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アルデヒド系細胞固定の条件検討 トピック削除
No.12582-TOPIC - 2024/09/20 (金) 12:48:47 - けん
ある事情で、免疫染色のアルデヒド固定においてなるべく少ない架橋で(未反応のアミン基をたくさん残して)細胞固定を行いたいです。もちろん最適なプロトコルは見たいものによるので自分で条件検討をするのですが、参考までに濃度、組成、時間や温度の変化で、染色結果にどのような影響があるかについて、知見や経験をお持ちの方にお話を伺いたいです。
特に、3%PFA+0.1%グルタルアルデヒドと4%PFAの違いについて経験があれば聞きたいです。

参考までに、自分は以下の方法で固定しています。
12-well plate内のカバースリップ上の細胞を4%ホルムアルデヒドで固定。37度に温めておいた4%PFA/PBSを1wellあたり500マイクロリットル加え、室温20分でインキュベートしてからウォッシュ。
です。
 
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6件 ( 1 〜 6 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 解決済み 削除/引用
No.12582-6 - 2024/09/20 (金) 21:08:23 - けん
totoさん
ありがとうございます!
地道な条件検討、頑張ります。

おおさん、あのさん
固定方法の抜本的な見直しは確かに選択肢ですね。
元々見たいものがアルデヒド系の固定でよく見られているのもあって、ボスの意向(「あまり大きく既存のプロトコルを弄るのはドツボにはまるよ」とのこと、確かにそれはそう)もあってそちらの細かい調節をしようとしています。
最悪?、cryo fixationも試したいと思います(ボスが「面倒だよ?」と反対していますが)


1さん
とても詳しい解説ありがとうございます!
メタノールは、見たいオルガネラの膜構造が破断されるとの報告があるので使いたくないのです… 膜透過不要で個人的にはお気に入りなのですが…
アルデヒド処理時間の話はとても参考になりました! 長すぎる時間は良くない、と漠然と理解していたのですが、具体的な濃度や時間のお話が伺えて、振る条件の幅の目処が立ちそうです!

(無題) 削除/引用
No.12582-5 - 2024/09/20 (金) 18:30:02 - あの
アルデヒド系にこだわる必要があるのかどうか不明ですが、次のようなものもありますよ

https://www.funakoshi.co.jp/contents/7571

(無題) 削除/引用
No.12582-4 - 2024/09/20 (金) 16:42:54 - 1
グルタルアルデヒドとPFAの構造式を比較するとわかるように、前者はジアルデヒド、後者はモノアルデヒドですので同じアルデヒド固定ではあっても化学的な反応機序が少し異なります。特に前者の場合は二つのアルデヒド基のうち片方のみタンパク質と反応して残りのアルデヒド基が未反応の場合もあるので、固定処理の後で、これら未反応のアルデヒドを塞ぐ(クエンチング)処理が必要になります。これをしないとその後で使うブロッキング剤や抗体などのタンパク質がこれらと反応してしまいます。通常はグリシンなどのアミノ酸を含むbufferと反応させるか、もしくはより完璧を期すならばホウ素化水素ナトリウムで処理します。ただ後者の処理は発泡したりして固定細胞を損傷するかもしれませんのであまり勧めません。
  PFA固定ではこのような処理は必要ないと言われていますが、PFAとタンパク質アミノ酸側鎖が反応したのち、マイケル付加反応(だったと思う?)で新たなアルデヒド基が生じますので、一応、私はglycine bufferでクエンチングはしています。
この辺りの具体的なことは免疫組織化学の実験書にも出てると思うので方法など確認してください。
  グルタルアルデヒドはPFAより強力で、かつPFAよりも検体内部への浸透性が良いので、ある程度のある程度サイズの大きい組織・臓器の固定には利点がありますが、培養細胞の場合はあまりそのメリットはないです。そういうこともあり培養細胞の固定にはグルタルアルデヒドはあまり使わないです。
  アルデヒド固定の場合、固定条件は(培養細胞の場合は特に)しばしば抗原性に大きな影響を与え、結果の成否を左右することがあります。実際、固定が過度のために、抗体との反応性が完全に消失することもあります。(組織片や臓器で長時間固定を行ないますが、あれは大きなサイズの検体の内部にPFA分子が浸透するのに時間がかかるためです。)なので培養細胞の場合は通常は室温で5分以内くらいにしておくべきと思います。この種の実験の経験豊富な知人は(培養細胞の場合は)5分でもヤバく、10分以上とか普通にありえないとよく言ってました。また加温は不要です。4%PFA (in PBS、pH紙で中性であることを確認)に限らず固定液は新鮮なものを使用しましょう(大量に作り少量で分注して凍結しておくと良い。一度と溶かしたら残液は保存せず捨てる)。PFAは4%が標準的ですが、抗原性に影響ありそうな時は1%くらいまで下げることもあります。
  アルデヒド系固定がイマイチの時に、有機溶媒(冷メタノール、−20℃、5~10min)固定が格段に良い結果をもたらすことがしばしばあります(もちろん逆のケースもあります)。有機溶媒固定は抗原性に変な影響を与えないことがメリットです。有機溶媒固定は細胞形態が少し縮むと気にする人もいますが、-20℃で行えばあまりそのような心配はないです。機会あれば一度ご検討ください。

(無題) 削除/引用
No.12582-3 - 2024/09/20 (金) 15:59:13 - おお
カルボキシル基をターゲットにしたクロスリンカーで固定できなくもなさそうだが。

(無題) 削除/引用
No.12582-2 - 2024/09/20 (金) 14:31:34 - toto
架橋とLysのアミノ基修飾効率は、同じではなくて、グルタルを混ぜるかどうかでは架橋の度合いは変わりますが、アミノ基ブロックの効果はほぼ変わらないと思います。PFAの膜の透過速度の問題はありますが、基本は普通の化学反応の条件検討と同じで、温度と濃度を振って、残存アミノ基の量を、アミノ基依存的な蛍光標識試薬で地道に定量されることをお勧めします。

アルデヒド系細胞固定の条件検討 削除/引用
No.12582-1 - 2024/09/20 (金) 12:48:47 - けん
ある事情で、免疫染色のアルデヒド固定においてなるべく少ない架橋で(未反応のアミン基をたくさん残して)細胞固定を行いたいです。もちろん最適なプロトコルは見たいものによるので自分で条件検討をするのですが、参考までに濃度、組成、時間や温度の変化で、染色結果にどのような影響があるかについて、知見や経験をお持ちの方にお話を伺いたいです。
特に、3%PFA+0.1%グルタルアルデヒドと4%PFAの違いについて経験があれば聞きたいです。

参考までに、自分は以下の方法で固定しています。
12-well plate内のカバースリップ上の細胞を4%ホルムアルデヒドで固定。37度に温めておいた4%PFA/PBSを1wellあたり500マイクロリットル加え、室温20分でインキュベートしてからウォッシュ。
です。

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