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ジギトニンでの可溶化について
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No.12534-TOPIC - 2024/08/23 (金) 15:00:56 - ジギトニン
いつも勉強させてもらっています。
これから細胞抽出液から免疫沈降予定です。
目的タンパク質はGPIアンカータンパク質で、Flagタグが付加されています。
ラボにGPIアンカーをかつて研究されていた先輩がいらっしゃり、その方によると細胞を溶解時には1%ジギトニンを使っていたと言われていました。
ラボにジギトニンの在庫がなかったため、オーダーをしようとしたところ、予想以上に高価なものだと分かり、注文することができませんでした。
これまでIPの細胞溶解液は1% Triton X-100ベースのCSTからの既製品を使っていました。
が、GPIアンカータンパク質のIPはしたことがありません。
今回はタグでのIPですし、1% Triton X-100で可溶化は問題ないのではないか、と思っていますが、1% ジギトニンでなければならないものでしょうか。
その方に直接聞けばよいのでしょうが、幅広く生化学者からのご意見を聞かせていただけましたらと思い、トピックを立てました。どうか、よろしくお願いします。
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(無題)
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No.12534-11 - 2024/08/27 (火) 02:25:27 - おお
>[Re:10] qqさんは書きました :
> は、透析しやすさとしては、基本的に同じことだと思っています。
>
> ミセル <==> モノマー ーー> 透析で除去
> なので、cmcが高いと透析対象のモノマーが多いので、透析速度が大きい。という感じで良いのではないかしら?
>
以下で確認できました。勉強になりました。ただコール酸など見せるのサイズが1kDa前後なので3から10kDaぐらいの透析膜を通過できてしまう。ミセルの解離のステップを踏まないでも除けてしまうしやはりミセルのサイズも一つのファクターなのではと思います。
CMC values are a guide to detergent hydrophobic binding strengths. The higher the CMC, the weaker the bind-
ing and the easier the removal of the detergent, such as by dialysis.
Aggregation Number is the average number of monomers in a micelle. A low aggregation number and high
CMC favor removal by dialysis.
https://www.sigmaaldrich.com/deepweb/assets/sigmaaldrich/product/documents/256/387/detergent-selection-guide.pdf
(無題)
削除/引用
No.12534-10 - 2024/08/26 (月) 20:11:55 - qq
>透析などで抜けやすいのはミセルサイズの大きさによるところが大きいのではと思ってましたが、、、
>cmcが高い
は、透析しやすさとしては、基本的に同じことだと思っています。
ミセル <==> モノマー ーー> 透析で除去
なので、cmcが高いと透析対象のモノマーが多いので、透析速度が大きい。という感じで良いのではないかしら?
まあ、それにしてもジギトニンの面倒なことよという感じ。
とは言え、ジギトニンはミトコンドリアの分画とβ受容体の精製で大活躍だったと思います。
(無題)
削除/引用
No.12534-9 - 2024/08/26 (月) 10:55:45 - おお
>[Re:8] qqさんは書きました :
> デオキシコール酸:ミクロソーム関連の酵素の精製
> コール酸:Gs/Giの可溶化
> が、思いつきます。
> どちらも、cmcが高いので除去しやすい。DOCは特にK*やMg2+,Ca2+で不溶化しやすかったように思います。
>
DOCは酸性では溶けないのでそれでちょっと悩ましいことになったりもします。逆にTCAとかで蛋白を沈殿するときのキャリアーとして使うこともあるようです。
透析などで抜けやすいのはミセルサイズの大きさによるところが大きいのではと思ってましたが、、、
(無題)
削除/引用
No.12534-8 - 2024/08/26 (月) 10:41:00 - qq
デオキシコール酸:ミクロソーム関連の酵素の精製
コール酸:Gs/Giの可溶化
が、思いつきます。
どちらも、cmcが高いので除去しやすい。DOCは特にK*やMg2+,Ca2+で不溶化しやすかったように思います。
(無題)
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No.12534-7 - 2024/08/26 (月) 10:23:54 - おお
>[Re:6] totoさんは書きました :
> ジギトニンの疎水性骨格だけを持つコール酸ナトリウムをつかうと、いわゆる緩和な可溶化、ができることが多いです。ありふれた体内物質でありがたみがないせいか、IPで目にすることは多くはないですが、かつては、小胞体膜の完全可溶化・再構成の有名な実験に使われて、一躍注目を集めました。デオキシコール酸でも似た感じですが、ちょっと厳しめな印象です。感覚的な話ですが。
ステロイド様骨格をもつデタージェントということでしたら、コール酸、デオキシコール酸、それらに少しModificationが入ったもののほかに、CHAPS、CHAPSOなどありますね。デオキシコール酸よりもCHAPSのほうがマイルドという話があり度々出てきます(一般的にマイルドというのは個々の蛋白やコンプレックスに対して必ずしもそうでないのだけど)。、CHAPS、CHAPSOなど値段的には確かに高かったと思います。しかしコール酸よりデオキシコール酸がポピュラーになったのはなんででしょうね。RIPAで取り上げられてその流れでずっと来てるのでしょうか。コール酸使ってみようかなとも思う。
(無題)
削除/引用
No.12534-6 - 2024/08/24 (土) 19:47:22 - toto
