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ELISAとウエゥタンブロットの検出感度 トピック削除
No.12585-TOPIC - 2024/09/22 (日) 16:05:25 - うえこ
細胞内のタンパク質は、一般的にウェスタンブロットで行うことがほとんどですが、血液中のタンパク質はELISAで行う例が非常に多いです。

臨床検査などで簡便さからELISAが優先されるのはわかるのですが、実際に検出感度はELISAのほうが基本的に優れているなどの理由があるのでしょうか?

両方とも抗体とHRPを使うとすると、感度に大きな違いはないのではないかと思うのですが、実際のところはどうなんでしょう。


当方、ルーチンに細胞でウェスタンブロットを行うラボなのですが、これからマウス血液中の分泌タンパク質を検出するために、ウェスタンでよいのか、もしくはコストはかかるがELISAのほうが良いのか迷っております。
 
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25件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.12585-25 - 2024/09/25 (水) 01:51:40 - あの
m&mには、測定内変動を明示する必要があります。場合によっては測定間変動も。
それから最小検出限界も。

いろいろな方法がありますが、たとえば6から10程度の複数の血漿サンプルを混ぜたサンプルである管理サンプルを作ります。

測定内変動は、この管理サンプルを、同一プレート上で、たとえば6ウェルで測定して、算出された6つの濃度の標準偏差 わる 平均 かける 100が測定内変動(%)です。


この管理サンプルを異なるプレート上(たとえば6プレート)上で測定して、算出された6つの濃度の標準偏差 わる 平均 かける 100が測定間変動(%)です。別の日に測定するなら、別の日の管理サンプルの濃度を用いる。

競合法においては、最小検出限界は、濃度ゼロのサンプルを同一プレート上で、たとえば6ウェルで測定して、測定されたODの平均マイナス 標準偏差の2倍の値を、スタンダードカーブに当てはめて算出された濃度です。

平均マイナス標準偏差の2倍の意味は、濃度ゼロの母集団から外れるODが最小検出限界だという意図です。だから、サンドイッチ法では、平均プラス標準偏差の2倍の値を、スタンダードカーブに当てはめて算出される濃度になります。


通常は、このぐらいの情報を書けば、レフェリーから文句を言われません。

もし
ED50を明示しろと言われたら、競合法では、濃度ゼロのODの半分の値をスタンダードカーブに当てはめて算出される濃度を明記すればよいです。

同様にED80は濃度ゼロのODの80%の値、ED20は20%の値を明記すれば良いです。


(ラジオイムノアッセイの時代には、ノンスペシフィックなバックグランド値も計算に用いましたが)

次あたりも参考に
 https://best-biostatistics.com/summary/cv.html
https://zionex.co.jp/media/openscm/glossary/cov/

(無題) 削除/引用
No.12585-24 - 2024/09/24 (火) 23:21:36 - SN
あのさん、1さん
ターゲットや抗体次第なところもありますが、それなりの条件検討とマテメソにもある程度情報を載せる必要はありそうですね。マウスで検体数が少なく同時に測定出来るのであれば日内も日間も関係ないので良いのですが、検体数が多く同時に測定出来ない場合は誤差範囲は知っておいた方が良い気がするのですがどうなんですかね。
教えていただきありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.12585-23 - 2024/09/24 (火) 19:20:31 - あの
交差性については、次の3つをm&mに書けば多くの場合にはレフェリーから文句を言われません。

(1)抗体の結合部位のアミノ酸配列、不明な場合にはターゲットの全アミノ酸配列を
blast検索したら、どの程度、類似のタンパクがあるか

(2)抗体をWBに用いたらバンドの数などはどうか

(3)血漿や血清をアッセイバッファで希釈したら、スタンダードカーブとパラレルになる曲線をグラフで描けるか。新たに開発したイムノアッセイならば、このグラフは、図で明示する必要があります。

(無題) 削除/引用
No.12585-22 - 2024/09/24 (火) 15:31:59 - あの
当方ではもっぱら住友ベークライト製品を愛用しています

HRP TMBなら次の8896Fを使っています

https://www.sumibe.co.jp/product/s-bio/protein/elisaplate/

EIAを買わずになんとか済ませる件 削除/引用
No.12585-21 - 2024/09/24 (火) 13:03:59 - 1
EIAを買わずに済ませる件でいくつかの方法

