エレクトロポレーション法による大腸菌へのトランスフォーメーションに困っております。
これまでchemical competent cellsを用いてクローニング操作を行なってきたのですが、長いコンストラクトでは取得に苦労することがあったため、エレクトロポレーション法を併用しようと考えております。
何度が実験を行ったのですが、形質転換効率が低く、その原因が不明な状態です。
形質転換効率を調べるため、行った操作としては、
1. TAKARA HST08 premium electro cells(もしくは自作コンピテントセル) 50 ulを氷水上で数分放置して溶解
2. 氷冷していたpBluescript II SK- 10 pg/ulを1 ul添加
3. タッピング(もしくは穏やかにピペッティング)後、氷冷した1 mm gapキュベットに移し、気泡が入っていないことを確認、机上で軽く叩いて細胞液をまんべんなく行き渡らせる
4. Eppendorf Eporatorにてメーカー推奨値、1700 V, 5 ms(実際値1650-1550 V, 4.5-5.2 msぐらい)でエレクトロポレーション
5. すみやかに(約20秒後)SOC(氷冷もしくは37℃)を加え、穏やかにピペッティング
6. 37℃で30-60分間インキュベート
7. 100 ulをLB+Ampプレートにまく
です。
カタログ上は10^9の転換効率なので、数1000コロニーは生えてると期待しましたが、0-数個しかコロニーが生えません。
同じプラスミド(同ロット)10 pgをchemical competent cells(Inoue法自作)にTFした場合は数100コロニーが生えます(10^7-8程度)。
抗生物質を含まないプレートに撒き、エレクトロポレーション前後の菌数を調べたところ、菌の生存率は10%程度(前10^11、後10^10)でした。
説明書やラボマニュアル、他のトピックを読んでも原因は不明です。最初は自作コンピテントセルで試していましたが、上のように市販のものでも同様でした。困り果てております。アドバイスいただければ幸いです。 |
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