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脂肪肝モデルを用いたサンプル処理・タンパク質抽出 トピック削除
No.12640-TOPIC - 2024/10/23 (水) 16:18:56 - um
農学系大学院生です。いつも参考にさせていただいております。
周りにわかる人がおらず、質問させてください(もし既出であればごめんなさい)。

NAFLD脂肪肝モデルラット(SDラットに高脂肪・コレステロール・果糖・非コリン食投与)に対する療法の関連を調べております。
pACC/ACCの測定のため、肝臓組織片からウエスタンブロットをおこないます。
タンパク質のアプライ濃度均一化のため、BCA法でタンパク質量を検出していますが、(組織に多量の脂肪が含まれるため?)遠心分離後の上層が濁り、タンパク質濃度が安定しません。以下、試料処理のプロトコルです。

1.組織0.5gにRIPAbuffer(サンタクルーズ)1mlを加えホモジナイズ
2.12000rpm, 10minで遠心
3.上層を回収
4.濃度に応じて希釈、ウエスタンブロットサンプルとする

このときに、遠心後のチューブが上から順に、@表層2ミリくらいの白い層(脂質?)、A中間層(いわゆる上澄み、ここを採取するが若干濁りあり)、B沈殿 となります。
表層が邪魔するため上層の回収が困難であり、吸光度が安定しないものと考えています。

上層の回収には細心の注意を払っていますが、表層にピペットを刺すと上層が濁ってしまいます。

サンプル組織の処理を模索しており、同じような経験をされた方で何か解決策があれば、ご教授頂けると幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.12640-10 - 2024/10/29 (火) 14:41:06 - おお
WB でリン酸化を見るというなら、皆さん指摘している通りです。

端的にいうと、通常のWB(SDSPAGEをしてトランスファーする)はタンパクを変性して行います。

余談ですがアセトンでタンパクを沈殿した後、水(バッファー)で溶かしてやると活性が見られるタンパクもあり、そういうタンパクはまずアセトンで沈殿してから精製したりもします。

(無題) 削除/引用
No.12640-9 - 2024/10/29 (火) 11:16:14 - G25
ACC/pACCはWBのバンド強度比をみるんですよね。

プロテアーゼ阻害剤とかフォスファターゼ阻害剤は入れてるのかな? 
ベーシックなRIPAには含まれていないはずだけど。
まあ、ふつうプロテアーゼ阻害剤は黙っててもいれるだろううけど、リン酸化タンパク質を見るならフォスファターゼ阻害剤も必要でしょうね。NaFとか。

私が考える手順は、
生の組織をminceするか液体窒素とgrindしてパウダーにしたものに
直接、10倍体積ほどのアセトンまたはクロロフォルム/メタノール(2:1)に懸濁する。あるいはこれらの溶媒中でホモジナイズしてもいいかもしれない。

振盪しならがらしばらく置いた後、
静置、または遠心で沈殿させ上清を除く。同じ有機溶媒でリンス。
窒素気流、減圧乾燥あるいは風乾で溶媒をとばして、
RIPAでホモジナイズへ。

アセトンはあまり強くタンパク質を変性しないで固定や有機溶媒置換処理ができるというメリットでアセトン固定やアセトンパウダーで利用されます。
クロロフォルム/メタノール(2:1)はFolcの脂質抽出法で、水を多く含んだ組織にもよく浸透して脱脂します。
どちらも速やかに浸透するので、内在性の酵素の反応を阻止するでしょう。

(無題) 削除/引用
No.12640-8 - 2024/10/29 (火) 08:59:35 - TS
>→手段のひとつとして検討しましたが、ACCのリン酸化を見たいため、変性を恐れて実行には至っていません。リパバッファーに阻害剤が含まれるため、変性は心配しなくても良いでしょうか?

WBで検出しようとしているので、変性は特に問題ないでしょう。RIPAバッファーに含まれいている阻害剤も、変性を防ぐのではなくて、タンパク質分解酵素、あるいは脱リン酸化酵素の阻害剤でしょう。

周囲に、他の組織でも良いと思いますが、WBをやっている人はいないのですか。

ご教授ありがとうございます。 削除/引用
No.12640-7 - 2024/10/29 (火) 08:46:31 - 質問者
質問者です。

組織量に対して溶媒が少ない
→正しくは、組織0.5gにバッファー1.5ml使用していました。申し訳ありません。
正直同感ですが、サンタクルーズ社のプロトコルには組織「1gに3ml」とあり、その半量で実験を進めました。本実験は所属教授の先輩から伝授されたプロトコルに従っておこないます。先輩はラットの筋組織からWBを行っていました。同様のやり方だと、脂肪肝の脂肪組織が抽出を妨げているものと考えています。
https://www.scbt.com/ja/p/ripa-lysis-buffer-system?srsltid=AfmBOoqJFFMsS22hPSdhUJvw8Suea3vE4tANmwDzwuOrm9WaO7o7nEiO

有機溶媒の抽出
→手段のひとつとして検討しましたが、ACCのリン酸化を見たいため、変性を恐れて実行には至っていません。リパバッファーに阻害剤が含まれるため、変性は心配しなくても良いでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.12640-6 - 2024/10/24 (木) 09:20:31 - G25
組織片そのものあるいは水でホモジナイズしたものを有機溶媒抽出して脂質を除去してから、
タンパク質抽出にいったらいいんじゃないかな。

