コンピテントはラボで調製したものでしょうか?それともコンピテントとして調整済みの売っているものを使ってますか?
ラボで調整した場合一度コンピテンシーをラフな方法でいいですから見積もっておくべきです。出来上がったプラスミドを形質転換するなら10^6コロニー/ugもあれば十分ですしこれくらいならちょっと失敗してもこのくらいの効率は得られると思います。仮にこれの10分の1の効率でも1ナノあれば100個コロニーができるはずです。
ライゲーションプロダクトなどConstructionにつかうものなら10^7コロニー/ug最低ぐらいはほしいです。市販のコンストラクション用ものは10^8コロニー/ug以上は普通あります(最近は単に出来合いのプラスミドを増やすためのコンピテントで低効率のものも売ってますが)。
でライゲーションプロダクトなどは大抵のプロトコールは30から50ナノぐらいで比較的うまく行った場合1000を超えるコロニーができても不思議ではありません。ただしインサートが入りにくいとか難しいコンストラクトもあるのでできるコロニーの数の幅はかなり差があります。私は大体電気泳動で見えるか見えないかぐらいの量をLigationで使うので5ナノから10ナノくらいのことがたいていです。
すでに指摘があることを書いたのですが、お手元のコンピの効率などは一度確認してください。市販のものでも保存時のアクシデント(気づいているかどうかわからないことも含め)などで効率が落ちてしまうこともあります。話を聞くとBL21(DE3)pLysSにいれるのはすでに完成したプラスミドだと思うので手っ取り早いのはpETUAの空のベクターを並行してやるといいでしょう。
個人的経験としてDH5アルファーでそんなに顕著な毒性がなくコロニーが拾えたのにそれをBL21(DE3)pLysSにいれると全くコロニーができないという事がありました(できているといえばできているのですが、非常に増えがわるく液体培地に移すと全くといって増えない)。大腸菌に悪さする配列に対してそれぞれの菌株の感受性も異なる事もまあまああると思います。
ポジコンを並行してやってBL21(DE3)pLysSではコロニー形成が難しいのならBL21(DE3)pLysSではなく他の菌株を試すのがいいような気がします。IS-mutation Safeは多分K12株由来だと思いますが(たいていプラスミドを作ったり増やしたりするのはK12株)、BL21(DE3)pLysSはB株で株の相性があるとするならばK12株由来の発現用大腸菌を使ってみるのもありかもしれません(Single-Step (KRX) Competent Cells、プロメガとかSHuffle® T7 Competent E. coli、NEBとか他にもあったかも)。またBL21由来で毒性に強いものとかたしか開発されていたと思う。
その他気になるのはプラスミドの保存状態があまり良くない(ニックとかはいってボロボロになっている)、プラスミド精製時の夾雑物の混入など。 |
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