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炭酸水素ナトリウム水溶液のオートクレーブについて トピック削除
No.12692-TOPIC - 2024/11/19 (火) 15:18:31 - マック
いつも勉強させていただいています。

細胞培養に使うDMEMの作り方で質問があります。
現在、先生にもらっているプロトコルは、粉から作るDMEMの製品を水に溶かして調製してオートクレーブ後、保存しておき、使用前にL-glu、血清、オートクレーブした炭酸水素ナトリウム水溶液を入れてDMEMを作るというものです。

オートクレーブして保存しておいた炭酸水素ナトリウム水溶液に、「モヤモヤが発生してしまう」ことを先生自身が悩んでいたので、オートクレーブすることで熱分解が起こったりpHが変わったりすることでなんらかの結晶が析出しているのではないかと思い、恐れ多くも先生にそのことを指摘しましたが、「細胞培養歴20年以上の自分はずっとこれでやってきた、私達がずっと間違っていたとでも言うのか」と言って不機嫌になりました。

私は相談するときに、先生が悩んでいた「モヤモヤの発生」がオートクレーブしたものにだけ発生し、フィルター滅菌したものには発生しないことや、オートクレーブしたものはフィルター滅菌したものと比べてpHが(想定外に)高くなることを実験した結果も見せました。

その先生は、生化学などを得意とする大きな研究室の出身で、20年以上もそれでやってきたということですので、炭酸水素ナトリウム水溶液のオートクレーブには、実はそれなりの正当な理由があるのではないかと思っています。この先生の正当性を説明するものを教えていただけないでしょうか。
 
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26件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.12692-27 - 2024/11/21 (木) 16:28:49 - G25
私がカルシウムに固執しているのは、
モヤモヤ、フワフワしたコロイド状の析出物はアルカリ土類金属の炭酸塩に特徴的だというのが頭にあるから。

(無題) 削除/引用
No.12692-26 - 2024/11/21 (木) 16:15:34 - G25
EDTA入れてみるとか

(無題) 削除/引用
No.12692-25 - 2024/11/21 (木) 16:06:51 - sage
酸アルカリで溶かしてガチ分析して突き詰めるほどじゃないなら
モヤモヤの量がどれだけかわからんけど
飽和析出なら水で溶けるだろうし
不溶なら集めて水で洗って乾かして
暗がりで青いバーナーで焼き飛ばしてみたら
変性したNaか溶けだしたCaかわかりそうな気がする知らんけど

(無題) 削除/引用
No.12692-24 - 2024/11/21 (木) 15:51:48 - G25
>びんをMilliQで洗ってるので無機物のコンタミはないと思います。やっぱり熱分解でNa2CO3ができているということですかね

NaCO3だけではモヤモヤにはならないでしょう。
「MilliQで洗っている」だけでは可能性は完全に排除できないと思います。
予洗いからmilliQってことはないんじゃなくて、水道水で洗って仕上げにmilliQでリンスするくらいでしょ?

それよりなにより、ガラスの原料には一般的に酸化カルシウム(石灰石)があるくらいで、ガラス自体にカルシウムは含まれている(ソーダガラスのみならずっ耐熱性硬質ガラスに使われるホウケイ酸ガラスでも)。炭酸カルシウムを生じてpHが上がった状態でオートクレーブで高温にさらしたらガラスからカルシウムも溶け出すんじゃないか?

(無題) 削除/引用
No.12692-23 - 2024/11/21 (木) 15:10:17 - G25
releases pressureというのはガスを逃がすという意味じゃなくて、自然冷却によって圧を放つ(圧が下がる)ということを言っているのに過ぎないと思います。presureをreleaseするとは言っているけど、内部ガスをreleaseするとは言っていない。
https://celitron.com/en/blog/autoclave-pressure-how-does-it-work
"After the sterilization cycle is complete, the autoclave enters a cooling phase to gradually release pressure and temperature. "
英語ではpresureもtemperatureもreleaseされると表現するらしい。


意図的にバルブを開けてパージしないとオーロクレーブの徐冷中に内部のガスを外部に放出するルートはないと思うよ。温度が下がって水蒸気圧が下がっていくのみです。
最近の電子制御のオートクレーブだとなにをやってるかよくわからないかもしれませんが、圧力制御などが機械式のオートクレーブの中を見てみれば、冷却時に意図的に操作せずに作動するパージはないのはあきらか。

もとより、運転中に圧力調節をするために圧力調節バルブが頻繁に内部ガスを逃がしていますから、対象物が熱せられて生じたガスなんかはどんどん逃げる開放系。
あと、最近の電子制御のオートクレーブは加熱開始から暫くの間、あえてバージを開放していたりする。最初に入っていた空気を追い出し飽和水蒸気で置換して効果的にオートクレーブがかかるようにするための仕組み。


いずれにしろ、もとの話はオートクレーブ缶内を気密にするという意味ではないということですけど。

(無題) 削除/引用
No.12692-22 - 2024/11/21 (木) 01:57:07 - おお
>[Re:15] G25さんは書きました :

