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途中が抜けたtranscript (?) トピック削除
No.2119-TOPIC - 2013/06/21 (金) 10:44:35 - DSC
皆さまのご意見を伺いたく、質問させて頂きます。

ある試料(健常なマウス由来)の網羅的解析をしていて、珍しいtranscript(実際にはcDNA)を見つけました。タイトルの通り途中が抜けているのですが、抜けた領域は1つのエクソンに相当する部分でもありませんし、両端がスプライスサイトになりそうな配列でもありません。具体的には、exon4の途中からexon6の途中に飛んでいます。exon4側の3'末とexon6側の5'末はいずれもT(U)なので、これがどちらに由来するかは不明です。抜けた領域の長さは3で割り切れるので、もしこのtranscriptが実在するなら一部の領域が欠けたタンパクが発現すると思われます。

皆さまでしたら、どのように解釈されますか?

(1) 試料調製におけるアーティファクト。例えば「逆転写反応が特殊な配列間でホップする」とかいうことはたまに観察されるのでしょうか?

(2) そういう意味のわからない(どうやってできるかわからない)ゴミみたいなtranscriptはザラにある。

(3) なにか面白そうな未知のできごとが起きている。

(3)ならば興味を引かれる反面、深入りするのが恐ろしい気もします(期待しすぎ?)。とりあえず元の試料で、抜けた部分を挟んでRT-PCR程度はしてみようとは思っていますが。

皆さまのご意見をお聞かせください。
 
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17件 ( 1 〜 17 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.2119-17 - 2013/06/23 (日) 10:36:19 - DSC
UCさま、Harmoniaさま

ありがとうございます。個体差・系統差については考えていませんでした(その遺伝子が点変異でも重大な異常を生じることから)。特にCNVのことなどまったく頭にありませんでした。そのtranscriptが実在するか、欠失領域を挟んだプライマーでRT-PCRしてみるつもりですが、同じプライマーを用いてゲノムも調べてみようと思います。あ、そのtranscriptが実在してもタンパクができるかどうかは、実験的に確かめなければなんとも言えません。

直輝様

得られた断片はたかだか60bpですが、既知のその遺伝子に(中間は抜けていますが)完璧に一致しているので、その遺伝子(またはその変異体)の転写産物と考えています。が、新規遺伝子である可能性も完全には否定できるわけではありません。その可能性も頭に入れておきます。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2119-16 - 2013/06/23 (日) 03:50:19 - 直輝
マウスといっても全ての遺伝子が発見されたわけではないし、変わったスプライシングとかじゃなくて、単に未知の遺伝子を捕まえた可能性もあるのでは?

欠損部位がとても興味深いので、量的に意味があるぐらい存在するのか、qPCRしてみる価値はあると思います。

(無題) 削除/引用
No.2119-15 - 2013/06/22 (土) 17:49:14 - Harmonia
No.2119-14 に対して、
ぼくは、系統差じゃないかとまず疑いました。
Sangerがいろんな系統のマウスの配列を解析していたと思うけど、ゲノム
配列レベルの違いは見つかっていないのでしょうか?

まずは、その転写物は報告されているのかどうか、有るなら、おなじネ
ズミの系統かどうかとか、配列データベースを調べます。

ここまでは、すぐできそうですので。

そのあとで、No.2119-1 の判断をしますかね。

で、面白そうと思ったら、そもそもの話に戻り、その転写物は有るのか?
再確認します。exon4とexon6のプライマーでRT-PCRかなぁ。

系統差を疑っているわけなので、その系統以外も調べたいです。

(無題) 削除/引用
No.2119-14 - 2013/06/22 (土) 15:16:18 - DSC
う様

見つけた断片は、よく知られたGPCRをコードするmRNAの一部に対応しています。このcDNAで抜けている領域はちょうどTM3-G protein coupling region-TM4に相当するので、もし翻訳産物が生じるならばfull-lengthの受容体に対してDN変異体に類似した影響を及ぼす可能性があります。というわけで、もしこのtranscriptが実在するならば、その生理的な意義が期待できます。

