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細胞外ドメイン認識抗体による膜タンパクのIP トピック削除
No.1532-TOPIC - 2013/03/11 (月) 01:06:35 - YMST
いつも勉強させていただいております。
投稿ははじめてで少々緊張しますが、ぜひ皆さんからご意見をいただきたく投稿させていただきます。
細胞表面タンパクを認識するモノクロ抗体を作製し、抗原の特定を目指しております。
出来た抗体は細胞免疫染色ではきれいな染色像が認められますが、WBでは250、90、60kDaあたりに団子状のシグナルが出て、レーン全体にもスメア状のバックグラウンドが出るのでうまく検出が出来ているのか疑問です。
IPによりある程度精製濃縮後MS解析により抗原特定を試みようと考えておりましたが、IPが安定しません。
1% Triton, NP40, CHAPSで可溶化は出来ているようですが、IPは出来ませんでした。
そこでクロスリンク後RIPAbufで可溶化し、1% NP40 bufのみで希釈(SDSの影響を抑えるため)してからIPをしました。しかしながらこの方法で切り出したバンドはMS解析で検出できませんでした。
クロスリンカーにはDTTで切断できるものかつ、細胞表面のみクロスリンクするものを選びました(抗体の認識に関与していない細胞内領域はクロスリンクされないはずです)が、やはりクロスリンクによりMS解析時のトリプシン処理への悪影響などが大きいのかと思い、クロスリンカーなしでのIPを検討しました。ですが、クロスリンカーなしではバンドが出たり出なかったり結果が再現できず困っております。
どなたかこのようなご経験のある方がいらっしゃいましたら、ご意見をいただければ大変助かります。
よろしくお願いいたします。
 
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13件 ( 1 〜 13 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1532-13 - 2013/03/14 (木) 08:30:06 - IP-ウエスタン
>MS解析時に特異的バンドを切り出すことにあまりこだわる必要はないのですね。

これは一応、依頼先に確認してください。良いと思われるところだと、バンドを切り出ださないほうが感度がいいといわれました。

(無題) 削除/引用
No.1532-12 - 2013/03/13 (水) 23:24:02 - YMST
おお様

レクチンはタンパク精製にも使えるんですね。
タンパクについている糖鎖の解析にちょっと使ったことがありますが、精製に使うことは思いつきませんでした。
調べたらカラムやビーズも売られていますね。
確かに結合しても、結合しなくても精製が一つ進みます。
IPをしない場合は、精製の方法も考えてみるべきですね。
4月になるまではもう何も購入できないので、それまでに少し精製についても勉強してみます。

またIPせずWBのバンドが相当する位置をMSに持ち込むならおっしゃるようにmembraneから切り出した方が簡単ですね。銀染で特異的バンドを目視下で切り出すことを考えていたのでmembraneを解析することは考えていませんでした。
しかし残念ながらMS解析を依頼する先に問い合わせたところmembraneからの解析経験はなく、ゲルからの解析よりステップが増える分タンパク量のロスや夾雑物のコンタミの可能性が増えるとネガティブな回答でした。

IPウエスタン様
MS解析時に特異的バンドを切り出すことにあまりこだわる必要はないのですね。
少々驚きです。
泳動なしにMSにかけるということもあるんですね。
MSは過去に何回か解析してもらったことはあるのですが、気軽にいくつものサンプルを依頼できる訳ではないので、ちょっと慎重になりすぎているのでしょうか?
detergentを除くspinカラムなんて便利なものがあるんですね。
希釈して濃度が薄くなるとIP効率が悪くなったりしないのかなと気になっていたので、とても興味があります。
今はクロスリンクなしでいきたいと思っているので、SDSは使わない方向で考えていますが、クロスリンクが必要になりSDSを使う必要が出てきたときにはぜひ試してみたいです。
事情により臓器から直接とってくることが出来ず、どうしても一旦プライマリーカルチャーを通す必要があります。
スタート量の確保が難しい点も気軽にいろいろ試したり、力技でスケールアップして持っていけないネックの一つになっています。

(無題) 削除/引用
No.1532-11 - 2013/03/13 (水) 07:50:16 - おお
糖修飾でもしかしたら使えるかもしれないのはレクチンビーズですねぇ。

うまくくっつけば1ステップ精製がすすみますし。まあくっつかなくても余計な蛋白を除くというほうほうが有効な場合もありますけど。

(無題) 削除/引用
No.1532-10 - 2013/03/13 (水) 07:36:29 - IP-ウエスタン
Pierce Detergent Removal Spin Columnsというのもあります。抗体がSDSに邪魔されないのに使えるかも。ただ、膜蛋白に適応しているかどうか?は存じません。