1. 当該タンパク質の定量してる研究室を探して、学会などの機会に交渉して共同研究ということで、検体を送って他の検体と一緒に測定してもらうとか。


2. IPしてwesternも出来なくはないです。IPの抗体量は検討が必要かもしれないですが。 定量性を妨げるかもしれないいろいろな要因が介在しており、特に2倍程度の小さな差異の判別は難しいものの、5倍〜10倍くらいの明らかな差異があれば使えるかもしれません。最後の手段ということでは、これも有りかと。。



3. 日内変動とか日間変動は患者さんの検体を扱う臨床検査の現場の検査データの内部精度管理では検討されますが、実験室レベルの研究ではあまり検討されないのではないでしょうか。


4 アルブミンと免疫グロブリンを除去してからWBで、ということもできます。血清たんぱく質で存在量が少ないものを電気泳動で分析する際にそうした処理をあらかじめ行うことがあります。前述した血清中の量の多いタンパク質を除去するためのkitもいくつかのメーカーから市販されています。(アルブミン除去とかで検索してみてください)
ただ問題はこれらの処理は、厳密には、アルブミンあるいは免疫グロブリンだけに特異的というわけでは必ずしもないので、この前処理の過程で自分の見たいものまで除かれてしまったり、あるいは影響を受けたりするリスクもありうることです。もちろん対照群と同じ操作をするので、補正はされますから、操作を実験群、対照群ともできる限り全く同じように正確に行えばそれでもいいのかもしれないですが。こうした前処理した上でのWBでの検出限界については、サイトカイン類とかは半端なく微量なものが割と多いのでそれでも厳しいことはあります。

(無題) 削除/引用
No.12585-20 - 2024/09/24 (火) 10:27:02 - SN
便乗して質問させてください。

EIAを自作した場合、交差性、日内変動、日間変動や測定範囲など、キットを購入した場合に記載されているものについては全て確認しないといけないのでしょうか。論文に投稿する場合も、それらの情報は要求されますか?

(無題) 削除/引用
No.12585-19 - 2024/09/24 (火) 09:49:51 - うえこ
あのさま

市販だと96ウェルで10万円するのはなんとも苦しいです。自作できるとコスト的にかなり安くなりそうですね。
メーカーによっては、EIA用の標識抗体のセットのみ販売されて、自分でプレートを作れるDuo setなるものもあるようなので、考えてみます。

ちなみに、自作する場合の、安価なEIAプレートはありますでしょうか?
一般的に市販されているEIAはすべて96ウェルですが、
自作の場合、96ウェルハーフエリアや、384ウェルプレートなどを使えば、単純により少ないコストで、サンプル測定数が増えると考えてよいですよね?
(測定は、サンプルボリュームではなく、ウェル内の中心1点を測るだけだと思うので)

(無題) 削除/引用
No.12585-18 - 2024/09/24 (火) 05:15:48 - あの
トピ主さんが既に、EIAにも使用可能とメーカーが表記している抗体をもっていて、標識や濃度スタンダードに使えそうなものももっている場合、ビオチン標識キットと次のようなゲル濾過を買えば、自作EIAの確立を試みることはできます:

https://www.cytivalifesciences.co.jp/catalog/0541.html


また次の過去スレが参考になるでしょう:

http://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech2012/biotechforum.cgi?start=1;mode=view;Code=11927

(無題) 削除/引用
No.12585-17 - 2024/09/24 (火) 01:47:48 - E
>[Re:15] あのさんは書きました :
> トピ主さんが、EIAキットを一回買うだけで済むなら、キットの値段次第ですが買った方が良いです。

私も買ったほうが早いと思います。

> しかし、もし今後もたくさんアッセイするなら、競合法を確立するのも、一手です。ビオチン標識と、ゲル濾過と、第二抗体の固相化ぐらいのスキルで、競合法を確立できます。

いやー、自分で確立させるとなると条件設定やトラブルシュートで手間がかかりますからね。結局キットを買ったほうが早くて安くつくと思いますよ。素材があるのであれば一度やってみるのも経験ですが。

