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発現プラスミド構築について トピック削除
No.2150-TOPIC - 2013/06/29 (土) 18:16:42 - なべをん
いつも参考にさせて頂いています。
こういう現象に当たった事ある方いらっしゃいますか?
もしいらっしゃったら、どう対応されたか教えて頂けないでしょうか。

大腸菌発現用プラスミド(pET32ベース)の構築にて、何度tryしてもうまくいかず困っています。
目的遺伝子断片(500bp)は両末端に異なる制限酵素サイト (EcoRIとHindIII)を付加するようPCRで増幅。
末端処理 (20時間)、ベクター側処理(2時間)後、ベクターはさらにCIAP処理し、アガロースゲルから切り出し。
1:5の割合でligationを行い、DH5aあるいはXL1-Blueへtransformation、コロニーの形成を確認。
コントロールプレートにはコロニーは2個のみ。
サンプルプレートには40個程度のコロニー形成。
こりゃ楽勝、と思ってコロニーpick up後、mini-prepして、得られたプラスミドの制限酵素切断パターンを見ると、全て入っていない、あるいは切れるはずの制限酵素でプラスミドが切れなくなっているという結果。

最終的にコロニーPCRも合わせて、20個程度のコロニーをスクリーニングしましたが、ことごとくハズレ。しかもコロニーPCRでバンドが確認出来たにもかかわらず、プラスミドを抽出すると、ハズレというパターンばかりでした。

よろしくおねがいいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.2150-13 - 2013/07/01 (月) 09:17:07 - なべをん
おおさま、

プライマー末端の制限酵素サイトに付加する塩基数は、NEBの資料をもとに決めています。

https://www.neb.com/~/media/NebUs/Files/Chart%20image/cleavage_olignucleotides_old.pdf

ただ、評価方法によって、結果は少々ずれるようですね。
https://www.neb.com/tools-and-resources/usage-guidelines/cleavage-close-to-the-end-of-dna-fragments

最初のチャートでは、EcoRIは末端1塩基で90%以上切断されていますが、二番目の方法では3塩基付加でようやく50-100%となっています。

(無題) 削除/引用
No.2150-12 - 2013/07/01 (月) 02:48:36 - おお
>[Re:11] なべをんさんは書きました :

> 「制限酵素の基礎知識」の中に、HindIIIは5'端に3塩基付加で、20時間切断時の効率が75%というのを見て20時間にしていました。
> EcoRIは2時間も切ればOKなのですが、時間をずらして加える手間を惜しんでいました。
> High Fidelity酵素なので、長時間切断しても大丈夫かと油断しておりました。

20時間で75%とかかれていたら確かにO/Nでしょりしたくなりますねぇ。。。
一応10%でも切れていたら、切れていないものはベクターとつながらないので、インサートできるだろうという理屈もあります(理屈だけでプラクティカルに調べているのは見たことがないのですが)。

ちなみに私は、半日かとか、その日のうちというラフな設定でやることが多いです。あさ制限酵素処理をはじめて、他の実験をして帰る前に精製しておくとか、それもできないならいったん凍結とか。


> >PCR後のPCI処理について
> PCR産物はPCI, エタ沈後、制限酵素処理へ移りました。

フェノールクロロフォルム混液を使っていると察しますが、その後にクロロフォルムだけの処理をしてますか?わたしはフェノールのキャリーオーバーが気になるので、エタチンのまえにクロロフォルムだけの処理をかませます。PCIだからフェノール単独よりましでしょうけど。

>
> >Primerの制限酵素サイト5'端配列について
> EcoRIには1塩基、HindIIIには3塩基付加しました。

私は制限酵素の種類に限らず3塩基以上は追加しています。4塩基とかつけてるともったいないといわれることがあったので、、、3塩基でいまはほぼ固定です。
EcoRIはもしかしたら1塩基でもいいかもしれませんが、、、よくわかりません。おそらく何らかの情報をもとにされてるんだと思いますが、何を参照にしたのか教えていただけませんでしょうか。疑っているわけでなく興味本位です。