>
>
> オートクレーブは徐冷時に積極的な減圧はしないのがデフォルトになっていると思います。

After the sterilization phase, the autoclave gradually releases pressure and cools down to a safe temperature.

https://tomy.amuzainc.com/blog/autoclave-process-guide/

私の理解では徐々にリリースしているのではと。それを積極的でないという表現で言っているのかもしれませんが。だから耐圧性がない瓶は割れるものと、、、

(無題) 削除/引用
No.12692-21 - 2024/11/21 (木) 01:32:21 - おお
>[Re:14] dmemさんは書きました :
> >[Re:12] おおさんは書きました :

>
> 容器を密閉してオートクレーブする場合は、必ず耐圧ビンを用います。青キャップのデュラン瓶(または相当品)がよいでしょう。ただし、1リットルを超える大型になると破損しやすくなるので注意が必要です。液は瓶の規定量を超えて入れないようにし、炭酸水素ナトリウムを入れる場合は液量を瓶の半分程度としましょう。
>
> https://m-hub.jp/biology/2798/183

勉強になりました。一応使用できる耐圧性のものがあるのですね。他の方が述べているのを含め破損の可能性はなくはないので注意深く扱わないといけなそうです。普段のように扱うとたまに破損しそうではあります。

(無題) 削除/引用
No.12692-20 - 2024/11/20 (水) 23:49:26 - おお
>[Re:18] マックさんは書きました :
>
> ・フィルター滅菌についてのご指摘
> →0.22μmをラボで常備しておりそれを使うことになっていました・・・。マイコプラズマで全部汚染されていると思います・・・

あまり根拠はないのだがそうとは思えないが。粉末培地もありフィルター滅菌するタイプもあるし。気になるなら0.1 μmを使えばいいのでは?

(無題) 削除/引用
No.12692-19 - 2024/11/20 (水) 19:57:17 - 2
マイコプラズマは通常は口や喉や鼻の粘膜に生息しており、細菌やカビにように普通に大気中に浮遊してるわけではないですのでそこまで怖がることはないですが、一旦培地に入ると潜在的な汚染が使用している多くの細胞に広がり細胞によろしくないことを引き起こしますので培地作成時は注意した方が良いと思い書きました。口からの微細な飛沫などが一番良くないので、培養室内や、dishの顕微鏡観察時、インキュベータ開閉時はできるだけ大きな声での会話は控えるようにした方がいいです。感染すると細胞の増殖が遅くなったり、死んだりしますが、無症状で気が付かないことも割とあります。検査試薬も、感染した細胞からの除去試薬も市販されていますし、細胞培養用のマイコプラズマ用抗生剤も売ってます。気になるようなら検討ください。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.12692-18 - 2024/11/20 (水) 19:15:46 - マック
投稿者です。皆様たくさんのコメントありがとうございました。

・色々悩むくらいなら液体培地一択
→私も同意します

・オートクレーブは気密条件下であればOK
→ただし容器が壊れる可能性もありわざわざやるものでもない

・モヤモヤの正体は熱分解か水道水の成分によるもの?
→びんをMilliQで洗ってるので無機物のコンタミはないと思います。やっぱり熱分解でNa2CO3ができているということですかね

・オートクレーブ後にCO2インキュベーターに入れれば問題ない?
→うちの研究室では普通に冷蔵庫に入れて冷たいまま細胞に使っていました

・フィルター滅菌についてのご指摘
→0.22μmをラボで常備しておりそれを使うことになっていました・・・。マイコプラズマで全部汚染されていると思います・・・

ちなみにモヤモヤが出て困ってたのは、私ではなくPIの先生自身です。モヤモヤがでる溶液は先生の管理下で繰り返し作られていたもので、先生が毎回困っておられたので私が「熱分解ではないか」と言ったという経緯があります。この先生は20年以上も困り続けていたのかもしれません。

この先生は「先輩にこう教えてもらった」というのが口癖で、自分の下についた人のいうことをあまり受け付けないので、皆様に相談できて本当によかったです。皆様のお教えを受けて、かなり危機感をいだきました。ちゃんと自分で調べ、不安なことは外の方にも聞くようにします。

(無題) 削除/引用
No.12692-16 - 2024/11/20 (水) 16:49:09 - G25
>モヤモヤはガラス器に付着あるいはガラスに含有されているCa, Mgなどが溶け出して、溶解しにくい(特に高pHで)炭酸塩でも生じているのではなかろうか。

中学校の理科でやった、石灰水に二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムCaCO32が生じ白くモヤモヤと濁り、さらに二酸化炭素を吹き込むと可用性の炭酸水素カルシウム Ca(HCoO3)2となって濁りが消失する、というのと同じ現象ではなかろか。

もともと調製した炭酸水素ナトリウム溶液に器具か水に由来するカルシウムイオンが存在し炭酸水素カルシウム塩溶塩として溶けていたところ、
オートクレーブで炭酸が抜けて生じた炭酸イオンとカルシウムが難溶性の塩を生じて白濁した。