(無題) 削除/引用
No.12585-16 - 2024/09/24 (火) 01:44:06 - おお
>[Re:14] うえこさんは書きました :
> 確かに、定量性はELISAが高そうですね。
>
> 目的のタンパク質はアルブミンとは大きくサイズが異なるので、ウェスタンで差が見えればデータにはなるということですかね。

例えば1ulの血清中に35から50ugのアルブミンが存在します。WBのミニゲルとか一般的に普及している系で流せるタンパク量(キャパ)はせいぜい30ug程度。WBをしようとすると血清では1ul流せばオーバーロード気味です。まあそれでもアルブミンなどから離れていれば検出できなくもないですが、オーバーロードになると全体的に乱れてきます(そうすると感度も落ちてきます)。実際にどれくらいの量があなたの系で泳動可能なのか確認してみるのも手かもしれません。アルブミンを除けるというカラムなどもありますが、使用感や実用性などは経験がありませんので必要ならトピをあらたに立ち上げてもいいかもしれません。

血液でもう一つあり得ることは、ヘモグロビンのヘムがケミルミに反応することです。血清にしておけばそこまで気にすることはないのかもしれませんが、この辺は経験がないので具体的なことはかけません。ただ、血液が多く含まれる組織のWBで問題になることがあると聞きます。

データーになるかどうかについてはその蛋白や分野に影響されるかもしれません。まあそれでもデーターには違いがありませんけど、具体的濃度はどれくらいかとかそこを重要視するような場合ではそのようなツッコミもあるでしょう。そうなると一度はELISAで数値を出しておく必要があるかもしれません。

また、病理的なマーカーであるなら正常値の許容範囲内かどうかもツッコミがあるかもしれません。範囲内で2倍変わっていても正常値であれば結論が出るのかということです。

具体的なアドバイスはできませんが、自身の研究分野の人たちのデーターの見方などちょっと見てみるほうがいいのかなと思います。

(無題) 削除/引用
No.12585-15 - 2024/09/23 (月) 18:44:29 - あの
トピ主さんが、EIAキットを一回買うだけで済むなら、キットの値段次第ですが買った方が良いです。

しかし、もし今後もたくさんアッセイするなら、競合法を確立するのも、一手です。ビオチン標識と、ゲル濾過と、第二抗体の固相化ぐらいのスキルで、競合法を確立できます。

(無題) 削除/引用
No.12585-14 - 2024/09/23 (月) 18:37:23 - うえこ
確かに、定量性はELISAが高そうですね。

目的のタンパク質はアルブミンとは大きくサイズが異なるので、ウェスタンで差が見えればデータにはなるということですかね。
ただ、ELISAのほうがよりきれいに測れそうではありますね。

目的タンパク質のサンドイッチエライザは市販されているようなので、コストを考えて、選択してみます。

(無題) 削除/引用
No.12585-13 - 2024/09/23 (月) 12:57:45 - あの
なおEIAには、既に話に出ているサンドイッチ法のほかに、競合法があります。

競合法の場合には、濃度標準にする純品(あるいは、粗抽出物)と一つの第一抗体が有れば良いので、サンドイッチ法よりも開発は容易になります。

(無題) 削除/引用
No.12585-12 - 2024/09/23 (月) 12:23:25 - 1
血清や血漿や脳脊髄液などはそのタンパク質構成においてアルブミンや免疫グロブリンがその大半をしめるため、WBのように分析できるそうタンパク質量に限度があるような方法だと、分析対象として比較的量の多いタンパク質に限られてしまい、サイトカインやペプチドホルモンなどももと微量のタンパク質の検出が現実的には困難になることが多いです。ELISAではその方法の原理的に、このようなタンパク質の存在量の偏りに起因する問題がないため、血漿や血漿やCSFのタンパク質の定量分析ではELISAが好んで使われます。最近は抗体アレイのような、サンドイッチELISAとWBの両方の良い点を上手に組み合わせた網羅的かつ定量(もしくは半定量)的で簡便な方法が開発され、すでに目的に応じていろいろなものが市販されています。

