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細胞分画するときにDEPC添加
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No.12590-TOPIC - 2024/09/25 (水) 01:01:11 -
TS
いつも勉強させていただいております。
マウスの組織を細胞分画して、RNAseqに持っていくような実験を計画しています。
細胞分画に時間がかかるため、どうしてもRINが低下しがちなのですが、
この時に使う溶液類にDEPCを添加しておくとRINの維持に効果的と考えられますでしょうか。
またDEPCの残存は、以降の酵素反応などに悪影響を及ぼすといわれています。
RNA抽出はRNeasyカラムタイプのキットを使う予定ですが、DEPCの残存は起きますでしょうか。
自分で試したらどうかという意見もあるかと思いますが、ご経験のある先生がおられましたら、ぜひ参考にさせていただきたいです。
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No.12590-13 - 2024/09/26 (木) 00:41:36 - おお
細胞を壊して分画するわけではないのですね。RNaseをブロックするというより、細胞の生理的状態の維持に力を入れたほうがいいのかもしれません。ベストではないかもしれませんがY-27632, ROCK Inhibitorの存在化でなるべく細胞を単離するとか(カスペースインヒビターも使えるのかしら)、FACSを使うときに、死細胞やMembrane integrityに異常があるやつを何らかの色素を使って弾くとかするといいのかもしれません。
机上の空論かもしれませんが。
(無題)
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No.12590-12 - 2024/09/25 (水) 20:41:03 - ema
細胞ソートをしていますが、すぐに混ぜることを前提に
ダイレクトにTrizol 10の5乗0.75ml/1チューブくらい
もしくはRNeasyの「精製」を参考に100 µl液体350 µlのBuffer RLTまでOKなのでダイレクトソート10 4乗単位/1チューブ で細胞数が欲しければ、比率は変えずにチューブ数を増やしてRNAをとればRIN値は高いままで取れています。
カラムはRLTをたくさん流してもキャパシティ内だったら大丈夫なので、RLTをたくさん使いますが品質十分な実験が出来ています。
(無題)
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No.12590-11 - 2024/09/25 (水) 18:31:57 - G25
>各試薬調製にDEPC水を使ってみることも考えてみます。
ご存知かと思いますがDEPCはアミノ基と反応するので、Trisなどアミノ基を持つ試薬には使えません。アミノ基をもつ試薬を修飾して機能不全にするばかりでなく、デコイとなってRNaseへの攻撃を防いでしまいます。
だから、未精製の状態のサンプルにDEPCを加えることの効果については疑問があります。十分にクリーンだけど、それでも夾雑しているかもしれない痕跡的RNaseに対しては効果が期待できるけど、細胞由来のアミノ基(他、イミダゾール基やチオール基などDEPCと反応する基)をもつ物質があまたある状態でDEPC加えたってどうなるものでもなかろうと。系に存在するDEPCと反応する基すべてを潰すくらい大量に加えたら効くかもしれませんけど。
(無題)
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No.12590-10 - 2024/09/25 (水) 13:52:31 -
TS
774Rさん
>RNase阻害剤が細胞内に入るかどうかを問題にしてたので、生きた細胞をセルソーターで分取する話かとおもったら
いえ、こちらの話です。
(無題)
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No.12590-9 - 2024/09/25 (水) 13:51:03 -
TS
G25さん
>DEPCは核酸自体も修飾するのでまずいでしょう。
>RNase inhibitorも無力でしょう。
やっぱりそうですよね。難しいかなと思いました。
>例えばFACSにRNAlaterを適用する方法は報告されてますね)、分画作業中は目をつぶって、分画後速やかに不活性化(グアニジン入lysis solnなどで)するよりほかないんじゃないでしょうか。
FACSでRNAlaterを適用する報告があるんですね。分画工程にはFACSも含まれているので、論文探してみます。
774Rさん
>細胞が生きた状態でRNAの分解を抑えたいとのことですね。
しかし、細胞の中で、RNAは常に合成と分解が行われて平衡状態にあります。
分解だけを抑えるというのは、本来の状態を壊してしまうことにもなりかねないと思いました。
分画中、多少は死んでいきますが、基本生きてますね。ただ氷冷下で行うステップも少なくなく、RNA合成も普通の状態ではないので、やっぱりRNA分解を抑えたいかなと思っています。いまのRIN値が6くらいなので、安定して7以上にできるあたりを妥協点と考えているところです。
totoさん
細胞小器官の分画ではなくて、細胞自体の分画です。わかりにくくてすみません。
>RNAの分解はほとんど細胞外の成分によって起きるので、細胞破砕の前にRNAseをつぶせれば、理屈ではいいことになりますが、組織だと、それはとても困難。確かに、DEPC入れたくなりますね。この方面、何十年経っても技術革新が行われていません。
どのくらい意味があるかわかりませんが、各試薬調製にDEPC水を使ってみることも考えてみます。
(無題)
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No.12590-8 - 2024/09/25 (水) 13:39:23 - 774R
RNase阻害剤が細胞内に入るかどうかを問題にしてたので、生きた細胞をセルソーターで分取する話かとおもったら、細胞をすりつぶして中身を分画したいの?
であれば、普通にRNase Inhibitorを使うのが普通じゃないでしょうか?
