ちょっとRNAメタボリズムに戻ってみます。
FMR1の変異(変異と言ってもCGGのリピートが増える変異)はFragile X Mental Retardationを起こすとされています。FMR1はmRNAなどに結合してその安定性などのRNAメタボリズムに関わっている遺伝子であることがわかっています。したがってPost Transcriptional Regulationが重要な生理的役割を担っていることがわかります。
白血病の細胞ではスプライシングに関与するRNA結合蛋白などの変異が見つかっています。スプライシングに関与する蛋白の異常でまず大きく影響受けるのは選択的スプライシングで、Post Transcriptional Regulationである選択的スプライシングが細胞の生理に重要であることを示唆するデーターだと思われます。retinitis pigmentosaの原因遺伝子(変異している)として見つかっているものにいくつかスプライシングに関与している遺伝子が含まれています。
このようなRNA結合蛋白やスプライシングに関与している蛋白が病理において重要な役割をしていることが示されている報告が多数あるのでレビューなどを漁ってみるといいでしょう。 |
|