(無題) 削除/引用
No.12692-15 - 2024/11/20 (水) 15:54:07 - G25
>>気密状態のオートクレーブ

>ってできますか、、、ガラスのボトルとか普通は蓋を占めたら割れてしまう。
積極的な減圧をしなで温度を下げていくような特殊なやつがあるんでしょうか。

気密状態のオートクレーブとは密栓容器に入れた状態でオートクレーブするということでしょう。それなりの耐圧性能のある容器で。
だとしても、劣化や物の弾みで破裂事故が起こらないとも限らないので、自分じゃやれと言われてもやらないですが。過加熱状態でハッチを開けたショックで途端に破裂なんてゴメン


オートクレーブは徐冷時に積極的な減圧はしないのがデフォルトになっていると思います。

(無題) 削除/引用
No.12692-14 - 2024/11/20 (水) 14:15:08 - dmem
>[Re:12] おおさんは書きました :
> >気密状態のオートクレーブ
>
> ってできますか、、、ガラスのボトルとか普通は蓋を占めたら割れてしまう。
> 積極的な減圧をしなで温度を下げていくような特殊なやつがあるんでしょうか。


以下のリンクの中程あたりからの抜粋ですが、、、

容器を密閉してオートクレーブする場合は、必ず耐圧ビンを用います。青キャップのデュラン瓶(または相当品)がよいでしょう。ただし、1リットルを超える大型になると破損しやすくなるので注意が必要です。液は瓶の規定量を超えて入れないようにし、炭酸水素ナトリウムを入れる場合は液量を瓶の半分程度としましょう。

https://m-hub.jp/biology/2798/183

(無題) 削除/引用
No.12692-13 - 2024/11/20 (水) 12:42:07 - あ
そのまま解決したいなら、モヤモヤが具体的に何なのか分析しないと解決しないでしょう。

手順書通りにやればそうならないのに、モヤモヤが出ました、と言われても手順書どおりにやっていないんでしょ、が先生側の理屈。


私なら、手順書通りにさっさと培地を作りますけど、どうしてもと言うならモヤモヤが何なのかを自分で確認しましょう。

(無題) 削除/引用
No.12692-12 - 2024/11/20 (水) 12:35:28 - おお
>気密状態のオートクレーブ

ってできますか、、、ガラスのボトルとか普通は蓋を占めたら割れてしまう。
積極的な減圧をしなで温度を下げていくような特殊なやつがあるんでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.12692-11 - 2024/11/20 (水) 11:38:17 - TK-1
オートクレーブはちゃんとメンテしていればいいけど、そうでなければbiologically clean and chemically dirtyなので液体で買えるものをなんでわざわざ粉から作ったりオートクレーブをかけたりするのかな。下手したら液体メディアは綺麗な水より安いです。

(無題) 削除/引用
No.12692-10 - 2024/11/20 (水) 09:22:25 - dmem
粉末のDMEMは一般にはオートクレーブではなくフィルター滅菌ですが、特殊なオートクレーブ可能な製品も市販されていますので確認が必要です。

以下はオートクレーブ可能な製品の一つですが、ダウンロードできる取扱説明書には、濾過滅菌または気密状態でオートクレーブした炭酸水素ナトリウムを加えるとなっていますので、気密状態のオートクレーブなら可能みたいです。

https://industrial-diagnostics.biz.sdc.shimadzu.co.jp/products/05919/

(無題) 削除/引用
No.12692-9 - 2024/11/20 (水) 07:42:42 - おお
>[Re:6] おおさんは書きました :

> Heat can also by itself cause sodium bicarbonate to act as a raising agent in baking because of thermal decomposition, releasing carbon dioxide at temperatures above 80 °C (180 °F), as follows:[16]
>
> 2 NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2
> en.wikipedia.org/wiki/

ちなみにNa2CO3はアルカリ性です。NaHCO3と間違えて加えた人がいて培地のフェノールレッドがきつい赤になってしまって間違えに気がついたという現場に遭遇したことがあります。

(無題) 削除/引用
No.12692-8 - 2024/11/20 (水) 02:09:54 - おお
炭酸水素ナトリウムは溶液でなく粉末(結晶)を500ml培地にいれる量を試験管に小分けして、オートクレーブしているラボがあった。粉末でも多少はdecompositionが起こるのではないかと思うのだけどフェノールレッドで見る限りワークしているように思えたのを覚えている。

(無題) 削除/引用
No.12692-7 - 2024/11/20 (水) 02:05:03 - おお
>[Re:1] マックさんは書きました :

> その先生は、生化学などを得意とする大きな研究室の出身で、20年以上もそれでやってきたということですので、炭酸水素ナトリウム水溶液のオートクレーブには、実はそれなりの正当な理由があるのではないかと思っています。この先生の正当性を説明するものを教えていただけないでしょうか。

正当性はよくわかりませんが、CO2インキュベーターにいれると外気のCO2との平衡でCO2が吸収されて従来の機能を維持していると言いたいのかもしれません。ならば使う前にいちどインキュベーターに入れとかないと筋が通りませんが、、、

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