (木) 07:58:39 - Harmonia
くっつかなかったタンパクXは、無傷で存在するのでしょうか?
(結合反応中に壊れていった?)

免疫沈降が上手くいかない原因 削除/引用
No.2204-1 - 2013/07/18 (木) 07:26:33 - MA
いつも勉強させていただいています。

分子Xのチロシンリン酸化の有無を見る目的でXの抗体での免疫沈降→リン酸化チロシン抗体またはXの抗体でのWBを行っています。
WBの結果を見ると重鎖、軽鎖のバンドはありますが、Xの抗体でIBした場合でもXのバンドがごくわずかにしか検出されません。
当然リン酸化チロシン抗体ではそれらしいバンドは検出されません。

この場合、抗体に免疫沈降能がない以外の可能性として何が問題と考えられるでしょうか?
ちなみに、免疫沈降なしでWBを行う場合はXの抗体でXがはっきり検出されます。

実験条件は以下の通りです。
・細胞を試薬で刺激後、PBSでwashしLysis Buffer(組成は下記)で溶解
・Lysateをチューブに回収し氷上30分静置
・ソニケーション後 21000xg で15分間遠心
・上記上清を用い、300ugのタンパクをX抗体と4℃で一晩反応
 (必要に応じてLysis Bufferで希釈。total volumeは300uL。抗体希釈率はメーカー推奨。ただし、もとの抗体濃度は不明)
・protein A/G+ Agaroseを25uL(bed vol 15uL)添加し4℃で2時間反応。
・TBSで3回wash
・1xSDS sample buffer中100℃、5分ボイル。
・遠心後、上清(15uL)の半分(7.5uL)をWBに使用

Lysis Buffer
50mM Tris-HCl pH7.4
150mM NaCl
1% NP-40
5mM EDTA
1X Protease/phosphatase inhibitor cocktail

以上、よろしくお願い致します。

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