(無題) 削除/引用
No.1532-9 - 2013/03/13 (水) 07:28:44 - IP-ウエスタン
IPではまだかなり汚いので銀染色は当てにならないと個人的には思います。
IP-ウエスタンで行くなら、私なら強引にMSにもって行きますね。

ウエスタンでシグナルが確認できるIPができないとダメですけど。難しいようですが、IPは出発物をたくさん用意すると行くことがあります。

それと、ウエスタンでシグナルが確認できるIP物をエイドウなしに直接強引にMSにもって行くのも手です。

(無題) 削除/引用
No.1532-8 - 2013/03/12 (火) 23:16:25 - YMST
おお様

2Dが通常の泳動層で出来るとは知りませんでした。
1次元目はキャピラリーとかストリップで専用の機械で泳動するものと思っていたので選択肢にありませんでした。
blue nativeは自力でたどり着き準備を始めています。
まだ納品されていないので実験は出来ていませんが、今はこれが最後の希望となっています。

どうしてもIPなのかと問われると困るのですが、ほかに方法を知らないからというだけの理由です。
WBのシグナルを信じていいのかわからないので、2Dなどでたくさんのスポットが出た場合ターゲットをどう決めていいのかわからないため、normal IgGとの比較で特定できるだろうと考えました。

WBのシグナルが団子状なので糖鎖がついていそうだとは思っていましたが、糖鎖を認識している可能性もありますね。
糖鎖を認識する抗体はIPでいろんなものが落ちてくることがあるんですね。
だからといってどう対処したらいいのかは、わかりませんが…。
糖鎖、膜タンパクともあまりよい印象がない(痛いめにあっている)ので、腰が引けまくりです。


IP-ウエスタン様

コメントありがとうございます。
状況は少々異なります。

クロスリンク後RIPA bufで溶解し、希釈して(SDSの影響をおさえるため)IPすると銀染ではnormal IgGと比較して特異的バンドが検出できます。
このバンドはcell lysateで検出されるWBのバンドサイズとほぼ一致していますが、WBでは濃縮されている印象はありません。
WBバンドが団子(スメア)状なので本当に一致しているかと言われると断言はできませんが…。

可溶化をTritonに変えた場合、クロスリンクなしでも1本のバンドは濃縮されました(WB)。
もう一本はクロスリンク条件下で濃縮され、最後の一本はクロスリンク条件下では減少しました。
ただこの結果は再現性がありません。
IP後WBで全くバンドが検出できないこともあります。
Tritonで可溶化してIPすると銀染的には大量のバンドが出てWBシグナルに相当する位置に特異的バンドは全く確認できません。
銀染の特異的バンドが本当なのか、WBが本当なのか判断が出来ずにいる状態です。

WBがレーン全体にスメアなバックがでる中にぼやっと強めの団子状シグナルが3カ所出ている状態なのでWBもうまく言っていると言い切れません。(でもICCが染まらない細胞ではシグナルは出ません)
WBがワークしている確信が持てなかったため銀染のみで判断していましたが、MS解析がうまくいかずクロスリンクの必要性、可溶化条件など検討をはじめ銀染とWB両方で確認を始めましたが二つの実験結果が相関しません。
クロスリンク無しで銀染で全く差がみられないものを解析して大量のタンパク候補の中から目的物を見つけることが出来るか心配です。

ご指摘の通りクロスリンクを切らずにWBしたときにシグナルがどう動くかは早速確認してみます。
IP後DTT入りsample bufで煮て溶出していたのでクロスリンクはこの操作で切れてしまっています。

でも免染で細胞表面がきれいに染まっているのは自信を持って言えます。
(ややこしい状況で簡潔に説明できず長くなりすみません)

(無題) 削除/引用
No.1532-7 - 2013/03/12 (火) 09:57:41 - おお
IPの時の塩濃度を下げるのもてかもしれませんけど、ノンスペはふえるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1532-6 - 2013/03/12 (火) 08:30:28 - IP-ウエスタン
他の方のコメントは長いのでほとんど読んでいませんが、IP-ウエスタンで、濃縮効果を持ってウエスタンできる。しかしクロスリンカーなしだとIPがダメということでしょうか?

クロスリンカーをはずす、はずさないでバンドはシフトしますか?IPなしウエスタンのみだとどうでしょう?

