基本的に皆様おっしゃっているように、実際にやってみるのが一番とは思いますが、どうしても机上での思考実験にこだわるのであれば、まず、現在の「高濃度」が必要である理論根拠は何なのか、その濃度を決定するに至った基礎実験において、低濃度域からのdose-responseがどうだったのか、あたりの情報がないと議論は難しいです。高濃度刺激が必要である理由が、お使いになっている細胞における受容体の発現が非常に高い事に起因していて(例えば受容体の過剰発現細胞を使っているとか)、基礎実験において反応が最大(プラトー)になる最低濃度として、現在の「高濃度」が決定されているのであれば、濃度をそのままで培地の量を半分にするのは、ちょっと危ない気がします。あるいは、このような例があるかどうかは知りませんが、例えばリガンドが濃度依存性にダイマーになり、それが受容体に結合して受容体のダイマーを形成する事によってシグナルするのであれば、濃度のみを一定にして全体量を減らしても、大丈夫である可能性もあると思います。そもそも、現在見ている反応は、リガンドー受容体結合によるものなのか、そうであれば、受容体は細胞表面にあるのか核内受容体なのか、核内受容体の場合は細胞によるリガンドの取り込みがどうなっているのか、など考える事が多すぎるので、やっぱり実際にやってみるのが一番早い気がします。 |
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