WBはダイナミックレンジが狭く、定量性ではELISAに劣りますが、実際にはWBでシグナル強度で定量しているケースはいわゆる``良い雑誌``でも見かけます。市販品があればともかく、サンドイッチELISA系を自分で構築する場合、エピトープが異なり、かつELISAに適用可能な2種の抗体が必要になるため、一つの定量実験で現実的にそこまでする人がどのくらいいるかというとわかりません。WBでの定量の難点は、内部標準としてあまりよく考えずに汎用されているactinやGAPDHなどがいずれも元々量が大変多いタンパク質なので、目的のタンパク質(量の少ないものの場合は特に)を検出しようとすると、内部標準のタンパク質は多すぎてシグナルがすぐ飽和してしまい、みんな同じシグナル強度に見えて(だからいいんだよと真顔で言ってた偉い先生もいましたが、真似しないようしましょう。)、補正の役目をしないことです。また内部標準タンパク質自体の量が細胞に何かの処理をしたときに変化しないという保証も何もありません。この辺りの問題は黙認というか、不思議なことに長くあまり意識されて来ませんでしたが、最近になり、特定のタンパク質を内部標準にするよりも、総タンパク質を染色してその強度で補正することが推奨されるようになりつつあるようです。ELISAでは総タンパク質で合わせると思うので、こうすればWBでもこの辺はELISAに近づくかなとおもます。WBの直線性の範囲の狭さの問題は、改良された検出試薬を使うことで改善することもあるようです。

(無題) 削除/引用
No.12585-11 - 2024/09/23 (月) 11:00:04 - おお
得られた数値が何gとか具体的数値のものが絶対定量と言う定義もできると思う。定義が広いか狭いかだけの問題ではなかろうか。

(無題) 削除/引用
No.12585-10 - 2024/09/23 (月) 10:32:51 - 774R
前の投稿のqPCRの件でもそうだが、相対定量と絶対定量の明確な線引きは微妙ですね。
重量分析だって、緯度による重力の違いや機器のズレを校正するための標準物質が必要で、言うなれば、それとの相対値を見ているに過ぎない。
容量分析も機器や容器の製造・出荷の段階で校正作業が含まれる。

なんとなく、出力が比較対象の「何倍」として表されるのが相対定量。
きっちり「何個」とか「何g」のような単位が付くものが絶対定量と呼ばれている。比較標準や検量線の有無は本質ではないような気がする。

(無題) 削除/引用
No.12585-9 - 2024/09/23 (月) 05:33:10 - あの
ついでながら、定量PCRでは、次のような方法を絶対定量というが

 https://www.thermofisher.com/blog/learning-at-the-bench/qpcr-basic48/

先の定義に従うと、これも相対定量になるので、EIAを絶対定量と言いたくなる気持ちはよくわかります。

(無題) 削除/引用
No.12585-8 - 2024/09/23 (月) 05:27:15 - あの
大雑把なたとえですが、EIAもWBも痒いところを靴の上から掻くようなものです。
EIAの方が、かきごごちが良いことが多いけど、

はかりで体重を測定したり、ものさしで身長を測定するような絶対定量と違って、
相対定量なので、靴の上からかゆいところを掻くような感覚はついて回る。

(無題) 削除/引用
No.12585-7 - 2024/09/23 (月) 05:21:05 - あの
なおEIAは、相対定量です。参考までに次を:


定量分析には,「絶対定量法」と「相対定量法」
の2つがある.絶対定量法は,検量線も比較標準
も必要としない精確で絶対的な定量法であり,重
量分析や容量分析が代表的なものである. 相対定
量法は, 一般的に標準試料を用いて検量線を作成
し, 得られた検量線から逆推定といわれる手法を
使って, 未知試料中の測定対象物質の濃度を推定
する定量法を指す.

https://www.acis.famic.go.jp/acis/chouken/chouken/ronbun07_2014.pdf

(無題) 削除/引用
No.12585-6 - 2024/09/23 (月) 02:05:48 - 774R
微量のものを測るのに使われるELISAキットの多くはサンドウィッチELISAです。
やはり原理的に2種類の抗体を使うことによって濃縮効果による感度の向上があり、さらに特異性も上がるので有利ですね。あと他の方の投稿と重複するので詳しくは書かないけど、定量性が高いのが利点。

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