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FLAG-tag? トピック削除
No.13136-TOPIC - 2025/10/08 (水) 08:31:50 - TAG
とあるタンパクを発現させるベクターの配列を見ていたらSSDYKDHDGDYKDHDIという配列がN末に付いていました。この配列をNCBI BLASTにかけるとかなり重複した配列を持つ発現ベクターがヒットし、そのうちいくつはFLAG-tag付きの名前になっていました。本来のFLAG配列DYKDDDDKのDYKを含んではいますが、この配列はanti-FLAG抗体(M2など)が結合するのでしょうか?そうだとしても、このような改変配列を使うメリットは何なんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.13136-16 - 2025/10/11 (土) 04:33:07 - おお
>[Re:15] 774Rさんは書きました :
> アミノ酸配列が同一でもコドンを変えれば塩基レベルの重複は避けられる希ガス

そうですね。ただレアコドンを避けるとかも、頻度の高いコドンを使うとなれば事情が少し違ってくるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.13136-15 - 2025/10/10 (金) 17:05:10 - 774R
アミノ酸配列が同一でもコドンを変えれば塩基レベルの重複は避けられる希ガス

(無題) 削除/引用
No.13136-14 - 2025/10/10 (金) 15:43:41 - おお
多分完全な塩基配列のリピートを避けると言うのもあるのだと思っている。

(無題) 削除/引用
No.13136-13 - 2025/10/10 (金) 09:28:11 - 774R
>FLAG peptide-M2 Fab複合体の結晶構造が昨年報告されてまして、結合への寄与がある残基はDYKDxDxxということになっています。

情報ありがとうございます。すっきりしました。
まあ、FLAGは精製にも使われるほどアフィニティがほどほどなので、IFやWBの検出に使うには不十分なことがあるので3xにした。その際、同じ配列配列のリピートにしたらDDDDなどの癖が強い配列のせいで思ったような性能が出なかったので、M2のエピトープを解析し、必要なエピトープを残し、問題のある配列を改変したと考えるのが自然ですよね。
3xにして効率よく機能してるのだから、少なくとも私はDYKDHDが単独でエピトープにならないという発想は沸きませんです。

(無題) 削除/引用
No.13136-12 - 2025/10/09 (木) 16:41:38 - egeria
マニアックな話で恐縮ですが…。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38852931/
FLAG peptide-M2 Fab複合体の結晶構造が昨年報告されてまして、結合への寄与がある残基はDYKDxDxxということになっています。とくにxYKDxxxx領域が重要なようです。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9238646/
さまざまな配列の合成ペプチドとのアフィニティーを調べた論文でも同じような結果を述べています。二面角や立体障害の問題があるのでどんなアミノ酸に置換しても同じというわけにはいかないと思いますが、少なくともDYKDADDKとかDYKDDDDAは同程度の強さで結合するみたいです。

(無題) 削除/引用
No.13136-11 - 2025/10/09 (木) 11:11:35 - asan

>M2抗体の場合、DYKDがエピトープなので、あくまでリンカーではなく、単独で結合すると思われますがいかがですか?
もちろん他のDYKDDDDKを免疫して作った抗体はその限りではありません。

確かにリンカーというのは言い過ぎですが、FLAG tag(M2)のepitopeはあくまでDYKDDDDKに対するものであって、DYKDに単独で同じアフィニティがあるかは示されてないと思います。FLAG tagはもともとDが多いのでチャージが偏って嫌うひとはいるので、もし単独で使用されてて”同様に”有効だとする実例があるなら教えてもらいたいですね。

あくまで、3xFLAG tagとして使用する場合に最適化されたものであって、配列が3つあるから必ずしも3つの箇所が機能してるとまでは言えないと思います。
個人的には単独では全く同じようにはつかないだろうということです。
シグマ内部データとしては開発段階で細かくとってるんでしょうがまあ非公開かと。