ジギトニンでの可溶化は不安定な相互作用で結合している複合体の単離に良く使われますね。私も随分使ってきました。GPIアンカータンパクの可溶化とのことなのでTritonX100は使えませんが、ジギトニンの疎水性骨格だけを持つコール酸ナトリウムをつかうと、いわゆる緩和な可溶化、ができることが多いです。ありふれた体内物質でありがたみがないせいか、IPで目にすることは多くはないですが、かつては、小胞体膜の完全可溶化・再構成の有名な実験に使われて、一躍注目を集めました。デオキシコール酸でも似た感じですが、ちょっと厳しめな印象です。感覚的な話ですが。
いろんなdetergentが開発されていますが、どれも複雑な合成が必要なため、新たに買おうとすると高くつきます。コール酸ナトリウムは5g3000円台と、圧倒的に安いので試してみるにはいいかもしれません。
(無題)
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No.12534-5 - 2024/08/24 (土) 02:24:44 - おお
ジギトニンがラフトを可溶化するというのは意外でした。そういえばラフトはコレステロール骨格のものが密集しているのでしたっけ。こういう情報が得られるのってほんといいですよね。でもあまり縁が無い実験をやっていると必要なときには忘れていそうで、その時に質問を立てているかもしれません。
ジギトニンは生化学的な目的で使うときは、一度溶かして超遠心で不溶なものを取り除いて凍結乾燥して使うと大昔の人が言ってました。多分今の可溶性とか生化学用とか書いてあるやつはそうした後に商品にしているのだろうと思います。
ジギトニンが膜タンパクでよく使われるのは、膜に埋もれる蛋白コンプレックスは意外と通常使われるデタージェントに弱くTriton X100でも影響があるものもあるようです。膜タンパクを扱う論文ではしばし通常はあまり使われないようなデタージェントがよく出てきます。オクチルマルトシド、オクチルグルコシドとか、最近では脂質に見立てた疎水部分のアルキル基が2つあるものとかも。ジギトニンは膜を溶かすけど完全に蛋白から除けるわけでもなく蛋白のコンプレックスに脂質がまだ残っているという話も聞いたことがありますね。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2451929422000924
実験の目的によってはTrion X100でもいいかもしれませんので、その蛋白(なければ類似したもの)で自身の実験と同じようなことをしている文献を探すのも手かもしれません。
ちなみにジギトニンは心毒性があるのでそういうのがないほぼ同様の化学構造をしたものも最近使われるようです。同様に高かった記憶があります。
(無題)
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No.12534-4 - 2024/08/23 (金) 20:29:03 - mp
現在の膜生物学の状況はわかりませんが、GPIアンカータンパクはlipid raftに局在していることになっていたかと思います。raftはtriton-xでは可溶化できないため、ジギトニンを使う必要があります。ジギトニんの可溶化はたしか結構面倒だった記憶があります。それと会社によって品質がまちまちで和光のものが良かったような。ジギトニん以外でもオクチルグルコシドが使えるんじゃなかったかな。
(無題)
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No.12534-3 - 2024/08/23 (金) 16:04:44 - ウ
ジギトニンはTriton X100やNP40等と比べると比較的弱い界面活性剤で、脂質に対する選択性も高いです。例えばTriton X100はミトコンドリアを全部溶かしますが、ジギトニンを使うとミトコンドリア内膜の構造は維持され、上手に使えばインタクトなミトコンドリアを得ることができます。界面活性剤を使い分けることで必要なものだけ可溶化して、かついらないものは可溶化しないことで、抽出の初期段階で純度(相対量)を上げることができますのでIPのような蛋白質精製には有用です。またIP後に機能的な解析を行うにあたり、他の界面活性剤だと(分子間相互作用の低下、喪失、複合体の解体など)何か支障があって、比較的マイルドで可溶化に関して選択性の高いジギトニンを選んだのかもしれません。
最近は使っていないので現状どうなのか分かりませんが、以前はメーカーや試薬の純度によってはジギトニンは非常に水に溶けにくい(てか普通には無理だった)ことがあり、先生から、「生化学用」というジギトニンが唯一、水に溶けやすいのでそれを買いなさいと言われました(なんかの実験書にもそんなようなことが書かれていた記憶があります)。
(無題)
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No.12534-2 - 2024/08/23 (金) 15:13:13 - おお
Co-IPでnteractionを見るならデタージェントが変われば見れなくなることはしばしばあります。
ジギトニンでの可溶化について
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No.12534-1 - 2024/08/23 (金) 15:00:56 - ジギトニン
いつも勉強させてもらっています。
これから細胞抽出液から免疫沈降予定です。
目的タンパク質はGPIアンカータンパク質で、Flagタグが付加されています。
ラボにGPIアンカーをかつて研究されていた先輩がいらっしゃり、その方によると細胞を溶解時には1%ジギトニンを使っていたと言われていました。
ラボにジギトニンの在庫がなかったため、オーダーをしようとしたところ、予想以上に高価なものだと分かり、注文することができませんでした。
これまでIPの細胞溶解液は1% Triton X-100ベースのCSTからの既製品を使っていました。
が、GPIアンカータンパク質のIPはしたことがありません。
今回はタグでのIPですし、1% Triton X-100で可溶化は問題ないのではないか、と思っていますが、1% ジギトニンでなければならないものでしょうか。
その方に直接聞けばよいのでしょうが、幅広く生化学者からのご意見を聞かせていただけましたらと思い、トピックを立てました。どうか、よろしくお願いします。
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