たしかにCD9とかCD63, CD81などのtetraspaninはexosomeにたくさん存在するが、これらはexosome特異的に局在する分子ではなく細胞表面にも存在する。この分野が熱いのは、exosome表面に存在する分子を調べることでexosomeを産生する元の細胞がもつ表面分子を知ることができる可能性があり、それゆえ病態特異的マーカーがあれば血液から回収できるexosomeを調べることで簡易に診断・病態判断ができるようになるという期待が大きいからだと思う。例えば、colorectal cancerはEGFR, EpCAM, GPA33, CD24の分子の内いくつか(あるいはすべて)を発現しているが、これらの分子がexosome解析で検出できるかどうかでCRCの診断できそうだとか。つまり、exosomeに発現している共通分子は何ですかというより、フォーカスしている細胞に特異的な分子(のコンビネーション)はなにかあるか、それはexosomeからも検出できるかがという個別の問いになるのだと思う。そして、これらはexosome分離法や分子の検出法にも依るので、まだ共通プラットフォーム化は難しいのではないでしょうか。 |
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