Hisタグ用のアフィニティーカラムは特異性が高くないので、というか内在性のタンパク質で金属に配位結合するものは普通にあるので、キレイに目的のタンパク質だけ単離できるものではないと思っていいいです。そこにこだわるなら最初から他のタグを使います(FLAGとかGSTとか)。
一般論として、非特異的あるいは目的外のタンパク質の吸着を防ぐ方策として、
・イオン強度を高くする。NaCl 0.2~0.3 M程度を基本として、必要に応じて最大2 Mくらいまで。
なぜだかQiagenのマニュアルでは非変性のときはNaClを加えて変性のときは加えないようになっているみたいだけれど、一般的にはどちらの場合もNaCl加えるのが普通だと思います。
・preclearする(アフィニティーカラムにかける前に、リガンドのついていないゲル担体に通してそれに非特異的吸着するタンパク質を除去する)。実感としてはあんまり効かないけれど、
あとは、
・イミダゾール濃度を上げながら溶出液を分取する。うまく行けば標的とそれ以外が分画できるかも。
・アフィニティ精製後、ゲルろ過で分子量による分画をする。 |
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