クロロフォルム、クロロフォルム/メタノール 2:1、ヘキサン、エーテル、アセトンなど。

(無題) 削除/引用
No.12640-5 - 2024/10/24 (木) 01:20:52 - おお
えっと説教になってしまいますが、実験を始めるにあたってしっかりとした準備をすることを心がけてください。どれくらいの組織が必要なのか、組織からどの程度の蛋白(その他ターゲットの物質)が取れるのかなど計画を立ててから実験すればある程度のことは回避できますし、無駄な時間、試料の浪費を極力防げると思います(もちろんそれでも予期せぬことが起こったりしますが)。

(無題) 削除/引用
No.12640-4 - 2024/10/24 (木) 00:58:58 - おお
だいたい1gの組織に100mgの蛋白があるという見積もりでバッファーの量を調整しています。もちろん組織やその状態(病理的とか)でまあまあぶれると思いますが。

0.5gなら50mgぐらいは取れるだろうなという見積もりです。Lysateの最適なタンパク量をこうだと言うのは乱暴ですが、1から2mg/mlぐらいが扱いやすいですし、抽出効率を考えるとあまり高くしたくないです。実際脳のライセートを作っている人が8mg/mlぐらいあって、Lysis後の沈殿から相当のタンパク量を抽出できたということがあります(誰だこんな無茶な抽出したのはっておもった)。
0.5gなら50mgぐらいということなので2mg/mlなら25mlくらいはLysis bufferがいるだろうということになります。もちろんうすすぎては扱いにくいので、10から15mlぐらいにしておいて、遠心した後の不溶性のものを1mlぐらいのバッファーで懸濁して遠心して最初のLysateに加えるというのもありかと思います。

ここまでは一般的ですが、そういう組織では脂質についてはそれでもいくらか邪魔をするかもしれません。WBが目的(変性してもいい)ならPBSなどでホモゲナイズしてアセトンなどを加え蛋白をアセトンパウダーにしてから、蛋白をLysis bufferに溶かすなどすれば脂質はかなり有機溶媒に移行しますので蛋白としては結構クリーンな感じになると思います。アセトンは研究室で使いにくいと言うならクロロフォルムメタノールとかエタノール単独とか、TCAなどで蛋白を沈殿させるというのもあり得る方法だと思います。多分おわかりと思いますが、これらの方法は蛋白によって得手不得手がある可能性は否定できません。

>pACC/ACCの測定のため
これは実際に活性を測るのですか?
なら活性を測っている文献も確認してみてください。WBと最適な抽出方法が違うかもしれませんので。

(無題) 削除/引用
No.12640-3 - 2024/10/23 (水) 20:40:17 - あの
当方も、サンプル体積の割に抽出液が少なすぎと感じます。


最上層は、当方も脂質だと思います。自分なら、別のチップで水面上の脂質層に穴を開けて、脂質層のない水面を広げてから、できるだけ細いチップをつけたピペットでできるだけ下の方を吸います。

それでも多少は脂質が混入すると思いますが、気にせずに先に進めます。


それから、できるだけ細長い容器の方が作業しやすいので、マイクロチューブはできるだけ半径が小さいものの方が良いです。

(無題) 削除/引用
No.12640-2 - 2024/10/23 (水) 19:29:27 - TS
>1.組織0.5gにRIPAbuffer(サンタクルーズ)1mlを加えホモジナイズ

脂肪肝の組織についてはわからないのですけど、シンプルに組織量が多すぎませんか。

通常の組織のWBの場合は、これの1/10以下じゃないかと思いました。
50 mgくらいに1mLとか。

脂肪肝モデルを用いたサンプル処理・タンパク質抽出 削除/引用
No.12640-1 - 2024/10/23 (水) 16:18:56 - um
農学系大学院生です。いつも参考にさせていただいております。
周りにわかる人がおらず、質問させてください(もし既出であればごめんなさい)。

NAFLD脂肪肝モデルラット(SDラットに高脂肪・コレステロール・果糖・非コリン食投与)に対する療法の関連を調べております。
pACC/ACCの測定のため、肝臓組織片からウエスタンブロットをおこないます。
タンパク質のアプライ濃度均一化のため、BCA法でタンパク質量を検出していますが、(組織に多量の脂肪が含まれるため?)遠心分離後の上層が濁り、タンパク質濃度が安定しません。以下、試料処理のプロトコルです。

1.組織0.5gにRIPAbuffer(サンタクルーズ)1mlを加えホモジナイズ
2.12000rpm, 10minで遠心
3.上層を回収
4.濃度に応じて希釈、ウエスタンブロットサンプルとする

このときに、遠心後のチューブが上から順に、@表層2ミリくらいの白い層(脂質?)、A中間層(いわゆる上澄み、ここを採取するが若干濁りあり)、B沈殿 となります。
表層が邪魔するため上層の回収が困難であり、吸光度が安定しないものと考えています。

上層の回収には細心の注意を払っていますが、表層にピペットを刺すと上層が濁ってしまいます。

サンプル組織の処理を模索しており、同じような経験をされた方で何か解決策があれば、ご教授頂けると幸いです。

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