膜蛋白ということで、私は2-3歩引いてしまいますが、免疫染色で、細胞の周りがきれいに染まるのですね? そうなら行きそうですけどね(保証なし)。

出発物質が少なくて問題なら、その動物の臓器などから、蛋白を大量に調製するのがいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1532-5 - 2013/03/12 (火) 03:48:33 - おお
>[Re:4] YMSTさんは書きました :

> IPのように立体構造を認識させる場合でも凍結サンプルからのスタートは可能でしょうか?
>

WBで認識できるのに、コンプレックスや構造が関与しているというのはすこしちがうような気がしますが、、、もちろん変性させて膜に移したあとリネーチャーすることはあるかもしれませんけど、それなら構造的には可也頑丈何じゃないでしょうか。


しかしどうしてもIPなんですね。。。もしかしたら糖さを認識している可能性はないでしょうか。そうするといろいろなタンパクがIPで落ちてきているかもしれません。


2Dとか敷居が高いとおっしゃっていますが、たとえばインビトロジェンのプレキャストゲルはSDSPAGEとおなじ電気えいどうそうで流せるようになっています。SDSPAGEとおなじ電気えいどうそうで流せるようなストリップもあったとおもいます。

またBlue Nativeの電気えいどうゲルもうってます。これはタンパクコンプレックスを見るのによく使うシステムですが、2Dで分けるという点では目的のタンパクを得るには有利かと思います。ちょっとプレパラティブにやるなら、工夫が入るところですが、まくフラクションに濃縮できてるという点ではある程度それはクリアーされているかなと。

昔からあるネイティブの電気えいどうなら自作ゲルでもOKですし、操作的にはSDSPAGEとほとんど変わらないはずです。

あとご存じかもしれませんが、WBで検出したメンブレンのバンド(スポット)がある部分を(メンブレン自身を)マスに持っていくことも可能です。この時ブロッキングにタンパク性のものを使わないことが推奨されています。

www.invitrogen.com/site/us/en/home/Products-and-Services/Applications/Protein-Expression-and-Analysis/Protein-Gel-Electrophoresis/Protein-Gels/specialized-protein-separation/NativePage-Bis-Tris-Gel-Native-Protein-Electrophoresis.html

www.invitrogen.com/site/us/en/home/Products-and-Services/Applications/Protein-Expression-and-Analysis/Protein-Gel-Electrophoresis/Protein-Gels/specialized-protein-separation/Isoelectric-Focusing.html

(無題) 削除/引用
No.1532-4 - 2013/03/11 (月) 23:15:07 - YMST
おお様

早速コメントをいただきありがとうございました。

長くなるので最初の投稿には書きませんでしたが、この抗体は初代培養細胞表面を
認識するよう作製しており、全ての実験は初代培養細胞を使って行っています。
そのためスケールアップや実験の計画も簡単にいきません。

そこで抗原を発現している細胞株を見つけようと手元にある細胞での発現を
確認しましたが、免染、WBともネガティブでした。
つまり「WBのシグナルは特異的か?」というご質問への答えはYESと考えています。

また抗原特定を始める時に、最初に細胞分画をして抗原の多いフラクションの確認を行いま した。
hypotonic bufferを使った方法ではありませんが、sucrose入りのbufferでホモジナイズし、
遠心により分画しWBで確認をしましたがppt.1(1000gx10min), ppt.2 (10,000gx10min),
ppt.3(100,000gx60min)の全て(sup.以外)にWBのシグナルは確認されました。
そこでppt2+3フラクションを1% Tritonで可溶化してIPしたのですが、銀染をすると
コントロールのIgGと比べ特異的なバンドは確認できませんでした。
全体に大量のバンドが認められ、とてもIPがうまくいっているとは思えない状態でした。
前のラボでポリクロでco-IPして結合相手をMS解析した時は特異的バンドを
確認して切りだしたので、その時と比べIPがうまくいっていないと思ったのですが、
それでも時々WBでは抗原バンドの濃縮が認められます(IgGではネガティブ)。
今のところWBでの検出の成功率は50%というところで、どこが問題なのかさっぱりわかりません。

2D, 等電点電気泳動、クロマト等は私自身も経験が無く、ラボにも経験者はおりません。
装置も無いので残念ながらハードルが高いです。
他のdetergentもラボには無かったので4月になってから検討したいと思います。

ところで基本的なタンパクの取り扱いについてお尋ねしたいのですが、
タンパクの精製に使う場合でも細胞や細胞分画したタンパクを液体窒素で凍らせて
保存しておいたものからIPすることは可能でしょうか?
これまでWBで解析するだけの場合は凍結サンプルを使用したことはあるのですが
MS用のIPには毎回細胞から調整したタンパクをIPに用いています。
今回の抗体も3つのバンドが出ることやIPの条件が安定しないことから3 つのタンパクの
complexを認識しているのかとか、立体構造が不安定なのかもと心配で凍結はしていません。
しかし毎回初代培養を待っているとなかなか実験の計画がたて難く困っています。
IPのように立体構造を認識させる場合でも凍結サンプルからのスタートは可能でしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1532-3 - 2013/03/11 (月) 05:27:29 - おお
>hypotonic bufferでホモゲナイザーや、弱いソニケーションで細胞をこわし数百gで核やデブリをのぞき、30000gの高速遠心、または100000gの超遠心でまくフラクションがおちてきます。