「一般的に」というのは、このサイトを利用されている方々だったら(1)-(3)のどれに近い印象を持つ方が多いかを知りたいということです。私は(1)に関する経験・(2)に関する知識が浅く(また、バカ素直な性格なもので)すぐ(3)に飛びついてしまいたくなりますが、それを冷静にさせるブレーキの意味もあり。もちろん初めに書いたとおり、元のsourceに実際にある程度の量含まれているのかは調べるつもりです。


おお様

今回は構築したライブラリーをNGSにかける前段階でパイロット的に少数のプラスミドクローンを作って解析しただけなのですが、実際にNGSで解析して同様の配列をもつクローンが多数検出されれば実在する(&生理的な意味がある)可能性が高いと言えると思います。また、複数個体で試す必要もあるでしょうね。実は組織由来のmRNAからある特徴をもつ分子だけを濃縮した試料なので、その中に別の点で特殊な分子が高頻度で含まれている可能性はあります(抽象的な表現ですみません)。

Re: 削除/引用
No.2119-13 - 2013/06/22 (土) 14:12:10 - UC
私なら、そのtranscriptが興味を引く遺伝子であるなら、健常なマウス由来ということですが、他個体でも同じ産物があるかチェックしてみるでしょう。また、ゲノムの時点でCNVなどがないかゲノムの構造多型もチェックするかなぁ。
ちゃんとタンパクができるということなので、一部抜けることでどういう影響がでるかSIFTやPolyPhen2で確認してみるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.2119-12 - 2013/06/21 (金) 15:39:49 - おお
EAAT2だったとおもうのですが、たしかALSの患者さんで通常のスプライシングでは説明のつかない産物が得られたという報告がcell(だったとおもう)から発表されています。しかしながらその後その様な研究は見当たらないので、artifactか気になるところですが。。。

まあmiRNAなんかも、ジャンクといわれていたということもありますし、実際そのプロダクトがぞんざいするか確認する方がいいのではないかと。

RNAseq用に調整したのだと思いますが、そうすると一つ一つの配列をカウントしていって、データーに組み込みますのでそう言う意味では、それぞれが存在するという前提ですよね。非常にマイナーなものでは生体内での産物を反映してないものもあるでしょうけど.
あとデーター処理でartifactをのぞくフィルターが入っているかもしれませんけど。詳しい人のコメントがつけばいいですけど。。。

プラスミドにクローンかまでのRNAseqと関係ないぶぶんで何か起こっていれば別ですが。

(無題) 削除/引用
No.2119-11 - 2013/06/21 (金) 15:05:29 - う
私の視点は、

その転写産物が、
きちんと機能がありそうなものをコードしているのならば
それが生じた原因や機構について「生理的なもの」であると思われるが、

なんら機能してそうもないようなめちゃくちゃなものだったら、
生体内の何らかのイレギュラーもしくは実験作業の過程でのイレギュラー

かもしれないって考える根拠になるかもというものです。

DSC様がおっしゃる「一般的」とはどういう意味なのかわからないもので(汗

(無題) 削除/引用
No.2119-10 - 2013/06/21 (金) 14:56:48 - DSC
おお様、maru様

non-conventionalなスプライシング(あるいは部分削除)の例を教えて頂き、ありがとうございます。editingが絡む件については存じていましたが、今回の件では配列から見て関与の可能性は低そうです。しかし、他にもいろいろと考えられそうですね(それが科学的に面白いか否かは別として)。

う様

私が「3で割り切れる」など余計な情報を書いたのが悪かったと思いますが、そのtranscriptの生理的な存在意義には今のところ注目していません。それが生じた原因や機構について、一般的にはどのように捉えられるかを伺いたく、質問させて頂きました。そのような視点でご回答頂けると幸いです。

(無題) 削除/引用
No.2119-9 - 2013/06/21 (金) 14:04:59 - maru
過去にノックアウトの解析で経験したのですが、スプライシングサイトは100%正確ではなく予想されない所でスプライシングされていることがあって(メジャーではありませんが)、そういう少ない方のcDNAをクローニングしたと思われます。エクソンを破壊しても、そのマイナーなトランスクリプトは生き残ったという例を聞いたことがあります。

(無題) 削除/引用
No.2119-8 - 2013/06/21 (金) 13:33:29 - う
結論から端的に言うと、
情報が少なすぎて、議論できません。

少なくとも、そのcDNAが何をコードしているのかわからないと。
(ま、公表できないでしょうから議論できるはずも無く・・・)