>The 3xFLAG® system is an improvement upon the original system by fusing three tandem FLAG® epitopes

https://www.sigmaaldrich.com/US/en/technical-documents/technical-article/genomics/cloning-and-expression/3x-flag

リンカーとは書いてませんね。エピトープと明言してます。AIの回答をみるとアフィニティーはundefinedと書いてたので調べられていないとされていたような気がしましたが、そのへんの早とちりで結合しないと思われたのでしょうか。。。


揚げ足とるつもりはありませんが、おおさんも過去にいかのように回答してますよ。

「3xmyc はアミノ酸レベルで同じ配列の繰り返しですけど(私がみたことあるのは)、3つ並べる事でアフィニティーが一桁以上ちがう(単なる三倍とかではない)ので、別に配列の違いによるアフィニティーの違いを持ち出さなくても説明がつくと思うのだが、」

なにをもってアフィニティと言葉として厳密に定義するかにもよりますが、リンク先のImmunoblotのデータからも単純に3つの箇所で結合するから、という話でもないということはデータで示されてるかとおもいます。そもそもアミノ酸配列が違う以上3箇所の相互作用があったとしても全く等価と判断はできないと思います。
故に”3xFLAG”と”ただ3つが繋がったFLAG tag (3xHA tagのようなもの)”とは別物とかんがえたほうがいいかと。

>そう考えるとFLAG-tagはあまりいいtagではないことに気付いて、あとから3xFLAGに改良されたということなのですかね。

通常の目的ではFLAG tag で十分優秀だと思います。個人的には感度は良いですし、MSに持っていく時に3xFLAG tagは3xFLAG peptide溶出では長いのでその後の精製で除ききれず邪魔をすると言ってた先生もいたので常に3xFLAG tagがいいとは言い切れないかと。

(無題) 削除/引用
No.13136-10 - 2025/10/09 (木) 04:14:03 - おお
The 3xFLAG® system is an improvement upon the original system by fusing three tandem FLAG® epitopes

https://www.sigmaaldrich.com/US/en/technical-documents/technical-article/genomics/cloning-and-expression/3x-flag

リンカーとは書いてませんね。エピトープと明言してます。AIの回答をみるとアフィニティーはundefinedと書いてたので調べられていないとされていたような気がしましたが、そのへんの早とちりで結合しないと思われたのでしょうか。。。

(無題) 削除/引用
No.13136-9 - 2025/10/08 (水) 15:19:13 - 774R
> ちなみにDYKDHDGDYKDはあくまでリンカーなので単独でFLAG tagの代わりにはなりませんDDDKは重要です。

M2抗体の場合、DYKDがエピトープなので、あくまでリンカーではなく、単独で結合すると思われますがいかがですか?
もちろん他のDYKDDDDKを免疫して作った抗体はその限りではありません。


> 3xFLAGは単に結合力が三倍ではなくて、文献によると10倍以上上がるようです。

抗体は2価なので、複数のエピトープが近接すると、片方が乖離しても、もう片方で結合しつづけるので、見かけの親和性は指数関数的に上がりますね。

(無題) 削除/引用
No.13136-8 - 2025/10/08 (水) 15:06:45 - 774R
私が初めてFLAG tagを知ったのは、抗体を用いたアフィニティ精製でした。
FLAG peptideで競合的に溶出する仕組みを考えると、適度に高いoff rateが必要なので、結合の強さではさほど高くないのでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.13136-7 - 2025/10/08 (水) 14:35:34 - TAG
> いわゆる3xFlag®タグというやつです。
>(アミノ酸配列:DYKDHDG-DYKDHDI-DYKDDDDK)

すいません、質問したで点ではSSDYKDHDGDYKDだけに関心が行ってしまって、そのあとに普通にFLAG配列が付いているのを失念していました。すべて合わせたものが3xFLAG配列ということですね。

