一過性遺伝子導入は、細胞毒性のコントロールが難しいのが難点ですね。特に神経由来細胞の場合、生存率が毎回異なるので、比較実験が難しいのが欠点です。一過性遺伝子導入によりいろいろなシグナルが細胞内に入ることも結果の不安定性をもたらします。
また、
> さて、私が現在行っている因子はプロテアソーム処理を受けているため
とのことですが、「過剰発現させるとmisfolding proteinが増えプロテアソーム処理を受ける」ということではありませんか?
この場合闇雲に過剰発現させても生理的条件を反映していない可能性が高くなりますが問題ないでしょうか。
私は同様な性質をもつ「あるタンパク質」の性質を調べる実験で、一過性発現を諦め、安定発現細胞の樹立を試みましたが成功せず、最終的に(変異型も含め)誘導発現ができる細胞をレンチウィルスベクターで作製しました。その結果、一過性発現(既報)、 安定発現細胞(既報)とは異なる結果が得られ、これまでの個体での観測結果とも矛盾しないような結果でした(投稿準備中)。
ですので、急がば回れで誘導発現ができる細胞の樹立をお薦めします。 |
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