間違えてEnter押してしまいました、すみません。
ミトコンドリアでインタクトというとかなりシビアな意味で使われます。膜電位に関する研究が盛んだった時期があるため、プロトンがリークするミトコンドリアはインタクトとは言えません。そのような背景があるので以前は膜電位とは関係ない実験であっても同程度の質が要求されたと思います。
ただ、これは質の高いミトコンドリアを調製しやすいモデル的な材料の場合であって、培養細胞で特にフュージョンしたミトコンドリアが多数みられるものではそもそもほぼインタクトなミトコンドリアを調製出来ないと思いますので、強くは拘らないようになってきていると思います。
ミトコンドリア調製するときに遠心チューブは氷に挿して冷やすと思いますが、結露は取り除いてから使っているでしょうか。結露=低張液なのである程度の量のミトコンドリアが簡単に破裂します。そのようなサンプルでインタクトであるかどうかを議論する意味もありませんし、知らずに調製している人はそれなりの数が居ると思うので、他人の話を鵜呑みに出来ないでしょう。
ちなみにラット肝やウシ心筋から調製したミトコンドリアでは液体窒素で凍結したサンプルを溶かしてもNADHはまだ膜をよくは透過しません。NADHが通れるほど膜を壊すには-80度での凍結が有効です。シトクロムCが抜けるには最低限その程度の破壊が必要だと思います。あくまで最初の調製時に膜が壊れていない前提です。 |
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