あなたの質問のなかで、一般的にどうなのかというフレーズが多く見受けられますが、一般的なことであれば、メーカーのHPや実験書を見れば解決するわけで、ここで一般論を聞いても仕方ないかなと思います。
私が「ゲルごと入れたらどうよ」と言ったことは、つまり、残っているゲルにタンパクXがなぜかドッカリ残っている可能性も棄却できる方が良いよねということで、あなたでも考えつきそうなことだと思います。遠心上清を得るときに出来た沈殿はどうしたのか、「え、捨てちゃったの??」と、問い詰めたいところです。それともちゃんと別のレーンに流したのでしょうか?
>一般的にIPですべての条件が至適化出来た場合の回収率はどれくらいになるのでしょうか?
一般的な事は誰であれその真実を知らないので、私個人の上手く行った例をお知らせしましょう。
10-cm-dish1枚からmyc-tagタンパク質を高発現する抽出液を0.5ml(おそらく4mgタンパク程度)作成し、cell signalingの9B11 myc-tag抗体抗体約1ugを使って、免疫沈降すると、0.5-1ugの40kDa程度のmyc-tagタンパク質を90%以上の収率で得ることが出来ます。非吸着画分に10%以下しか残らないということです。
まあ、チャンピオンデータですから、いつもそう旨くいくとは限りません。
強力な抗体であれば(ここが問題!)、免沈するときの抗体濃度は問題にならないということです。
ですから、サンプル中に存在する抗原量をある程度想定して、添加する抗体量も勘案することになります。 |
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