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ゲル抽出後の形質転換効率 トピック削除
No.12651-TOPIC - 2024/10/27 (日) 15:04:01 - slegna
スーパーコイルが予測されるプラスミド部分をゲル抽出で回収し、そのプラスミドを用いて形質転換を試みたところ、DNAの純度が低く形質転換ができなかった可能性はあるでしょうか。

背景
形質転換がうまくいかず、行き詰まっています。これまでの実験手順は以下の通りです。
NEBuilderでベクターを構築後、DH5αを使って形質転換しました。プロバイダーのプロトコルに従い、コロニーPCRおよびインサートの増幅をPCRで確認し、形質転換成功を確認しました。
電気泳動ではプラスミド由来の3本のバンドの他に2つのバンドが確認されたため、スーパーコイルと推定される部分をゲル抽出しました。抽出液を電気泳動で確認すると、3本のバンドのみが見えました。
ゲル抽出後のプラスミドでInsertion-Mutation Safe DH5α(プロバイダー:BDL)およびBL21(DE3) pLysS(プロバイダー:BDL)に形質転換を試みましたが、コロニーの生育が確認できませんでした。

考察
形質転換が成功しない原因として以下の点を考えています。

アンピシリン耐性の欠如:DH5αでの培養時にはアンピシリン耐性の確認ができているため、プラスミド中のアンピシリン耐性遺伝子には問題がないと考えています。

細胞毒性:形質転換後の回復培養液を用い、25℃で平板培地にて培養を試みましたが、コロニーは形成されませんでした。この要因に関しては結論を出せていません。

DNA純度の低下:ゲル抽出後の溶液の吸光度スペクトルを測定したところ、260 nmでピークは確認できたものの、260 nm以下での落ち込みが小さく、200 nmに向かって吸光度が増加する傾向が見られました。これがDNA純度の低さを示唆しており、形質転換に影響を与えている可能性があると考えています。

ご助言をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
 
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19件 ( 1 〜 19 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.12651-21 - 2024/10/31 (木) 15:13:30 - G25
>昨日、DH5αから抽出したプラスミドを用いて、BL21(DE3) pLysSで形質転換を行い、コロニーの形成を確認しました。

コロニーが出現したというのはBLのコロニーのことでしたか。そこが読み取れていなかった。
それなら結構でした。

ということは当初の不成功は切り出しのときのUV被曝が原因の可能性が強いかな。

(無題) 削除/引用
No.12651-20 - 2024/10/30 (水) 19:25:05 - slegna
おお 様

貴重なご助言をいただき、誠にありがとうございます。今後、この手順で実験を進めてまいります。

また、形質転換も無事に成功したようで、安堵しております。重ねて感謝申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.12651-19 - 2024/10/30 (水) 19:22:26 - slegna
774R 様

今後、制限酵素処理によってインサートのサイズを確認していきたいと考えています。特にDH5αからの抽出後、この操作の重要性を実感しています。

現状、シーケンス解析についてはすぐに行うのが難しい状況です…。いずれは必ず実施しますが、上長が気軽に首を縦に振るタイプではなく、メンバー全員のベクター構築が完了するのを待ち、一括で送ることを好むためです…(費用の理由が主です...)。

(無題) 削除/引用
No.12651-18 - 2024/10/30 (水) 19:17:26 - slegna

G25 様

昨日、DH5αから抽出したプラスミドを用いて、BL21(DE3) pLysSで形質転換を行い、コロニーの形成を確認しました。コロニーPCRによる増幅確認、アンピシリン・クロラムフェニコールを含む液体培地での増殖確認、さらにプラスミド抽出により目的分子量の確認も完了しています。この結果から、今回の問題は目的タンパク質の毒性ではなく、ゲル抽出に原因があったと考えています。

考察が不十分な点があれば、ぜひご助言をいただきたく存じます。

また、こちらの都合で恐縮ですが、コンピテントセルに限りがあり、浪費は上長の機嫌を損ねかねます...。毒性等の理解のない上長のため、理解を促すことはほぼ不可能です。この点を加味して上記の実験で十分であったと言いたいところも実はります。

(無題) 削除/引用
No.12651-17 - 2024/10/29 (火) 14:27:53 - おお
>[Re:13] slegnaさんは書きました :
> 様々な有用な情報をいただき、自身の勉強不足を痛感しております。
>

> 今後、形質転換の際には制限酵素により線状化したプラスミドが正しい分子量の位置に、単一なバンドで現れていることを確認できれば、形質転換に臨むうえでは十分な操作と言えるでしょうか。他に推奨される操作があれば、ご助言いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

充分です。よっぽど特殊なケースでない限りそれ以上何をするのかと思うぐらいです。

(無題) 削除/引用
No.12651-16 - 2024/10/29 (火) 12:31:11 - 774R
「形質転換の際には制限酵素により線状化したプラスミドが正しい分子量の位置に、単一なバンドで現れていることを確認できれば」

どうせ掛かる時間も手間も大して変わらないので、単一バンドと言わず、複数の制限酵素で切断し複数のバンドのサイズを確認しましょう。インサートサイズや向きを確認し、設計通りのプラスミドが出来てるか不安なまま発現実験なんか進まないほうがいいです。
また、最近のPCR酵素はエラーが少ないとはいえ、シーケンスも確認したほうが良いでしょう。

(無題) 削除/引用
No.12651-15 - 2024/10/29 (火) 12:15:03 - G25
その実験では、失敗の原因がプラスミドが切り出しでだめになったとは言えないのじゃないかな。

BLの形質転換に失敗した切り出しプラスミドをDHに導入してもコロニーはやっぱり生えてこないのか?
今度DHの形質転換に成功したというプラスミドならもBLも形質転換できるか?