ちなみにマイクロチューブ用の遠心機で13000rpm(ローターにもよるでしょうけど15000gくらい)で1時間くらいまわすとほとんどのまくフラクションは回収できることはできます。

(無題) 削除/引用
No.1532-2 - 2013/03/11 (月) 05:15:27 - おお
いろいろと問題があってクリアー話ができるかどうかわかりませんが。

まずはWBのバンドがスペシフィックかどうかですが、めんせんで見られるシグナルが本物とするならば、染まらない細胞ではWBではバンドが出ないはずですね。ファクスソーティングで染まらないものを分けるとかして、WBの比較をするとか、まあソーティングしなくとも染まらない細胞株を探すとかすれば、なにか見えてくるかもしれません。ノンスペがあったとしても、スペシフィックなバンドがどの位置にくるとか。


あとIPに問題があるようですが、クロスリンクでバンドが得られるのにマスで出ないのがよく分かりませんねェ。。。IPは駄目だろうという事ならクロマトなどの精製に持ち込んでもいいかもしれません。2Dみたいなのでもいいかもしれません。

ノンスペの持ち込みをなるべく避けるなら、細胞全体からタンパクを取るのではなく、膜フラクションを得てからかようかする手はあるとおもいます。

hypotonic bufferでホモゲナイザーや、弱いソニケーションで細胞をこわし数百gで核やデブリをのぞき、30000gの高速遠心、または100000gの超遠心でまくフラクションがおちてきます。核をのぞいたあと7000gあたりで遠心するとミトコンドリアなど可也除けますが、失うものもあるかもしれませんので、ご自身でお決めになるのがよいかと思います。

まくフラクションを取るとある程度かようかに自由がきくと思います。よわいでタージェンとなどもつかいやすくなりますドデシルマルトシド、ジギトニンなどで膜をカヨウ化している例をよくみます。WBでつかうtweenなどもやってみる価値はあるかもしれませんが、膜カヨウ可にそんなに有効なデタージェントではないという話もあります。

これらの問題点はIPに持ち込んだ時にタンパクがコンプレックスのまま取れてくる可能性が高いことです。ミトコンドリアではこういうほうほうで1MDaくらいのタンパクのコンプレックスを取ってきたりすることはまあまああります。

もう少し単純化した膜タンパクのフラクショネーションはTritonX-114などを使う方法などあります。キット化されたものもあったかと思います。

システムとしてし比較的マニュアル通りで行けそうなのは、まくフラクションを取ってきて、等電点電気えいどうで部分的に精製して、SDSPAGEでバンドまたはスポットを得るのがいいのかもしれません。カヨウかごイオン交換などとなるとクロマトのセットアップとかいろいろありますでしょうから。

細胞外ドメイン認識抗体による膜タンパクのIP 削除/引用
No.1532-1 - 2013/03/11 (月) 01:06:35 - YMST
いつも勉強させていただいております。
投稿ははじめてで少々緊張しますが、ぜひ皆さんからご意見をいただきたく投稿させていただきます。
細胞表面タンパクを認識するモノクロ抗体を作製し、抗原の特定を目指しております。
出来た抗体は細胞免疫染色ではきれいな染色像が認められますが、WBでは250、90、60kDaあたりに団子状のシグナルが出て、レーン全体にもスメア状のバックグラウンドが出るのでうまく検出が出来ているのか疑問です。
IPによりある程度精製濃縮後MS解析により抗原特定を試みようと考えておりましたが、IPが安定しません。
1% Triton, NP40, CHAPSで可溶化は出来ているようですが、IPは出来ませんでした。
そこでクロスリンク後RIPAbufで可溶化し、1% NP40 bufのみで希釈(SDSの影響を抑えるため)してからIPをしました。しかしながらこの方法で切り出したバンドはMS解析で検出できませんでした。
クロスリンカーにはDTTで切断できるものかつ、細胞表面のみクロスリンクするものを選びました(抗体の認識に関与していない細胞内領域はクロスリンクされないはずです)が、やはりクロスリンクによりMS解析時のトリプシン処理への悪影響などが大きいのかと思い、クロスリンカーなしでのIPを検討しました。ですが、クロスリンカーなしではバンドが出たり出なかったり結果が再現できず困っております。
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