他にもRNase活性を抑える化合物は沢山あるけど、分画のための溶液は塩濃度、界面活性剤、pHなど条件がある程度決まってるので、邪魔をしないものを選ばないとですね。
(無題)
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No.12590-7 - 2024/09/25 (水) 13:02:54 - toto
細胞分画の時点で細胞は壊れてるので、タンパクのRNAase inhibitorが作用しないことはないしある程度は効くでしょうが、相当高いものにつくし、完全に抑えるわけではありません。DEPCは、書かれてるようにRNAに作用するから、まあ、目的にもよりますが、直接の添加は普通はやりません。
分画といっても、どれくらいのレベルかによりますが、膜と細胞質をわける、という程度の分画ならたとえばバナジルコンプレックスなら使えます。昔やってました。硫安はもっと高濃度にしないとあまり効かないですが、膜にイオニックに結合してる成分は外れるので、それで良いのかどうか。
もっと細かく、たとえば核を落として、ミトコンドリアと小胞体をわけたい、ゴルジエンドソームもわけて、となるとバナジルコンプレックスも硫安も、通常の分画条件では使えません。というか、それらを入れて各オルガネラがどこに来るかを調べて分画法を至適化すれば、可能かもしれないですが、それだけで論文にしたほうが良いレベル。
RNAの分解はほとんど細胞外の成分によって起きるので、細胞破砕の前にRNAseをつぶせれば、理屈ではいいことになりますが、組織だと、それはとても困難。確かに、DEPC入れたくなりますね。この方面、何十年経っても技術革新が行われていません。
(無題)
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No.12590-6 - 2024/09/25 (水) 12:40:34 - 774R
細胞が生きた状態でRNAの分解を抑えたいとのことですね。
しかし、細胞の中で、RNAは常に合成と分解が行われて平衡状態にあります。
分解だけを抑えるというのは、本来の状態を壊してしまうことにもなりかねないと思いました。
(無題)
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No.12590-5 - 2024/09/25 (水) 11:46:03 - G25
DEPCは核酸自体も修飾するのでまずいでしょう。
DEPC処理水だってわざわざ熱処理して加水分解してからRNAの溶媒にするのはそういうことでもあって。
細胞分画の間にRNAが劣化するというけど、その間、細胞は不活性化も破砕もしていないわけでしょう? その状態で、外から加えて細胞内のRNAの分解を止める試薬というのは、なかなかありそうにない。RNase inhibitorも無力でしょう。
RNAlaterのような試薬であらかじめ細胞を不活性化しておくとか(
例えばFACSにRNAlaterを適用する方法は報告されてますね)、分画作業中は目をつぶって、分画後速やかに不活性化(グアニジン入lysis solnなどで)するよりほかないんじゃないでしょうか。
(無題)
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No.12590-4 - 2024/09/25 (水) 08:53:25 -
TS
おおさん、ありがとうございます。
細胞分画の作業中に添加したいので、タンパク質ベースのRNase inhibitorは細胞内に入らないんじゃないかなぁと思うんです(そういうことをする人がいるってときどき聞きますが。それに価格が高すぎて。1サンプルに数mLの溶液を使います)。
100mMくらいの硫安ですか。RNAlaterに比べるとかなり低いようですが、少し検討してみます。
DEPCは分子量も小さいし、間違って細胞内に入ってワークしないかぁと思ったんですけど、RNAのカルボキシメチル化が起きると、RNAseqの反応(逆転写など)に支障が出ますかね、やっぱり。翻訳効率は下がるかもとは書いてありますね。確かな確認試験もしにくいので、もう少し情報を探してみます。
低分子化合物で使いやすいのがないかなぁと思っているんですが。また何か情報があったら、どうぞよろしくお願いいたします。
(無題)
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No.12590-3 - 2024/09/25 (水) 03:51:36 - おお
比較的幅広いRNaseにきくRNase inhibitorが旧Ambionから売られています。プラクティカルに効果がどれくらいいいかはなんとも言えません。昔は硫安を100mMぐらい加えてRNaseA活性を抑制するというのがやられていたそうです。硫安はRNAlaterの主成分でもあります。Ribonucleoside-vanadyl complex もRNaseの阻害剤でIn situ hybridizationで使われたりもするようですが細胞の分画でどれほど有効化わかりません。このComplexはEDTAやいろいろなものの影響を受けたりもしますし、、、
https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/AM2696
(無題)
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No.12590-2 - 2024/09/25 (水) 03:14:58 - おお
Trace amounts of DEPC will modify purine residues (A+G) in RNA by carboxymethylation.
https://www.qiagen.com/us/resources/faq?id=e6519bfa-7ca4-4e94-adb0-f9076353d976&lang=en
細胞分画するときにDEPC添加
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No.12590-1 - 2024/09/25 (水) 01:01:11 -
TS
いつも勉強させていただいております。
マウスの組織を細胞分画して、RNAseqに持っていくような実験を計画しています。
細胞分画に時間がかかるため、どうしてもRINが低下しがちなのですが、
この時に使う溶液類にDEPCを添加しておくとRINの維持に効果的と考えられますでしょうか。
またDEPCの残存は、以降の酵素反応などに悪影響を及ぼすといわれています。
RNA抽出はRNeasyカラムタイプのキットを使う予定ですが、DEPCの残存は起きますでしょうか。
自分で試したらどうかという意見もあるかと思いますが、ご経験のある先生がおられましたら、ぜひ参考にさせていただきたいです。
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