を見ないと。

これではBLではプラスミドの漏れ発現の毒性のため生えてこないという可能性が残る。

(無題) 削除/引用
No.12651-13 - 2024/10/29 (火) 10:33:14 - slegna
様々な有用な情報をいただき、自身の勉強不足を痛感しております。

昨晩、DH5αより抽出したプラスミドを用いて形質転換を改めて行ったところ、先ほどコロニーが確認できました。まだ小さいコロニーかつ、コロニーPCRや制限酵素によるインサートのサイズ確認ができておりませんが、この後評価をしたいと考えております。

これまでも抽出したプラスミドから4本以上のバンドが出現し、不思議に思っていましたが、皆様の知識をお借りしてその理由が分かりました。実際、制限酵素処理で線状化すると単一のバンドが確認できております。

やはり、今回の失敗原因はゲル抽出だったように思えます。
今後、形質転換の際には制限酵素により線状化したプラスミドが正しい分子量の位置に、単一なバンドで現れていることを確認できれば、形質転換に臨むうえでは十分な操作と言えるでしょうか。他に推奨される操作があれば、ご助言いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.12651-12 - 2024/10/29 (火) 02:07:18 - おお
コロニーPCRは全長を見ておらず、またPCRがもつ潜在的なエラーも相まって100%信用するのは良くないと思ってます。まあそれでもベクター側とインサート側のプライマーで増幅できればいきなりLarge prepする豪快な人はいますが、、、

電気泳動でプラスミドをながすと確かに3つのフォームが見れるのですが指摘にある通り特にスーパーコイルはまき加減の違いでラダーになったりもしますし、わたし個人の経験では高分子から低分子までベターとスメアになってかなり特殊なパターンになるプラスミドも経験してます(セシクロでスーパーコイルだけあつめたもの)。なのでキャラクタライズができてないものに対してこれというのはちょっと危険が伴うかなと思いますし、普通はTransformationように精製したプラスミドをげるで更に精製することはありません。

また、プラスミドの精製で稀に見られるものとして、大腸菌ゲノムのコンタミ、未消化あるいは除去しきれていないRNAなどが見られることもあります。経験がないと正しく判断できているかという点が懸念です。

(無題) 削除/引用
No.12651-11 - 2024/10/28 (月) 12:40:57 - G25
>ただし、念のため制限酵素処理によってインサートの確認も行い、線状化したプラスミドのサイズも確認する予定です。

おそらくそれで二本のエクストラバンドも正しいバンドに収斂すると思いますよ。

プラスミドの泳動像は代表的なform I (ccc), form II (OC), form III (linear)の三態だけでなく、supercoilの程度の違う(緩んだ)cccやcatenane(共有結合によらない多量体。例えば環状分子が鎖の輪のように連結)が生じることがあり、泳動すると三態とは異なる位置のバンドになります。
これらはcccやOCと同じように線形化すれば同じバンドになります。

(無題) 削除/引用
No.12651-10 - 2024/10/28 (月) 10:54:32 - slegna
774R 様

ご連絡いただき、ありがとうございます。

PCRにより各インサートの上流から下流までの増幅を確認し、インサート自体に問題がないと判断いたしました。ただし、念のため制限酵素処理によってインサートの確認も行い、線状化したプラスミドのサイズも確認する予定です。

また、進捗に対して非常に厳しい上長の意向もあり、形質転換の段階に注力してしまい、対応が遅れたことをお詫び申し上げます。この度はご返信が遅れ、誠に申し訳ございませんでした。

(無題) 削除/引用
No.12651-9 - 2024/10/28 (月) 03:43:59 - 774R
意地でも得られたプラスミドが設計どおりになってることを制限酵素断片で確認しない意向ですか?

(無題) 削除/引用
No.12651-8 - 2024/10/27 (日) 21:31:20 - G25
> それで生えればプラスミドには問題なし、生えなければ発現用宿主特有の問題。

それで生えればプラスミドには問題なしで発現用宿主特有の問題、

です。生えない場合の話を後のパラグラフに振りなおして編集した時、おかしくしてしまった

(無題) 削除/引用
No.12651-7 - 2024/10/27 (日) 19:21:37 - slegna
皆様、ご回答いただきありがとうございます。

様々な点からのご助言をいただき、大変参考になります。

まず、ゲル抽出を行なった理由については、純粋なプラスミドを形質転換に使用したかったという考えがあります。このため、スーパーコイルにあたる部分をゲルから切り出しを行い、抽出を試みました。皆様のご返信を拝見しまして、一度プラスミド抽出液を用いて形質転換をしてみたい思います。