(無題) 削除/引用
No.2150-11 - 2013/06/30 (日) 23:18:24 - なべをん
皆様、

引き続き沢山のsuggestion、ありがとうございました。

色々と考えられる点はありますが、多くの方のご指摘にあるように、PCR産物の制限酵素処理時間が長過ぎるような気がしてきました。
「制限酵素の基礎知識」の中に、HindIIIは5'端に3塩基付加で、20時間切断時の効率が75%というのを見て20時間にしていました。
EcoRIは2時間も切ればOKなのですが、時間をずらして加える手間を惜しんでいました。
High Fidelity酵素なので、長時間切断しても大丈夫かと油断しておりました。

ご指摘いただいた点について、詳細を書いておきます。

>切り出し時のUV照射について
関東化学のビューワステインという染色剤を用いて、目視で切り出しをしております。

>PCR後のPCI処理について
PCR産物はPCI, エタ沈後、制限酵素処理へ移りました。

>Primerの制限酵素サイト5'端配列について
EcoRIには1塩基、HindIIIには3塩基付加しました。

>制限酵素処理後のゲル切り出しについて
ベクター、インサート共に行っています。

とりあえず、PCR産物(制限酵素処理していない)が残っていますので、それを使ってTA cloningしがてら、切断時間のこともチェックしてみようと思います。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2150-10 - 2013/06/30 (日) 09:20:58 - qq
>コントロールプレートにはコロニーは2個のみ。
>サンプルプレートには40個程度のコロニー形成。
質問を読み間違えていたように思います。失礼。

私は、プレートのAmpがヘタっていた時に、理解不能な結果になったことがありました。
サンプルプレートのminiprepでpET32が得られたのでしょうか?それとも雑菌だったのでしょうか?場合によっては、プレートの作り直しも有りかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2150-9 - 2013/06/30 (日) 08:26:33 - ttt
わたしの読み落としかもしれませんが幾つか不明な点があります。
(1)PCR産物を制限酵素処理する時に、事前にPCR産物をエタ沈したのでしょうか?
それとも、EcoRIもHindIIIも比較的条件が緩いので、そのままPCR後のmixtureに加えるか、少量のPCRのmixtureを制限酵素溶液に加えたのでしょか?
もし、ポリメラーゼの「持ち込み」があると制限酵素で切れた部分を埋めてしまうか削ってしまう危険性があると思います。
(2)Primerは制限酵素認識サイトの5'側に十分な数の塩基が付加されてるでしょうか?
(3)VectorだけでなくInsertの方もゲル泳動後に切り出し・抽出したのでしょうか?

他の方も指摘されてますが、制限酵素処理20時間は長いような気がします。経験的に、あまり長いと付着端の異常が多くなる気がするので、自分の場合はEcoRIとかHindIIIのような切れ味の良い酵素の場合は1−2時間位にしてます。
Double Digestionの際のCIAP処理はわたしもSingle cutのself ligationを減らす目的でルーチンでやってます。

(無題) 削除/引用
No.2150-8 - 2013/06/30 (日) 08:10:51 - おお
>[Re:7] なべをんさんは書きました :

>
> >double digestionにも関わらず、CIAP処理をした理由について
> 片方の制限酵素切断がうまく行かず、self-ligationによる擬陽性を減らせるかと思い、行いました。

これは好みの問題、実験している人の環境でどちらの方がいいかとか、、、まあオプションがあるていどのはなしですので、、、ちゃんと切れて、ゲル切り出ししていればアルフォスなしの方が効率はいいですが、したから今回のような結果になるとは考えられないです。
>
> >用いたDNA量について
>vector (約6kbp)=4ng, insert (約0.5kbp)=60ngでした。
> 少しinsertが多すぎるでしょうか。

おおいですね。その1/10でもいいかもしれません。しかしそれくらいの量ではトランスフォーメーション効率が落ちるものの、陽性コロニー率は高くなるので、そこが問題でとれいないということでもなさそうです。

表面上うまくいきそうな状態ですが、、、どうかなぁあり得そうなのはゲル切り出しの時のUV照射が過剰である可能性(過去ログでそう言う指摘や対象方法についていっぱいあります)。ベクターをえいどうせずにCIAP処理し精製用きっとを使ったりしてCIAPをのぞくというのはてかもしれません。切れのこりの心配はでてきますけど。

