MeOH固定では蛋白を凝集させるだけで、PFAでも近くにいる蛋白を架橋するだけなわけで、MeOHはもちろんですが、PFAでも、入れた瞬間にそこで架橋して止まるわけではなく、しばらく分子が動いてから架橋が進んで止まることになりますね。細胞質の蛋白濃度からすると、蛋白分子のしめる空間は細胞質空間の1-5%程度と思いますが、だとすると、完全に動かなくなるまで、それなりの時間がかかるでしょう。つまり、PFAを入れた時点の場所の近くにとまるとは思いますが、同じではないはずです。PFAを加えていつ見るかによって、膜の近くに集まったり、塊を作ったりしやすくなるんじゃないですかね。
膜そのものについてはもっとやっかいで、脂質は固定されないので、蛋白が少ないドメインがあると、PFA固定によって膜の形態が変わることもあります。固定、というのはあんまり正確な用語ではないように思います。 |
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