というのは、単にRNAがスプライシングされるということを
RNAという物質で想像してもどーしようもないからです。
つまり、
そのmRNAはタンパク質をコードしているわけで、
その無くなった部分はどういう領域なのか?
それが無くなっても機能しうるのか?(酵素領域だったら機能しようもない)
などなど。

単に、短いRNAとか、ある領域がないタンパク質ができるはずとか
これから何を私たちは想像しましょうか・・・。
解釈しようもないっす。

(無題) 削除/引用
No.2119-7 - 2013/06/21 (金) 12:52:44 - おお
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1456888/
editingによりスプライシングサイトができるという例です

(無題) 削除/引用
No.2119-6 - 2013/06/21 (金) 12:45:21 - おお
しつれいしました。例外的ですがこういうのはあります。


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19622636

(無題) 削除/引用
No.2119-5 - 2013/06/21 (金) 12:40:06 - DSC
おお様

失礼ですが、もう一度最初の質問をよく読んで頂けませんでしょうか? ちなみに、抜けている領域の両末端の配列はminor spliceosomeの標的とも一致していません。

(無題) 削除/引用
No.2119-4 - 2013/06/21 (金) 12:30:34 - おお
そのスプライシングバリアントをなぜさいしょにうたがわないのでしょうか。スプライシングサイトがほぞんされていれば、そのプロダクトができるとしてそのイントロンがわの両端の配列をまず見てはどうでしょうか。

マウスであればデーターベースにも複数のスプライシングバリアントが提示されていますので探してみてもいいかもしれません。

でもそういうのではないという感触があるのでしょうか?
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Minor_spliceosome
ttp://en.wikipedia.org/wiki/RNA_splicing
ttp://useast.ensembl.org/Mus_musculus/Gene/Summary?g=ENSMUSG00000059552;r=11:69580359-69591873

ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/IEB/Research/Acembly/av.cgi?db=mouse&c=Gene&l=Trp53

(無題) 削除/引用
No.2119-3 - 2013/06/21 (金) 11:49:08 - DSC
APさま

次世代用に調製したcDNAライブラリーからランダムに拾ったクローンをキャピラリーシークエンサーで解析して見つけました。poly(A)+ RNAを平均100nt程度に短断片化し、ランダムヘキサマーで逆転写、二本鎖化、アダプターライゲーション、でライブラリーを作製し、その一部をプラスミドに組込んでクローンを単離しました。上記cDNAは60bpで、exon4側29bp、exon6側31bpでした。

(無題) 削除/引用
No.2119-2 - 2013/06/21 (金) 11:23:52 - AP
ちなみに、cDNAを単離するまでのスキームはどうなっていますか?
cDNA library? RT-PCR? 次世代シークエンスによるtranscriptome?

途中が抜けたtranscript (?) 削除/引用
No.2119-1 - 2013/06/21 (金) 10:44:35 - DSC
皆さまのご意見を伺いたく、質問させて頂きます。

ある試料(健常なマウス由来)の網羅的解析をしていて、珍しいtranscript(実際にはcDNA)を見つけました。タイトルの通り途中が抜けているのですが、抜けた領域は1つのエクソンに相当する部分でもありませんし、両端がスプライスサイトになりそうな配列でもありません。具体的には、exon4の途中からexon6の途中に飛んでいます。exon4側の3'末とexon6側の5'末はいずれもT(U)なので、これがどちらに由来するかは不明です。抜けた領域の長さは3で割り切れるので、もしこのtranscriptが実在するなら一部の領域が欠けたタンパクが発現すると思われます。

皆さまでしたら、どのように解釈されますか?

(1) 試料調製におけるアーティファクト。例えば「逆転写反応が特殊な配列間でホップする」とかいうことはたまに観察されるのでしょうか?

(2) そういう意味のわからない(どうやってできるかわからない)ゴミみたいなtranscriptはザラにある。

(3) なにか面白そうな未知のできごとが起きている。

(3)ならば興味を引かれる反面、深入りするのが恐ろしい気もします(期待しすぎ?)。とりあえず元の試料で、抜けた部分を挟んでRT-PCR程度はしてみようとは思っていますが。

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