あとは制限酵素が一方どちらかがへたっていて働いていない可能性かなぁと。

大腸菌にたいする毒性も心配ですけど、それについても過去ログに何度もあがってます。室温とか30度でプレートインキュベーとするとかもてです。あとこうせいぶっしつ濃度をさげるとか。

(無題) 削除/引用
No.2150-7 - 2013/06/29 (土) 21:20:12 - なべをん
皆様、

早速のお返事、ありがとうございます。

いくつかご指摘いただいた点について、補足させて頂きます。

>Ligation~transformationのコントロールプレートについて
これはインサートを入れないLigationを、コントロールとして用いました。
ですので、インサートを入れたサンプルプレートに出たコロニーの数を見て、これは入っているな、と考えた次第です。

>double digestionにも関わらず、CIAP処理をした理由について
片方の制限酵素切断がうまく行かず、self-ligationによる擬陽性を減らせるかと思い、行いました。

>用いたDNA量について
切り出し産物をアガロースゲルで泳動し、マーカのバンドとの対比でしか見ておりませんが、ligationに用いたDNA量は、vector (約6kbp)=4ng, insert (約0.5kbp)=60ngでした。
少しinsertが多すぎるでしょうか。

>コロニーPCRのprimerに関して
これは完全に私のミスでした。insert増幅に使用したプライマーで行いました。
ですので、この点については今回の話から排除してください。

今考えているのは、InFusion法での導入(酵素が手元にありますので)、TA cloningを行ってからのサブクローニングなどです。
とにかくこのdirectional cloningがうまくいかないのが気持ち悪くて、似た経験をお持ちの方がいらっしゃったら引き続き教えて頂けますと幸いです。

(無題) 削除/引用
No.2150-6 - 2013/06/29 (土) 19:10:02 - SS
ご参考までに

私自身の経験ですが、理論上うまくベクター構築できているはずなのに実際にはインサートが入ったプラスミドが得られなかった場合に以下のような原因がありました。

@プライマー設計ミス

Aインサートを増幅するときに使ったテンプレートに変異が入っており、新しい制限酵素サイトができていた
 ⇒インサートをシークエンスにかけて判明しました

Bベクタ-のMCSだけでなく、MCS以外の場所も制限酵素で切断されていた
 ⇒もらったベクター情報に誤りがあり、自分でベクターのDNA配列を再確認して判明しました

C制限酵素が失活していた

どうしても上手くいかないときは
@プライマーを変えて違う制限酵素の組み合わせで再トライ
Aインサートをblunt endになるポリメラーゼでPCRしてTOPO bluntといったベクターに一度インサート・増幅・精製してから制限酵素で切断して使用
といったことをやっていました。

コロニーPCRではプライマーをインサート増幅に用いたものと同じプライマーを使うと、大腸菌に入らなかった培地上のインサートDNAをテンプレートとしてPCRがかかってしまうため要注意です。

(無題) 削除/引用
No.2150-5 - 2013/06/29 (土) 19:09:23 - AP
>コントロールプレートにはコロニーは2個のみ。
これはどんなコントロールですか? セルフライゲーション、切れ残りの環状ベクターの問題はないと判断してよいでしょうか。

>しかもコロニーPCRでバンドが確認出来たにもかかわらず
プライマーはクローニングサイトをはさむベクター配列でしょうか。インサート配列でやると、プレート上に持ち込まれたライゲーション反応液に存在するインプットのインサートDNAを増幅して偽陽性がでますが。

以上の問題がないとすると、クローニングされたインサートのleaky expressionによって生じた産物が、大腸菌に毒性を持ち、負荷がかかっているのではないかと思います。結果、組換えによってインサートを欠損したプラスミドだけが増えてくるのではないでしょうか。

DH5alphaはlacI^qを持っていないので、よりleaky expressionを起こしやすいでしょう(pETにlacI^qが乗っているとしても)。それに対して、XL1-BlueはlacI^qを持っていますが、それでもleakは完全に抑えられるとは期待しないほうがいいでしょう。

