遅くなってしまいましたが・・
私もそれほど経験豊富ではないので、参考程度に留めていただけたら幸いです。以下にうちのラボで行っている手順を書きます。
まず第2、第3のnippleを確認して、そのnippleを結ぶ直線をイメージします。その直線とほぼ平行になるように、外側(腕側)約1〜2mmの位置に切開線を設定します。皮膚の切開幅は約3-4mmくらいで、小さすぎなければ特に問題ないと思います。
切開位置が適切であれば切開線の直下かやや腕側の位置に、淡黄色のmammary fat padが、豊富な(微細)血管とともに確認できると思います。
針の刺入はそのfat padを目視しながら、垂直方向の角度が極力つかないように(注射筒が体表とほぼ平行になるくらいに)して、内側から外側(腕側)に針が向くようにして行います。
刺入の深さは使う針やマウスの種類によっても変わるので、実際に何度か経験して判断して下さい。針は26Gくらいでいいと思います。
ボリューム的には一匹のマウスに対して、液量が10〜25μlになるように設定しています。(注入する細胞が多い場合にはボリュームを上げないと懸濁が難しいです。)またその液の半量がmatrigelになるように、うちのラボではしています。
ボス曰く「うまく注入ができた場合にはリークはしないか、してもごくわずかになる」とのことです。こつを掴むまでに多少練習が必要になるでしょう。
注入後は創面を合わせて、糊剤を塗布して固めています。(20μl用のマイクロピペットを使っています。)
必要となる細胞数や増殖速度は細胞によってまちまちなので、文献などを参考にしてください。
本番前に、少数のマウスを使用してpilot studyを行うことをお勧めします。 |
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