コンピテントセルは市販されているものを使用しているため、浪費したくないという点から、形質転換の回数を減らす努力をしていました。一度、ゲル抽出により獲得したプラスミドでDH5αの形質転換を行うことも検討したいと思います。

形質転換をあらためて行う予定ですので、DH5αから抽出したプラスミド(ゲル抽出等を挟まない)を用いて行います。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.12651-6 - 2024/10/27 (日) 18:17:18 - G25
形質転換に使うプラスミドは純度が高くなくたっていけるもんですけど。
特に、コンストラクトの途中じゃなくて完成したプラスミドですもの。
何か不純物があったとしても形質転換の場面ではものすごく希釈されてますし。

(無題) 削除/引用
No.12651-5 - 2024/10/27 (日) 18:12:15 - G25
その切り出したプラスミドをもう一度、DH5αに導入したらどうなりますか。
それで生えればプラスミドには問題なし、生えなければ発現用宿主特有の問題。
おそらくleaky expressionで発現したタンパク質が毒性であるため。
25℃での培養はpUC系oriだとコピー数がpBR系並みに下がるので効果的ですが、
元々pBR系だとあまり効果が見込めません。
低温で発現速度が緩やかになることでレスキューされることもあるかもですが。


もし、DH5αでも切り出しプラスミドでは生えてこなかったら、
ゲル切り出しの時のUV被曝があやしい。
UV使ってますか?
だったら、切り出し用のレーンとバンド確認用のレーンを分けて、切り出し用はアルミホイルで遮光するなどしてUVから保護する。

一分子のプラスミドに一カ所でもピリミジンダイマーがあると、recA-宿主内で増殖できなくなります。
プラスミド全長の切り出しだと的が大きい分、断片の切り出しよりUV照射のリスクが高くなります。

そもそも何のために切り出ししたのかな?二本のエキストラバンドは別にあっても構わないものだったのでは(カテナンとかゲノムの切れっぱしとか)。

(無題) 削除/引用
No.12651-3 - 2024/10/27 (日) 16:56:07 - おお
>電気泳動ではプラスミド由来の3本のバンドの他に2つのバンドが確認されたため、スーパーコイルと推定される部分をゲル抽出しました。

シングルでコロニー拾って関係がないバンドが出るはずがないので普通ゲルから抽出する事はありません。得られたプラスミドはそのまま形質転換なりに使います。

>DNA純度の低下:ゲル抽出後の溶液の吸光度スペクトルを測定したところ、260 nmでピークは確認できたものの、260 nm以下での落ち込みが小さく、200 nmに向かって吸光度が増加する傾向が見られました。これがDNA純度の低さを示唆しており、形質転換に影響を与えている可能性があると考えています。

これについてはあえてコメントしません。プラスミドはのゲル抽出は形質転転換以降あなたの実験に必要にから、コメント書いて関係のない実験で時間を使って、それを質問されると困ってしまうから。

なぜ普通のやりかたをしないのですか? 削除/引用
No.12651-2 - 2024/10/27 (日) 16:45:00 - 774R
DH5aから得られたプラスミドの制限酵素切断パターンを確認しないのはなぜ?
ゲルからわざわざ回収するのはなぜ?

ゲル抽出後の形質転換効率 削除/引用
No.12651-1 - 2024/10/27 (日) 15:04:01 - slegna
スーパーコイルが予測されるプラスミド部分をゲル抽出で回収し、そのプラスミドを用いて形質転換を試みたところ、DNAの純度が低く形質転換ができなかった可能性はあるでしょうか。

背景
形質転換がうまくいかず、行き詰まっています。これまでの実験手順は以下の通りです。
NEBuilderでベクターを構築後、DH5αを使って形質転換しました。プロバイダーのプロトコルに従い、コロニーPCRおよびインサートの増幅をPCRで確認し、形質転換成功を確認しました。
電気泳動ではプラスミド由来の3本のバンドの他に2つのバンドが確認されたため、スーパーコイルと推定される部分をゲル抽出しました。抽出液を電気泳動で確認すると、3本のバンドのみが見えました。
ゲル抽出後のプラスミドでInsertion-Mutation Safe DH5α(プロバイダー:BDL)およびBL21(DE3) pLysS(プロバイダー:BDL)に形質転換を試みましたが、コロニーの生育が確認できませんでした。

考察
形質転換が成功しない原因として以下の点を考えています。

アンピシリン耐性の欠如:DH5αでの培養時にはアンピシリン耐性の確認ができているため、プラスミド中のアンピシリン耐性遺伝子には問題がないと考えています。

細胞毒性:形質転換後の回復培養液を用い、25℃で平板培地にて培養を試みましたが、コロニーは形成されませんでした。この要因に関しては結論を出せていません。

DNA純度の低下:ゲル抽出後の溶液の吸光度スペクトルを測定したところ、260 nmでピークは確認できたものの、260 nm以下での落ち込みが小さく、200 nmに向かって吸光度が増加する傾向が見られました。これがDNA純度の低さを示唆しており、形質転換に影響を与えている可能性があると考えています。

ご助言をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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