培養液にグルコースを加えるとか(lacオペロンの別系統の抑制)、低温で培養するとか、毒性のあるインサートを扱う時の手段を試してみては(過去ログ参照)。

(無題) 削除/引用
No.2150-3 - 2013/06/29 (土) 18:59:41 - おお
>[Re:1] なべをんさんは書きました :
非常に多段階の作業ですし、それぞれにかんして可能性を書いていくと膨大になってしまいそうです。過去にこのようなサブクローニングの話題は山ほど出ていますので、そちらも見てください。

> 末端処理 (20時間)、ベクター側処理(2時間)後、ベクターはさらにCIAP処理し、アガロースゲルから切り出し。

EcoRIでO/Nはちょっと長いかもという気もします。

> コントロールプレートにはコロニーは2個のみ。

具体的には何をコントロールとしましたか?
ライゲーションなしとか、
インサートなしライゲーションとか
ポジコンも含めるとコントロールとしてありうるものは山ほどありますし、それぞれで確認できるものが違います。

あと、どれぐらいの量のDNAを使いましたか?

(無題) 削除/引用
No.2150-2 - 2013/06/29 (土) 18:51:50 - qq
お書きになっている条件できっとうまく行くと思います。
が、うまく行っていないそうなので、

>末端処理 (20時間)、ベクター側処理(2時間)後、ベクターはさらにCIAP処理し、
double-digestしたベクタのCIAP処理は必要ありません。必要なのは、完全なdouble-digestionです。どうしてもということであれば、EcoRIで切断したベクタを一度ゲル抽出し、その後HindIIIで切断し、再度ゲル抽出することです。無駄な作業ではありますが、一方の制限酵素の切れのこりを排除できます。よく切れる方を後に回すべきかもしれません。

PCR産物の制限酵素切断がうまく行っていないことが多いと思います。EcoRI/HindIIIで切断できる1kbp程度のDNAが何かのプラスミドに入っているものがあれば、それを切り出してポジコンとしてligationをしてみるのがよろしいです。インサートなしのベクタだけのネガコンも忘れずにね。
ポジコンや本物がネガコンの10倍以上コロニーが出ているようなら、2、3コロニーをミニプレップすれば必ず当ります。コロニー数に2倍の差がなければ、10コロニーを拾って、ミニプレプします。私はあまりコロニーPCRを信用しません。10コロニー拾って出なければ、作戦を練り直します。
どーしてもPCR産物の両端を切断できなかったときに、一旦、適当なベクタにBlunt-ligationして、そこから切り出したこともあります。T-ベクタにでもいいかもしれません。

コンピの選択は私にはよくわかりません。もし、問題があればどなたかから指摘されるでしょう。

発現プラスミド構築について 削除/引用
No.2150-1 - 2013/06/29 (土) 18:16:42 - なべをん
いつも参考にさせて頂いています。
こういう現象に当たった事ある方いらっしゃいますか?
もしいらっしゃったら、どう対応されたか教えて頂けないでしょうか。

大腸菌発現用プラスミド(pET32ベース)の構築にて、何度tryしてもうまくいかず困っています。
目的遺伝子断片(500bp)は両末端に異なる制限酵素サイト (EcoRIとHindIII)を付加するようPCRで増幅。
末端処理 (20時間)、ベクター側処理(2時間)後、ベクターはさらにCIAP処理し、アガロースゲルから切り出し。
1:5の割合でligationを行い、DH5aあるいはXL1-Blueへtransformation、コロニーの形成を確認。
コントロールプレートにはコロニーは2個のみ。
サンプルプレートには40個程度のコロニー形成。
こりゃ楽勝、と思ってコロニーpick up後、mini-prepして、得られたプラスミドの制限酵素切断パターンを見ると、全て入っていない、あるいは切れるはずの制限酵素でプラスミドが切れなくなっているという結果。

最終的にコロニーPCRも合わせて、20個程度のコロニーをスクリーニングしましたが、ことごとくハズレ。しかもコロニーPCRでバンドが確認出来たにもかかわらず、プラスミドを抽出すると、ハズレというパターンばかりでした。

よろしくおねがいいたします。

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