はじめまして。大学院一年の者です。
分子生物学実験で樹木木部細胞より抽出したRNAから逆転写したcDNAをもとに、DD法を行っております。
7M尿素変性4%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動をした後、標的とするバンド部位のゲルを切り出し、それを鋳型としてエタ沈等の精製は介さず直接PCRを行っているのですが、その際のゲルの扱い方はどうすればよいでしょうか?
様々な実験書をあたってみましたが、統一的な見解が得られず、各々の手順の原理についても詳細な記述がなく困っております。
これまでは
切り出したゲルをエッペンドルフチューブ(1,5ml)に入れ、超純水50μlで溶かし、一晩室温で放置し、(すぐにPCRを行わなければ4℃保存)、
PCRの際にはこれを100℃で10分、ヒートブロックを用いてボイリングし、数μを採取して鋳型として使う
という手順を用いておりましたが、PCRの成功率が(特に再度同じサンプルで試行した際に)あまりよくありません。
この中で僕が具体的に疑問である点は二点で
1、切り出したゲルを保存する溶液には何を用いるとよりサンプルにとって安定なのか? 超純水orTEbuffer?
→超純水であればDNAseが失活されない点が大いに心配です。
TEbufferではPCRの際、EDTAがポリメラーゼ活性を阻害する事が予想されます。
PCRへ持ちこむのが50μ系の反応液(TaKaRaExTaq)に対して1μなのでさして影響はないとは思いますが・・・。
2、ゲルからDNAがどのように溶出されるのか?
→室温で放置する理由、ボイリングをする理由は?
室温はDNAにとっては不安定な状態だと思います。一晩という時間の理由も不明です。
ボイリングによってゲルが一時的に溶かされるのは想像がつきますが、その際、10分もの加熱でDNAが安定であると保証できるでしょうか?
また、これらの作業はDNA溶液をTEbufferにした際には超純水の時と比べて条件を変える必要はあるでしょうか?
TEのpH値が熱を加えることで変わってしまうような気がします。
先述したプロトコルは先代の先生が残してくださったものなのですが、その方と連絡をとることが叶わないため、手順一つ一つの理由を知りえない状況です。
皆さんのお力をお借りしたいです、よろしくお願いします。 |
|