(無題) 削除/引用
No.13136-6 - 2025/10/08 (水) 14:24:45 - TAG
皆さま、情報、ありがとうございます。3xFLAGはよく見かける表記ですが、FLAG配列 x3ではないのですね。間違った思い込みを長年していました。
余談かもしれませんが、anti-FLAG Clone 2H8は(N末FLAG-tag特異的ではありますが)ほかのanti-FLAG抗体より数倍明るいとあり、実際使ってみたらその通りでびっくりしたことがあります。そう考えるとFLAG-tagはあまりいいtagではないことに気付いて、あとから3xFLAGに改良されたということなのですかね。

(無題) 削除/引用
No.13136-5 - 2025/10/08 (水) 12:57:01 - asan

いわゆる3xFlag®タグというやつです。
(アミノ酸配列:DYKDHDG-DYKDHDI-DYKDDDDK)

同じDYKDDDDKの3個並んだものは酸性アミノ酸(D)が多すぎることや抗体のアクセシビリティが低下してむしろ良くないので、それの改良版としてシグマが最適化したものです。

ちなみにDYKDHDGDYKDはあくまでリンカーなので単独でFLAG tagの代わりにはなりませんDDDKは重要です。

3xFLAGは単に結合力が三倍ではなくて、文献によると10倍以上上がるようです。
“The FLAG™ peptide, a versatile fusion tag for the purification of recombinant proteins.”
Journal of Biochemical and Biophysical Methods, 49 (1–3), 455–465 (2001).

(無題) 削除/引用
No.13136-4 - 2025/10/08 (水) 12:50:35 - egeria
前に調べたことがあるので書いておきます。

DYKDHDG-DYKDHDI-DYKDDDDKはSigmaが3xFLAGと称する配列で、3xFLAG peptideもこの配列で売られています。これはM2抗体との結合に影響しないように変異を入れたものだそうです。M2以外の抗体は影響を受ける可能性があるので、気をつけたほうが良いと思います。

https://patents.google.com/patent/US20060088878
この特許の記述によると、
The original FLAG® epitope is Asp-Tyr-Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys (SEQ ID NO: 1) while the first two flag recognition sequences is Asp-Tyr-Lys-Asp-His-Asp (SEQ ID NO: 12) with either a Gly or Ile spacer domain between the two sequences. These alternative sequences arise from phage display studies in which a different binding motif was determined. See Miceli et al., J. Immunological Methods 167:279-287 (1994). This allows the introduction of additional FLAG® antibody binding sites without the addition of extra enterokinase recognition/cleavable sites.
とのことです。

(無題) 削除/引用
No.13136-3 - 2025/10/08 (水) 09:29:11 - 774R
GPTに聞くと以下の様な回答が。

(2) 構造的干渉を減らし、抗体結合を最適化

同じエピトープ(DYKDDDDK)が密に3つ並ぶと、
各FLAGモチーフが立体的に重なり、抗体がアクセスしづらくなる
タンパク質の折りたたみに影響して、部分的にマスクされる
という問題が起きます。
そこで、アミノ酸間にH, D, G, Iなどのスペーサーを入れることで、
各DYKDモチーフが立体的に独立して提示され、
抗体(特にM2クローン)が複数箇所に同時に結合できるようになります。
これにより、結合アビディティ(全体の結合力)が大幅に上昇します。

(無題) 削除/引用
No.13136-2 - 2025/10/08 (水) 09:22:24 - 774R
配列でググったらこんなの出てきました。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4047874/

FLAG-tag? 削除/引用
No.13136-1 - 2025/10/08 (水) 08:31:50 - TAG
とあるタンパクを発現させるベクターの配列を見ていたらSSDYKDHDGDYKDHDIという配列がN末に付いていました。この配列をNCBI BLASTにかけるとかなり重複した配列を持つ発現ベクターがヒットし、そのうちいくつはFLAG-tag付きの名前になっていました。本来のFLAG配列DYKDDDDKのDYKを含んではいますが、この配列はanti-FLAG抗体(M2など)が結合するのでしょうか?そうだとしても、このような改変配列を使うメリットは何なんでしょうか?
よろしくお願いいたします。

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