ホモジナイズでシリンジで注射針の中を通過させるのはゲノムDNAをせん断して粘性を下げるためです。高分子量のDNAがあるとカラムのパフォーマンスを低下させますから。組織片をペッスルやポリトロン培養細胞なんかでもホモジナイズする場合は同時にDNAもせん断されるので必要ないことが多いけど、培養細胞なんかのライセートから始めるときは必須とも言えます。
最近、キアゲンではスピンカラムをとおすだけでゲノムDNAをせん断できるというQIAshredderというオプション品をだしていますね。
QIAGEN RNase free DNase I kitでシリンジを使うというのは、
凍結乾燥粉末をロスしないように開封せずに、セプタムに注射針をぶっさして溶媒を入れて溶解せよってことですね。溶かしたあとは普通に開封してピペットで扱うわけだけど。
それだけの話なら、注意深くセプタムを外して普通に溶媒をいれてセからプタムを付けて混和溶解すれば十分だと思いますけど。少なくともそのためにシリンジや注射針を購入するなんて馬鹿なことはしないなあ。
たいていの実験室ではテルモあたりのディスポシリンジやニードルを常備し使っていると思います。医療用なので感染源やパイロジェンとなる微生物や生物残滓のコンタミネーションは高度に排除されています。当然、ヌクレアーゼのコンタミする余地はありません。 |
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