transcription independent な発現制御の利点として初めに思いつくのは、細胞内外の変化に対して迅速に対応できることだと思う。ある特定のタンパク質の量を増やすにせよ減らすにせよ少なくとも転写段階のところはスキップできるわけだから、そのぶん早い。常にmRNAまで準備できていれば、あとはタンパク質として必要なときに翻訳すればいいだけだし、あるタンパク質を減らす必要があればタンパク質を分解すればいいだけなのでごく短時間ですむ。転写からだと、転写を低下させてもmRNAが十分に減衰するまでは相応の時間がかかるし、すでに存在しているタンパク質にもまた数時間〜数日の半減期があるので、遺伝子発現レベルの低下がタンパク質レベルに反映されるのもまたさらに時間がかかるし(siRNAの実験したことあればわかると思う)で、迅速に対応しないと細胞の生死に関わるような変化には対応できない。 |
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