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多量体の分離 トピック削除
No.12568-TOPIC - 2024/09/11 (水) 22:49:33 - 実験初心者
SDSPAGE後に銀染色して、モノマーとトリマーを見たいです。
非還元sample bufferを用いて、ボイルしなかった場合、高次構造は保たれてトリマーのまま維持できるでしょうか?
それとも、SDSによってモノマーに変化するでしょうか?
標的のタンパク質次第による部分が大きいかもしれませんが、ご教示お願いします。
 
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誤記の訂正 削除/引用
No.12568-8 - 2024/09/12 (木) 16:58:51 - 1
すみません、誤記がありましたので、以下の部分訂正します・

誤)イソペプチド結合  →   正)  チオエステル結合

(無題) 削除/引用
No.12568-7 - 2024/09/12 (木) 15:32:49 - おお
一般論としてSDSは強力な変性剤で、その存在下でタンパクの活性、性質を維持するのはまずできないということですが、稀に変性したタンパクに構造を持たせると言った実験もある様ですね。可溶性タンパクを精製したりするラボとかではフラクションコレクターに使うがらすの試験管など洗剤を極力使わないとかいう話もあります。

アミロイドやプリオンなどは界面活性剤に対して強固で、従来の構造ではなくある意味変性した状態です。よくあるモデルになっている構造はベーターシートが折り重なった強固な集合体です。尿素では解離できたりする様ですが。

(無題) 削除/引用
No.12568-6 - 2024/09/12 (木) 09:42:21 - 1
SDS変性条件下のなので高次構造を維持するのは難しいと思います。もちろん中には部分的にしにくいところがあったり、完全な変性までいかない中間的なモルトングロビュールみたいな状態のところもあるかもしれませんが、基本的には変性してます。オリゴマーどうしがS-S-とかイソペプチド結合とかで繋がっているのならば還元、非還元で理論的には違いが出ると思います。ただメルカプトエタノールなので還元剤の作用は加熱の有無で効果が影響を受ける場合があります。例えばIgGはHとL鎖の間のsーsの切断が加熱なし還元だと不十分で75KDaくらいにシグナル(1xH+1xL)出たりします。

加熱しなくてもSDSしますが、完全に変性するまで時間かかります。S-Sとか関係ないオリゴマーの場合は多くはSDSで解離しますが、加熱しない場合は2時間くらい室温に放置するとか50℃くらいで20-30分くらい置いてから泳動した方がいいです。SDSの変性作用は時間依存的なので、加熱処理は熱変性に加えて、このSDSの変性過程を大幅に加速させ時間短縮させる意味もあります。

非共有結合でもSDSでもなかなか解離しないような分子間もしくは分子内の強い相互作用もたまに遭遇します。
SDS-resistant oligomerとか言います。アミロイドを形成するタンパク質や膜タンパク質などでたまにあります。膜タンパク質は加熱処理するとこうした相互作用がむしろ強まることがありますので、初めて扱う膜タンパク質については、研究のはじめに必ず加熱有無で比べて見た方がいいです。SDS-resistant oligomer形成には特殊な糖鎖構造が関係してるケースもあるという論文を大昔JBCで見たことありますが詳細は忘れました。こういうのはSDS-PAGEでオリゴマーとしておおよそ整数倍の分子量でラダー状に検出されたりします。(高分子量領域ではバンドにならずスメアーなパタンになります。濃縮ゲル内やwell直下で止まることもあります。)

(無題) 削除/引用
No.12568-5 - 2024/09/12 (木) 08:59:17 - qq
「還元+ボイル」と「非還元でボイルなし」を比較するように読めますが、2つとも変えちゃだめなんじゃなかろうかと思います。
ボイルするかしないかは予め決定しておいて、その条件で還元ありなしで比較する方が結果を解釈しやすくなるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.12568-4 - 2024/09/12 (木) 06:34:52 - おお
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0003269718302367?via%3Dihub

Three stages of interaction were observed between SDS and bevacizumab; low SDS concentration (0–0.2 mM SDS), medium SDS concentration (0.5–2 mM SDS) and high SDS concentration (3–5 mM SDS). At medium SDS concentrations the formation of aggregates was observed. At low SDS concentrations, the major structural changes were from β-sheet to α-helix and disordered structure...At high SDS concentrations, multiple SDS molecules start to arrange around the individual hot spots on the mAb surface that promote the increase of a disordered structure and the unfolding of the mAb.

確か10mMで0.3%弱だったから、その半分から3分の1の濃度で全体的に構造が壊れている。SDSPAGEの泳動層のSDS濃度は0.1%ですし、サンプルバッファーはもっと濃度が高い。上記の記述は0.006%で構造変化が見られていますね。

(無題) 削除/引用
No.12568-3 - 2024/09/12 (木) 01:47:48 - たこ
分子間共有結合(S-Sがあるかないか)があるなら、monomerとtrimerがあるという程度なら見れると思いますけどね。
その昔、とあるtrimer分子をよく扱っていたものですが、非還元&ボイルでもtrimerは見えてました。
高次構造ってどの程度のものをそうていしているのかわかりませんが。。。
ボイルしていなくともSDSでS-Sのない部分の構造は崩れているでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.12568-2 - 2024/09/11 (水) 23:03:51 - おお
ジスルフィド結合でペプチド同士が結合しているなら、それでも見れます。でも大抵は見れないと思います。SDSが存在するだけで構造は保たれてないと思っていいでしょう。Tris-glycine の系であればSDS抜きでもまあまあ綺麗に流れます。元々SDS抜きで使われていたものですから。

多量体の分離 削除/引用
No.12568-1 - 2024/09/11 (水) 22:49:33 - 実験初心者
SDSPAGE後に銀染色して、モノマーとトリマーを見たいです。
非還元sample bufferを用いて、ボイルしなかった場合、高次構造は保たれてトリマーのまま維持できるでしょうか?
それとも、SDSによってモノマーに変化するでしょうか?
標的のタンパク質次第による部分が大きいかもしれませんが、ご教示お願いします。

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