二次構造によって移動度が一定せず、ぼってりしたスメアになることが多いです。
28S 18Sをはっきりとbandingするのは難しいでしょう。
私は、ここぞというときにはやはりformaldehyde-denatured-agarose gel電気泳動をしますが、
ちょっとチェックするくらいのときには、RNA変性サンプルバッファーだけ踏襲してTAE/native agaroseで泳動します。かなりきれいにbandingします。
うちのRNA変性サンプルバッファの組成は、終濃度 50% formamide/ 2% formaldehyde/ 1 x MOPS buffです。
4x で作っておいてRNA溶液に3倍量加えるようにしています。
さらに5 ng/uL程度のEtBrを加えておくと、
RNAにEtBrが架橋して普通に染色するより(RNAにはintercalatonしにくいので染まりにくい)はっきりと可視化できます
(この方法の報告がありますし採録している実験書もあると思う)。
60℃〜70℃で10分くらいインキュベートして急冷、DNAの泳動で普段使っているLoading dyeを加えて泳動です。
MOPS buffはTrisに替えてもいいんじゃないかと思います。
Formdmideはなくてもシークエンスサンプル用のHiDiなんかがフリーザーに転がっているかも。
formaldehydeはPFAを溶かしたものじゃなくてformalinでok。
いま検索したらアブストしか読めてないけど、似たようなこと考えるひとはいるもので、
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0003269704007328
サイズマーカーは厳密にはRNAマーカーなんでしょうけれど、二本鎖DNAマーカーでも極端にはズレません。
同じ長さの二本鎖と一本鎖を比べると、分子量が半分、電荷も半分なので駆動力は引き分け、
ゲルマトリックスの通り抜けやすさは、鎖長との相関なので二本鎖も一本鎖も同程度、
ということだと思います。
また、RNAマーカーなんて小洒落たのものなかった昔は、逆にrRNAの28S, 18Sをサイズマーカーにしていたくらいですから、
rRNAのサイズを見るのにマーカーを要求するというのもちょっと奇異な感じがする。 |
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